新年早々、能登半島でマグニチュード7.6、震度7の大地震があった。横浜の我が家、賃貸集合住宅7階も揺れ、私は驚いた。その震度7の地が志賀町(しかまち)であることを知って、さらに心配になった。
テレビに、すぐさま、「福井、石川、新潟の原発には、異常の報告がありません」が流れた。震度7の石川県の志賀町に原発がある。震度7は、地震の揺れの中の最大級である。
夜遅くになって、志賀原発1号、2号は定期検査のため停止中で、原子炉に核燃料が入っていない、外のモニタリングポストでは放射能測定値の異常がないとのことだった。
しかし、使用済み燃料プールの水が外に漏れ、冷却するポンプが一時停止したということである。また、変圧器に火災があったが、鎮火した。外部からの電気を受ける電源系統2つのうち1つから受電できていないが、もう1つの系統から必要な電源は取れている。
これって異常があったということではないか。すぐに異常が公表されず、5時間もたってから被害の公表ということでは、今後、「異常の報告がありません」の信頼を大きく欠くことになる。
原発の耐震性基準は、建物の強度のことであり、配管とか配電とか制御棒などの耐震性ではない。高浜原発では、地震がないのに、去年、制御棒の落下事件があった。今回の地震で、発表の件以外の被害がこれらの付属部品にあったのではないか、と私は疑う。原発稼働の賛成反対にかかわらず、今後の安全対策のために公表すべきである。
もう一つの疑問は、なぜ、志賀町だけが震度7であるのか、ということである。マグニチュード7.6の震源地(珠洲市北部)は志賀町から離れている。約10年前に志賀原発から9kmに活断層との疑いのある断層が見つかっている。
気象庁のサイトで震度分布を調べると、震度7を観測したのは志賀町北部であり、志賀町の他の観測点では震度6弱である。原発での震度情報はないが、幸運にも志賀原発は震度7でなかったようである。しかし、「異常なし」で済まさず、今後の安全性対策のため、原発の詳細な被害と断層が動いたかを調査し、公表して欲しい。
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