猫じじいのブログ

子どもたちや若者や弱者のために役立てばと、人権、思想、宗教、政治、教育、科学、精神医学について、自分の考えを述べます。

安倍晋三のあとの菅義偉は、もっと人柄が悪い、災難だ

2020-09-05 11:26:37 | 叩き上げの菅義偉


今年の夏は猛烈に暑い。9月に入っても、朝から冷房をいれている。

こんなに晴天がつづき、暑いのに、今年は給水制限がない。ありがたい。
家にちゃんとクーラーがあり、熱中症で死ぬことを防いでくれる。ありがたい。
こんなに各家庭がクーラーをつけているのに電力不足にならない。ありがたい。

しかし、これは安倍政権のおかげではない。
水不足にならないのは、今年の梅雨が異常に長く、水がめに十分水があったからだ。
クーラーが各家庭に普及しているのは、日本の家電産業やダイキン工業のおかげである。大衆消費財の産業が日本で発達したのは、日本が平和憲法をもっていて、戦争に加担しなかったことである。
原発がなくても電力不足にならないとは、別に原発を再稼働する必要がなかったとのことだ。

この一連のありがたさは、安倍政治のおかげでない。

それなのに、9月4日の朝日新聞は、つぎの首相にふさわしい人のアンケート調査で、菅義偉の支持率が、突然38%に急増したと報道した。自民党支持層では、菅支持が49%になる。しかも自民党支持率も40%に急増、安倍政権の実績を評価するが71%にのぼった。

同じ日の昼に、急遽、このことについて、TBSテレビの『ひるおび』で田崎史郎、伊藤惇夫、龍崎孝、原田曜平がコメントした。

原田は、この自民党支持の急増、安倍政権の実績評価の急増は、安倍晋三が潰瘍性大腸炎でやめることに対する「かわいそう」という感情的なもの、いわゆる、「弔い合戦みたいもの」で、何かのきっかけに急速に冷めるだろうと言った。田崎、伊藤、龍崎も同じ見方で、情緒的なものは一時的なもので、勝てるときに、解散して総選挙となるだろうとの見方であった。

安倍が辞意表明した8月28日の直後の安倍政権の実績評価31%で、9月4日の朝日新聞では71%になったのは、メディアがいっせいに、海外の首脳の安倍に送る言葉を流したことにあると私は思う。病気で辞意を表明した首相には、儀礼で海外首脳は褒めるが、それを各局が何度も流せば、人間の心を操作できることを実証した形になっている。

伊藤は、安倍晋三が辞意を表明したからこの結果になったという。もともと、国民には安倍政権の実績を評価する人たちがいたが、安倍晋三の人柄には不信をもっていた。総理が菅に代わるならと、安心して安倍政権の実績評価を口にできたのだと見る。

そうすると、国民の多くは菅の人柄を買いかぶっていると言える。

伊藤は、菅の人柄を示すエピソードして、伊藤は「菅話法」というものを紹介した。それは、記者会見で質問に対して詳しく答えず、否定して終わることをいう。いつも、「全く問題ない」「仮定の話にはお答えできません」「そのような指摘はあたりません」と言い放って終わるという。

菅義偉の総理としての資質については、田崎、伊藤、龍崎は懐疑的だった。

伊藤は、外交に問題が生じるとの見方をした。田崎は、外交はこれまで安倍晋三の専権事項で、菅が関与していない、経験のなさをあげた。伊藤、龍崎は、菅の「頑な」で目の前のものに専念する性格、つまり、大局的なもの見方ができないことをあげた。

私は、菅の教養のなさが偏狭な外交政策を招くのではと心配する。アメリカの大統領レーガンは、教養がないバカそのものだったが、「頑な」ではなかった。側近の言うことに耳を傾け、無難に職を務めた。菅は劣等感が強く、努力の人だということを誇りにしているので、非常に「頑な」である。

田崎によると、8月29日の二階俊博、森山裕、菅の会合で菅が出馬を決断したと言われているが、菅が持ちかけた会合で、出席者は3人でなく、4人だったという。菅は、すでに出馬を決断しており、二階にそれを伝えたという。二階は自分を主役にしたかったので、自分が出馬を促したという話しに作りかえてメディアに知らせたという。

これまで、首相にしたい人の下位にしかいなかった菅が突然トップに躍り出たのは、好意的なかたちでのメディア露出が急に多くなったからだ、と伊藤は言う。しかし、派閥がなだれを打って、2,3日で菅支持にまわったことは不思議だという。

田崎は4人目が誰か明らかにしなかったが、菅の強力な応援者がいると、みんなが思っているようだ。田崎も伊藤も同じ人を考えているようだが、『ひるおび』では言わなかった。

菅を、地方出身者だ、農家の出だ、庶民だとメディアは煽る。しかし、農業をやりたくないと、故郷を棄て、東京に出てきた男にすぎない。勤め人は嫌だとして、権力を求めて政治家になった男にすぎない。自分が朝5時から働く努力の人を誇りしている。それを秘書にも要求している。彼が「自助、共助、公助」と言うとき、弱者に寄り添う心があるのか、弱者を切り捨てるのではないか、と不安に思う。

菅義偉は日本会議国会議員懇談会の副会長で、超右翼である。ほんとうに憲法改正に猛進するだろう。安倍を継承して、もっと強権的な国家運営をめざすであろう。こんな菅を支持する人たちは困った「いきもの」である。