SAMSUNG NX10登場

 しばらく前からコアなカメラファンの間で話題になっていたSAMSUNG(サムソン)の NX10が正式に登場した。一言で云えばAPS-Cセンサーを使ったLUMIX G1である。ほぼ倍の面積を擁するAPS-Cセンサーを使いながらG1と同程度の大きさ(W 122×H 86.4×D 40.6mmと重さ(390g)に仕上げたSAMSUNGの力量は大したものであるが、「APS-Cセンサー, ミラーレス & レンズ交換」というコンセプトは既にニコン、キヤノンと云った大手も既に開発の最終段階となっているはずの注目のコンセプトである。SAMSUNGが先陣を切ったことにまずは敬意を表したいが、問題はオリジナルのNXマウントだ。

 ミラーレス&EVF内臓の擬似SLRだからAPS-Cセンサーを使った通常のSLRに比しフランジバックはほぼ半分になっているはずだが、それでもマウントの機械的あるいは電気的な規格は、例えばオープン規格であるKマウントのような既に十分に市民権を得ているマウントを使用することも出来たはずである。あいは富士フイルムのS2/S3/S5 Proがそうしたように、Nikon(ニコン)Fマウントを使用する道もあったように思うが、これは小型・軽量ボディのメリットを生かせないこと、フランジバックを短縮することをニコンが認めないことなどから断念したものと思われる。

 結果としてNXマウントと云う「APS-Cセンサー&ミラーレス」専用のマウントを策定しなければならなかったのだろう。今後F/L/M/K用の各マウントアダプタが、あるいは登場するかも知れないか、SAMSUNGのような新興メーカーが単独でマウント規格を策定するのは冒険と云わざるを得ない。もしNX10が日本に入ってくるようなことがあれば是非ともG1やGF1あるいはE-P1、E-P2と比較してみたいものだが、日本に入ってくる可能性は限りなく低いだろうな。


 例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、恩田の森の竹林と冬枯れの雑木林。
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