悠山人の新古今

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009 押し返し耕し

2005-07-07 06:50:04 | 新古今集

■元歌は貴族の、現代詠は農民の立場から。西欧文法的には希求法(optative)。
歌集番号がこの辺りになると、桜がかなり登場する。間もなく武士道の時代。

【略注】○荒小田(あらおだ)=荒田、荒れた田。のちに新田(あらた、しんでん)。
    ○かへすがへす=「田返し」(たがえし=「耕し」)「繰返し」の掛詞。
    ○源公忠(きんただ)=蔵人(くろうど。醍醐・朱雀両天皇の近侍役人)、弁官(おおと
    もい。太政大臣直属の高級官僚)。父は大蔵卿(大蔵大臣)国紀、祖父は光孝天皇。
【補注】太政大臣(だいじょうだいじん。明治維新下のは「だじょう~」と読み分けるのが慣わ
    し)。当時の読みは①おおいもうちぎみ、②おおきおおいどの、③おおいまつりごとの
    おおまえつぎみ、④おおきおおいもうちぎみ、⑤おおきおとど、などさまざま。置いたり
    置かなかったりの名誉職(則闕=そっけつ=の官)。実権なし(明治草創期にはあり)
    の総理大臣。実権を持つ総理大臣相当職は左大臣。会社の会長と社長か。[広辞苑
    第五版参照]

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