唐松林の中に小屋を建て、晴れた日には畑を耕し雨の日にはセロを弾いて暮したい、そんな郷秋の気ままな独り言。
郷秋<Gauche>の独り言
Nikon FM3Aの価格が高騰
DSLR時代の幕が切って落とされる直前の2001年に登場したNikon(ニコン)FM3Aは、マニュアルフォーカスの一眼レフとしてはNikonが持てる技術の全てを注ぎ込んだ、最も優れたモデルです。耐久性、操作性、システムの拡張性を勘案した最高峰という意味ではF3にその座を譲らざるを得ませんが、繰り返しますが、一眼レフに必要な技術の全てをつぎ込まれたのは、FM3Aです。
NikonはFM3A発売中の2002年に30万円(ボディのみ)のD100を、2004年には庶民にも手が届く15万円(同前)のD70を発売し、一眼レフもデジタルへと一気になだれ込んで行きます。デジタルへの動きが予見される中で、短命となることを承知の上でFM3Aを開発・発売したのは、一眼レフの王者としてのNikonのプライドの表れであったのかも知れません。
そのNikon FM3Aの価格(もちろん中古です)がこのところジリジリと高騰しているようで、上の画像は本日確認したものです。2006年にその製造・販売が終了となるとすぐに新品の価格を上回る中古が出回ることがありましたが、昨今の高騰はそれに次ぐ第二波と云う事になるでしょうか。
発売当時のFM3Aの価格は96,000円(ボディのみ、シルバー、税別、ブラックは3,000円高)でしたので、良品(AB+)の現在の価格は新品と同程度と云う事になります。一眼レフの最高峰たるF3でも5万円も出せばそこそこの程度の物が手に入りますので、球数が少ないとは云え、驚きの高価格と云う事ができるでしょう。
FM3Aの前のモデルといっても良いNew FM2も程度の良いものは7〜8万円と、なかなかの価格で取引がされているようですが、こちらは球数が多いとは云え酷使されたものが多く、程度の良いものを探すのには時間と価格を天秤にかける必要がありそうです。その意味では10万円で売りに出ているFM3Aがあれば「即買い!」と云う事になるのでしょうか。
と云うわけで本日の2枚目は、「郷秋<Gauche>コレクション」の白黒のFM3A。シルバーボディに装着したAi Nikkor 45mm F2.8Pも現在はコレクターズアイテムとなっており、程度の良いものは新品発売当時と同程度の価格となっているようです。
横浜の住宅地の中に残された小さな里山の四季の移ろいを毎週撮影しているblog「恩田の森Now」。ただいまは3月20日に撮影した写真を5点掲載いたしております。早春から春本番へと移ろう森の様子をご覧頂けたら嬉しいです。
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私はFEがまだ現役でしたので購入する気はありませんでしたがニコンがFE-2を復刻させるような形でFM3Aが出た事は驚異でした。
コンタックス機なども中古店では偉く高額で販売されています。やはり需要は多いけど供給が極端に少なくなったと言う事でしょうかね。
FM3Aの設計段階で、指針式の露出計を作る技術がすでに失われていて、OBの協力を仰いで何とか作ることができたと何かに書いてありました。アナログの技術はいとも簡単に過去のものとなる、でも、アナログだから復活させることも不可能ではない、と云う一つの見本でもあるように思えてなりません。