随分昔の話だが、45年ほど前に3年間英国で居住した。
カルチャーショックのひとつが、駅に時計がないことだった。
日本では、どこにでも時計がある。
したがって、腕時計がなくても困らない。だけど大抵の人は腕時計を持っている。
特に出かけるときは。
英国では、駅だけでなく、そもそも公共の場に時計がないのが当たり前なのだ。
米国でも個人旅行をしたとき同じ思いをした。
日本人が時間に正確なのは、時計が至る所にあるからだと思う。
最初はあるべきところに時計がないことで戸惑ったが、
ないことに慣れると、ないところは見ないことに慣れるので、特に不便も感じなくなった。
世界標準でみれば、日本が特殊だった。
ようやく、日本も、欧米並みになるというだけかもしれない。