北京と言えばやはり万里の長城をはずせません。
一番有名なところは八達嶺です。
もう皆さん見慣れていると思います。
夏休みなので、現地の家族連れが多かったです。
最高点に向って歩いているところですが、この一番上に到達すると
今度はなだらかな下りになり、また次の頂があるというわけです。
そして6000㎞もつながるのです。
下を写真を見ていただければ右の方に次の頂上が見えています。
上の写真は左側の頂を目指して歩いているところです。人がいっぱい見えます。
万里の長城が初めて築かれたのは、紀元前3世紀の終わりころといわれて
いますが、現在、形をとどめているのは明朝の時代(14から17世紀)に
築かれたものです。
そもそも万里の長城は、中央アジアの遊牧民の侵略を防ぐことが目的
でした。それでも凶暴、残忍で知られた匈奴の攻撃から開放されるという
ことはなかったのです。
さて、匈奴とか突厥という中央アジアの遊牧民は、東は中国から
西はトルコやヨーロッパにも影響を与えたといわれています。
中国、オリエント、ヨーロッパは、こうして、昔から、互いに戦いを通して
影響を与えあっていたのです。
そして、万里の長城をみれば、中国は紀元前から、膨大な領土を持つ
大国だったことがわかります。
秦の始皇帝による統一以降ですら、もう2000年以上がたっています。
国の成立の最初から中国は大国だったのです。
中国の大国主義とか膨張主義というのは、こういう長い歴史があるのです。
中国と付き合うときに、こういう中国の歴史を忘れないようにしなければ
なりません。
世界を旅してきて、オリエントを中心にヨーロッパと中国はずーと関わりを
持っていたことが実感としてわかりました。
東洋のはずれの日本とは基本的に違っているのです。
日本が内向きで異質なのは、国の生い立ちによるもなんですね。
良い悪いは別にして、中国は本当に大きな国です。