荒井由実:詞曲
いつか君と行った映画が又来る
授業を抜け出して二人で出かけた
悲しい場面では涙ぐんでた
素直な横顔が今も悲しい
雨に破れかけた街角のポスターに
過ぎ去った昔が鮮やかによみがえる
君も観るだろうか「いちご白書」を
二人だけのメモリーどこかでもう一度
僕は無精ひげと髪を伸ばして
学生集会へも時々出かけた
就職が決まって髪を切ってきたとき
もう若くないさと 君に言い訳したね
君も観るだろうか「いちご白書」を
二人だけのメモリーどこかでもう一度
先日、河村隆一が歌っていた。1970年生まれの彼が歌うと、愛を高らかに歌い上げるバラードに聞こえる。
この歌は、1975年(S50年)松任谷由実が、独身の荒井由実の時代に作詞作曲した。当時は、ばんばひろふみが歌って大ヒットした。
1960年代後半、アメリカを中心に世界の先進諸国で流行った、学生紛争、学生運動をシリアルにとらえた非商業ベースのATG作品、1970年に公開されたアメリカ映画「いちご白書」が、歌の中に登場する。
1970年というと、河村さんが生まれた年であるから、それにちなんで彼が歌ってもいいわけだ。
今となっては、長髪がお洒落のためのヘアスタイルの一種と言うよりは、反体制のシンボルであったと言う時代背景のもとに作られた歌である。
当時の学生集会は、ミーティングのようなものではなく、「安保粉砕!」と声高に叫んでいたのである。
今考えると、S23年生まれ{1948年}前後の団塊の世代の人たち(推定210~220万人もいるらしい)が、大学生のころが、学生運動のピーク時だったと聞いている。
私は、まだ中学生になりたてだったので、直接我が身に降りかかってくる問題ではなかったが、姉の通っていた高校にも、学生紛争の波が押し寄せ、通常の授業が出来ない時期があった。姉にとって、今振り返ってあの時代はどういうものだったのであろう。
“「いちご白書」の映画の中で、ジョン・レノンの“Give Peace a Chance”で、体育館に籠城した学生達がゆかを叩いて歌うシーンがある。
レジスタンスという感じだ。
単純素朴なリズムが抵抗運動とか、革命とかって気分を高揚させてくれている。”
ー「いちご白書」を観た人の感想より
☆ 河村隆一(1970年5月20日生O型)
神奈川県大和市出身のミュージシャン・歌手・俳優・音楽プロデューサー・小説家・レーサー
デビュー曲は、l love you ヒット曲 は、Glass, BEAT , love ls ・・・ 等多数
“「いちご白書」をもう一度 ” は、 5月24日発売の アルバム「ever green~ あなたの忘れ物~」の中に収録されている。
* 5月30日(火)NHK総合「スタジオパークからこんにちは」(出演予定) 昼 2:00~
* 同上 「歌謡コンサート」夜8:00~
* 6月25日(土)テレビ朝日系「題名のない音楽会21」朝9:00~
に出演する予定。
この歌について、彼がどのように語るのか興味が湧いてきた。