きのうは私のNPOの今年最後の日だった。なにげなく、「今年は、だれも新型コロナに感染しなくてよかったね、来年もよろしく」といったら、机を消毒していた教室長は「いつで出てもおかしくなかったの」とムッとした表情で、会話が切れた。
そう、私のNPOでクラスターが発生したと認定されなかっただけで、放デーサービスに来る子どものひとりが感染して自宅待機になった。また、幾人かの子どもたちの学校でも、感染者がでている。横浜市は、子どもの間にいじめが発生するという理由で、新型コロナの感染の情報を個人情報にして機密にしているだけで、すぐ身近で感染が広がっている。
きょうの朝日新聞で、「増す負担 心を病む教員」という見出しの下に、先生が必死で教室のいたるところを消毒する写真を見て、暇さえあれば教室中を必死でアルコール消毒する教室長の姿が頭に浮かんだ。NPOの教室が閉鎖されるかもしれないという不安で、彼女はこの1年を苦しんできたのだ。
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きのう、菅義偉は「国民の命と暮らしを守るために先手、先手で対応するために土曜日に方針を指示し、全世界から外国人の新規入国者の停止を発表した」と記者団に語ったという。「先手、先手」と言ったことの批判がネットに上がっていたが、私は「国民の命と暮らしを守るため」というフレーズにびっくりした。このフレーズは安倍政権が安保法制案を国会で通すために使ったものである。
新型コロナでは「命」だけで「暮らし」を入れる必要がない。「暮らし」をいれたのは、GoToキャンペーンの正当性を押し通そうとする菅の意地からである。これが怖い。何も反省しない。第3波の感染爆発から何も学ぼうとしない。そして、特別措置法を改正するんだと言う。
革新右翼の統制経済派の菅が何をしだすのか、怖い。どこにも、オープンな議論がないのだ。すべて、政権と一部のアドバイザーで国のことを決め、民主主義なんて認めない態度が怖い。