
韓国で、慰安婦を支援団体に「正義連」があるという。正式名称は「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯」という。日本公館前に慰安婦をモチーフにしたという「少女像」を設置し、日本政府が求める撤去に、今も応じない団体らしい。最近、この「正義連」の前代表、尹美香(ユンミヒャン)が、寄付金を個人的な目的に使ったと、元慰安婦の一人、李容洙(イヨンス)に告発されているという。
日本では、このことをもって慰安婦問題が解決すると考える人たちがいるらしい。慰安婦が「性奴隷制」ではない、と言い張る人たちは、これで、問題が解決すると思うらしい。
私は、慰安婦像が韓国の日本公館前にあることは良いことと思う。日本が110年前に韓国を併合して、韓国人を日本政府が意のままになるように、見ていたということを、風化させてはいけない。広島市が原爆ドームを保存しているように、ドイツ政府が国内のナチス時代の収容所を保存しているように、過去の負の歴史を風化させていけない。
新約聖書の『コリントの信徒への手紙2』でパウロがつぎのように言っている。
「また、あの啓示された事があまりにもすばらしいからです。それで、そのために思い上がることのないようにと、わたしの身に一つのとげが与えられました。それは、思い上がらないように、わたしを痛めつけるために、サタンから送られた使いです。」(12章7節 新共同訳)
「正義連」の内部に、お金の不正があったことと、慰安婦像とは別のことである。
最近の日本の権力者、とくに、安倍晋三は思い上がっている。日本の権力者への「とげ」として慰安婦像が韓国の日本公館前にあった方が良い、と、しみじみ私は思う。