弁護士太田宏美の公式ブログ

正しい裁判を得るために

米医療保険改革法案、下院可決

2010年03月22日 | 日記
とうとう成立です。

昨日から、下院での審議の状況をウオッチングしてきました。

今年1月に亡くなったテッド・ケネディの議席を共和党に
奪われ、上院での絶対多数をなくしてから、
医療改革に対する情熱が消えかかっていたようでした。

オバマの勝利であることは間違いありませんが、
下院との緊密な連携にあったと思います。
特に下院議長のペロシ氏の精力的な働きがなければ、
成立はなかったように思います。
ここにきて動きが出てきたのは、ペロシ氏の票読み
によるのではないかと思います。
ペロシ氏はヒラリーのような派手さはありませんが、
本当のプロ、やりてのナゴシエッターだというのが
私の見立てです。

演説はうまくとはいえませんが、
嗅覚が鋭いのではないかと思うのです。
どこを押せば動き出すなど、
彼女でなければわからないところがあるのだと思うのです。

オバマがインドネシアなどの外遊を延期してまで
勝負をかけたのは(実際ここで勝負し勝たなければ
オバマ政権は死体になります。ですが
勝負を仕掛けて負ければ、もっと打撃は大きいです)、
勝てるというぎりぎりの判断があったものと思います。

そういう意味で、ペロシがいなければ
勝てなかったのではないかと観測しています。

日本にもオバマのような政治家、
ペロシのような政治家が、出てほしいです。
どちらもいませんね。
残念です。

外から見ているだけですが、結構おもしろいです。

日本の政治は、自分たちの生活がかかっているわけですが、
政治ごっこをしているようで、
あきらめモードです。
本当に危機感を持ってやってくれる政治家に出てきてほしいです。

アメリカの医療保険改革ですが、
これが中間選挙にマイナスになるという声もありますが、
方向性としては誰が見ても正しいわけですから、
反対だけで何もしなかった共和党のプラスになるわけないと思います。
「やってくれる」「変化」を民主党に期待する流れが
強くなるのではと私は考えています。