唐松林の中に小屋を建て、晴れた日には畑を耕し雨の日にはセロを弾いて暮したい、そんな郷秋の気ままな独り言。
郷秋<Gauche>の独り言
新聞に騙されるな
「大学入試ミス283件、私大が8割」(Yahoo!ニュース 2010年1月13日14時43分配信 読売新聞)と云うタイトルのニュース。記事の中身はともかく、タイトルに問題有り。
日本の大学は圧倒的に私立が多い。郷秋<Gauche>の記憶によれば3/4が私立、残りの1/4が国立と公立半々だったはず。念のために調べてみると案の定、国立86、公立90に対して私立は589大学である(2008年、短期大学は含まず)。つまり日本の四年制大学に占める私立の割合は77%である。つまり、大学入試ミスの8割が私立大学で起こるのはまさしく設置の割合の通りで何の「ニュース」にもならないのである。
しかしだ、設置者(国公私)別の大学数(割合)を知らなければ、多くの人は「国公立」と「私立」が半々?、なのにミスの8割が私立。私立は「やっぱり」だめなんだ、と思うかもしれない。あるいは読売新聞が設置者別の大学数と同じ割合で発生している入試ミスを、あたかも私立大学で圧倒的に多いかのような印象を読者に与える為に、意図的に先のタイトルをつけたのかも知れない。あるいは記事を書いた記者が日本の大学の事情について無知であったのか。いずれにしても不適切なタイトルであることは間違いない。
私たちはとかく活字になった情報を鵜呑みにしがちであるが、情報の多くがデジタル「活字」で提供される現在、ますます気をつけないとならない落とし穴がそこにあることを肝に銘じるべきである。大手新聞に掲載された記事であろうと、有名人が書いた文章であろうと、著名な研究者が書いた論文であろうと、そこには誤りが潜んでいる可能性がある。それは著者も気付かない誤りであるかも知れないし、作為的な誤り(正しくない理解を読み手に与えようと云う悪意ある文章)であるかも知れないが、少しでも「?」と思ったら、自分で調べて確認してみる事が必要である。
いずれにせよ、常に「間違いが潜んでいるかも知れない」と肝に銘じて読まなければならないほど、現代は玉石混合のデジタル「活字」情報が溢れている。かつでは「情報の探し方」が重要な能力の一つとされたが、溺れてしまうほどの情報に溢れたICT時代となった今は、情報の取捨選択能力と誤り発見能力が重要なのである。かつては「情報の探し方」として、有益な本の探し方や国会図書館の使い方などを大学で教わったものだが、今、大学で情報の取捨選択や誤り発見の方法を教えていると云う話は余り聞かない。それだけ難しいことなんだろうな。
例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、俄かにかき曇った冬の空。一昨日、久し振りに天気が崩れ横浜の山の中でも霙が降った。それ以外はもう2週間以上カラカラ天気が続いている。今日も雲ひとつない晴天だったが、昼を少し過ぎた頃俄かに曇が湧いてきて、少しでもお湿りがあるかと喜んだのも束の間、雲はあっという間に消え去ってしまった。
日本の大学は圧倒的に私立が多い。郷秋<Gauche>の記憶によれば3/4が私立、残りの1/4が国立と公立半々だったはず。念のために調べてみると案の定、国立86、公立90に対して私立は589大学である(2008年、短期大学は含まず)。つまり日本の四年制大学に占める私立の割合は77%である。つまり、大学入試ミスの8割が私立大学で起こるのはまさしく設置の割合の通りで何の「ニュース」にもならないのである。
しかしだ、設置者(国公私)別の大学数(割合)を知らなければ、多くの人は「国公立」と「私立」が半々?、なのにミスの8割が私立。私立は「やっぱり」だめなんだ、と思うかもしれない。あるいは読売新聞が設置者別の大学数と同じ割合で発生している入試ミスを、あたかも私立大学で圧倒的に多いかのような印象を読者に与える為に、意図的に先のタイトルをつけたのかも知れない。あるいは記事を書いた記者が日本の大学の事情について無知であったのか。いずれにしても不適切なタイトルであることは間違いない。
私たちはとかく活字になった情報を鵜呑みにしがちであるが、情報の多くがデジタル「活字」で提供される現在、ますます気をつけないとならない落とし穴がそこにあることを肝に銘じるべきである。大手新聞に掲載された記事であろうと、有名人が書いた文章であろうと、著名な研究者が書いた論文であろうと、そこには誤りが潜んでいる可能性がある。それは著者も気付かない誤りであるかも知れないし、作為的な誤り(正しくない理解を読み手に与えようと云う悪意ある文章)であるかも知れないが、少しでも「?」と思ったら、自分で調べて確認してみる事が必要である。
いずれにせよ、常に「間違いが潜んでいるかも知れない」と肝に銘じて読まなければならないほど、現代は玉石混合のデジタル「活字」情報が溢れている。かつでは「情報の探し方」が重要な能力の一つとされたが、溺れてしまうほどの情報に溢れたICT時代となった今は、情報の取捨選択能力と誤り発見能力が重要なのである。かつては「情報の探し方」として、有益な本の探し方や国会図書館の使い方などを大学で教わったものだが、今、大学で情報の取捨選択や誤り発見の方法を教えていると云う話は余り聞かない。それだけ難しいことなんだろうな。
例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、俄かにかき曇った冬の空。一昨日、久し振りに天気が崩れ横浜の山の中でも霙が降った。それ以外はもう2週間以上カラカラ天気が続いている。今日も雲ひとつない晴天だったが、昼を少し過ぎた頃俄かに曇が湧いてきて、少しでもお湿りがあるかと喜んだのも束の間、雲はあっという間に消え去ってしまった。
コメント ( 0 ) | Trackback ( )