花なりて知られざるまに散るあはれ 悠山人
○俳句写真、詠む。
○百合園を再訪したが、開花は相当に遅れている。花の美を称えるのは、人間の勝手であって、花はそれ自身で(an sich)最高の段階に至る(aufheben)――一知半解の青年学徒の回想である。
□俳写730 はななりて しられざるまに ちるあはれ
【写真】先日、清里で。
2010-0818-yim1014
title:Eustoma_grandiflorum2
yyyy/mm:2010/08
memo:土耳古桔梗(トルコききょう)。そよたる風にも靡くほど、見るからにか弱げなり。同前。
cf. 2008年08月29日「image578 土耳古桔梗」2008-0829-yim578
2008年06月24日「俳句写真315 汝もまた」2008-0624-yhs315
汝もまたたを待ちつるか桔梗花
2010-0817-yim1013
title:Small_white2
yyyy/mm:2010/08
memo:紅弁慶。花園には蝶よりも蜜蜂が優勢。紋白(♂)は、ほんの数秒で、もう行くよ、と飛び去ってしまった。同前。
2010-0817-yim1012
title:Small_white1
yyyy/mm:2010/08
memo:紅弁慶(カランコエ)を撮影していたら、僕も一緒に、と視野に入って来た。夏型紋白蝶(Pieris rapae/Small [cabbage] white)。先日、香草庭園で。
○短歌写真、詠む。
○ヒビスクス(ハイビスカス)。鉢花ながら、若若しく咲いている姿を見ると、しきりにわが齢(よわい)が思われる。「ふる」は「古」「経る」。
¶いや増(ま)しに=見出し語「弥増しに」、語意「いよいよますます。」(旺文版『古語辞典』)
¶かへ(却)りて=「かえって。逆に。反対に。」(同前)
□短写968 いやましに さきたるはなの うつくしく
かへりてふるは わがよはひなり
【写真】先日、香草庭園で。
○短歌写真、詠む。
○敗戦65年目。平和祈念日。第二次世界大戦は、急速に歴史の彼方へ埋没しつつある。
¶そこらく=「(多く、下に助詞「に」を伴って)・・・じゅうぶん。はなはだしく。」(旺文版『古語辞典』)
□短写967 そこらくに かへりみらるる こともなき
しかばねのけふ やすかるらんや
【写真】きのう正午の時報に合わせて、篠原図書館で撮影。
2010-0813-yim1011
title:roses_of_Sharon-Summer
yyyy/mm:2010/08
memo:槿(むくげ)。英語名「シャロンの薔薇」は、旧約聖書(ヘブライ語聖書)のソロモン雅歌に由来する(【Hebrew Bible 参照】)。われはシャロンの薔薇にして、谷間の百合なり、という章句で知られる。先日、赤坂公園で。
【Hebrew Bible】/א אֲנִי חֲבַצֶּלֶת הַשָּׁרוֹן, שׁוֹשַׁנַּת הָעֲמָקִים./שִׁיר הַשִּׁירִים/I am a rose of Sharon, a lily of the valleys. 出所:A Hebrew-English Bible http://www.mechon-mamre.org/p/pt/pt0.htm なおペイジ最上部をクリックすると、いったん保存してから、MP3で朗読が聴ける。たとえば創世記第一章のばあい、6分4秒かかる。ゆっくり、はっきりの発音・録音である。
【シャロンの薔薇?】この花について、聖書各訳の比較は http://bible.cc/songs/2-1.htm に詳しい。おおむね「薔薇」であるが、「クロウクス(クロッカス)」「野の花」「Narcissus(水仙)」「(中国語)水仙」もある。さらに別ウェブに、ヘブライ語との逐語訳で、「ナルキッソス(narcissus、水仙)」もあり、要するに、単純に薔薇ではない、と分かる。
○短歌写真、詠む。
○木陰を歩くと、伊呂波楓の葉の隙間から、きらきらと真夏の日が落ちて来る。
□短写966 あゆみせば いろはかへでの はがくれに
こぼれおちつる かがよへるひよ
【写真】先日、赤坂公園で。