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アルスラーン戦記はカタカナだらけ

2016-10-07 04:48:03 | BOOK/COMICS
アルスラーン戦記を読む。
田中芳樹さんの原作小説を荒川弘さんが漫画化。
「銀河英雄伝説」という作品が田中さんの有名作らしいが読んでない。荒川弘さんは「銀の匙」が有名よね。
今風にいうと大人気ノベルをコミカライズしたものだ。

読み始めてすぐ
「これは俺の苦手なジャンルだ」
と匙を投げそうになった。
俺はカタカナ名がいっぱい出てくる漫画が苦手だ。
読みにくい。地名や名前は覚えにくい。イメージもわきにくい。

この物語を簡単に説明すると舞台は架空の時代で、架空の場所で、架空の人間がいっぱい出てくる話。
あまりにもこれじゃぁ手抜きだからもう少し掘り下げておこう。

パルス王国の王子、アルスラーンが主人公。侵攻してきたルシタニアとの戦いで、初陣参加するも、万騎長カーラーンの裏切りなどで、パルス軍は壊滅。無敗の国王アンドラゴラス三世は行方不明。イアルダボード教を信仰し、神のために戦うをスローガンに掲げるルシタニア軍により、栄華を極めたパルス王都エクバターナも陥落。アルスラーンは最強の武将ダリューンと共に落ち延び復活を誓う。元ダイラム地方の領主で、5年前パルスがトゥラーン・シンドゥラ・チュルクの三国同盟軍50万の大軍に攻められた時、知略で退散させた天才軍師ナルサスとその侍童エラムを仲間に加える。さらに正体不明のギーヴ、ミスラ神殿に仕えるファランギーヌ、ゾット族長ヘイルターシュの娘アルフリード等を仲間にして、万騎長キシュワードの守るペシャワール城を目指す。

コミックス5巻までのあらすじをザックリ書いたが、サァ、これでわかるか?
これで分かった人は中世のヨーロッパとか中東の物語が好きな人だなぁ。
先にも書いたが、カタカナ名は地名であれ人名であれ覚えにくいし読みにくいし覚えにくいから俺は苦手なの。
王妃タハミーネ、大将軍ヴァフリーズ、万騎長クパード、シャプール・・・。よくもまぁこんんだけ架空の名前考えたなぁ。厨二病だな。
せめて尾田栄一郎さんのONE PIECE(ワンピース)みたいにルフィ、ゾロ、ナミ、サンジってあだ名みたいな名前にするか、鳥山明さんのDragon Ball(ドラゴンボール)のように孫悟空、天津飯、ブルマ、ピッコロ、ベジータみたいにしてくれよ。

せめて実在した人物ならまだ覚えられるんだがね。
池田理代子さんの「ベルサイユのばら」でさえ苦手。ハプスブルグ家、フェルゼン、コンティ大公妃、黒い騎士ベルナール、ジェローデル。フランス語ができない俺には覚えにくい。オスカル・フランソワ・ド・ジャルジェなんて言われた日には最初から覚えようって気が無くなる。
まだベルサイユのばらは、実在の地名と年代だったからいいのだが、このアルスラーン戦記は架空の地名。
せめてトルコ、ペルシア、ギリシャ、アテネ、エジプト、ローマ、シルクロードってしてくれたらまだイメージしやすいんだけどなぁ。

漢字文化圏だからかなぁ。
三国志はあれほど色々な人物が出てくるけど大丈夫だ。
劉備、関羽、張飛、趙雲、曹操、諸葛孔明。
これがカタカナだったら大変だ。
リュウビ、カンウ、チョウヒ、チョウウン、ソウソウ、ショカツコウメイじゃ覚えにくいし覚えようと思わないかも。
漢字なら孫堅と孫権の違いだってわかるがソンケンだけならわからん。

最近の日本は、何でもかんでも横文字にしたがる傾向があるが、あれは危険な風潮だ。
英語スペルで書かれなくてカタカナで表記されるから、余計に困る。
まぁ漢字でもふりがなふってもらわないと読みかた間違えてるとき多いけどね。
豊洲の盛り土問題も「もりつち」じゃなく「もりど」だった。谷中生姜は「たになか」ではなく「やなか」、市川猿之助は「さるのすけ」ではなく「えんのすけ」だって気づいたのもつい最近だ。
カタカナでも「ピッツァ」なのか「ピザ」なのか、「スパゲティ」なのか「スパゲッティ」なのかよくわからん。「ムハマド」と「モハメッド」、「ヴェネチア」と「ベニス」、「ウィーン」と「ヴィエナ」、どちらが正しいのかよくわからん。まぁ、「日本」も「ニッポン」なのか「ニホン」なのかよくわからんが。

ちなみにスタンリー・キューブリックの映画「2001宇宙の旅」の主題歌はシュトラウスの『ツァラトゥストラはかく語りき』なのは有名だが、この『ツァラトゥストラ』がゾロアスター教のことだと知ってる人は少ない。
真矢みきが、知らない間に真矢ミキとカタカナ名になっているのと同じくらいか。

話がどんどん脱線してしまったが、このアスラーン戦記。漫画版だと登場人物の名前云々より絵で見分けが付くし、いいもんと悪いもんの区別もつく。
すごいなぁ絵の力って。キャラが増えてきたら画力がない漫画化だと大変だろうな。
頑張れ荒川弘さん。
ちなみに荒川弘と書いて「ひろむ」と読むこともあまり知られてない。