悠山人の新古今

日本初→新古今集選、紫式部集全、和泉式部集全、各現代詠完了!
新領域→短歌写真&俳句写真!
日本初→源氏歌集全完了!

俳句写真730 花なりて

2010-08-19 02:00:00 | 俳句写真
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花なりて知られざるまに散るあはれ  悠山人

○俳句写真、詠む。
○百合園を再訪したが、開花は相当に遅れている。花の美を称えるのは、人間の勝手であって、花はそれ自身で(an sich)最高の段階に至る(aufheben)――一知半解の青年学徒の回想である。
□俳写730 はななりて しられざるまに ちるあはれ
【写真】先日、清里で。

image1014 土耳古桔梗2

2010-08-18 01:00:00 | images

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title:Eustoma_grandiflorum2
yyyy/mm:2010/08
memo:土耳古桔梗(トルコききょう)。そよたる風にも靡くほど、見るからにか弱げなり。同前。
cf. 2008年08月29日「image578 土耳古桔梗」2008-0829-yim578
  2008年06月24日「俳句写真315 汝もまた」2008-0624-yhs315
    汝もまたたを待ちつるか桔梗花


短歌写真968 いや増しに

2010-08-16 03:00:00 | 短歌写真
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いや増しに咲きたる花の美しく
かへりてふるはわがよはひなり   悠山人

○短歌写真、詠む。
○ヒビスクス(ハイビスカス)。鉢花ながら、若若しく咲いている姿を見ると、しきりにわが齢(よわい)が思われる。「ふる」は「古」「経る」。
¶いや増(ま)しに=見出し語「弥増しに」、語意「いよいよますます。」(旺文版『古語辞典』)
¶かへ(却)りて=「かえって。逆に。反対に。」(同前)

□短写968 いやましに さきたるはなの うつくしく
        かへりてふるは わがよはひなり
【写真】先日、香草庭園で。


短歌写真967 そこらくに

2010-08-15 03:00:00 | 短歌写真
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そこらくに顧みらるることもなき
屍のけふ安かるらんや   悠山人

○短歌写真、詠む。
○敗戦65年目。平和祈念日。第二次世界大戦は、急速に歴史の彼方へ埋没しつつある。
¶そこらく=「(多く、下に助詞「に」を伴って)・・・じゅうぶん。はなはだしく。」(旺文版『古語辞典』)

□短写967 そこらくに かへりみらるる こともなき
        しかばねのけふ やすかるらんや
【写真】きのう正午の時報に合わせて、篠原図書館で撮影。


俳句写真729 名残花

2010-08-14 02:00:00 | 俳句写真
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名残花数ふるまでもなき身かな  悠山人

○俳句写真、詠む。
○黄薔薇。咲き誇った薔薇に、ご苦労さまと、最後の挨拶をおくる。
□俳写729 なごりばな かぞふるまでも なきみかな
【写真】前に同じ。

image1011 槿の夏

2010-08-13 01:00:00 | images

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title:roses_of_Sharon-Summer
yyyy/mm:2010/08
memo:槿(むくげ)。英語名「シャロンの薔薇」は、旧約聖書(ヘブライ語聖書)のソロモン雅歌に由来する(【Hebrew Bible 参照】)。われはシャロンの薔薇にして、谷間の百合なり、という章句で知られる。先日、赤坂公園で。
【Hebrew Bible】/
א  אֲנִי חֲבַצֶּלֶת הַשָּׁרוֹן, שׁוֹשַׁנַּת הָעֲמָקִים./שִׁיר הַשִּׁירִים/I am a rose of Sharon, a lily of the valleys. 出所:A Hebrew-English Bible http://www.mechon-mamre.org/p/pt/pt0.htm なおペイジ最上部をクリックすると、いったん保存してから、MP3で朗読が聴ける。たとえば創世記第一章のばあい、6分4秒かかる。ゆっくり、はっきりの発音・録音である。
【シャロンの薔薇?】この花について、聖書各訳の比較は http://bible.cc/songs/2-1.htm に詳しい。おおむね「薔薇」であるが、「クロウクス(クロッカス)」「野の花」「Narcissus(水仙)」「(中国語)水仙」もある。さらに別ウェブに、ヘブライ語との逐語訳で、「ナルキッソス(narcissus、水仙)」もあり、要するに、単純に薔薇ではない、と分かる。


短歌写真966 歩みせば

2010-08-12 03:00:00 | 短歌写真
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歩みせば伊呂波楓の葉隠れに
毀れ落ちつる耀へる日よ   悠山人

○短歌写真、詠む。
○木陰を歩くと、伊呂波楓の葉の隙間から、きらきらと真夏の日が落ちて来る。

□短写966 あゆみせば いろはかへでの はがくれに
        こぼれおちつる かがよへるひよ
【写真】先日、赤坂公園で。


俳句写真728 見えずとも

2010-08-11 02:00:00 | 俳句写真
2010-0811-yhs728
見えずとも匂ひやかなり女王百合  悠山人

○俳句写真、詠む。
○風通しよくしておいても、数輪で小宅の嗅覚を占拠する。「女王百合」は「カサ・ブランカ」。
¶匂(にほ)ひやか=「つやがあって美しいさま。」(旺文社版『全訳古語辞典』2版)
□俳写728 みえずとも にほひやかなり じょわうゆり
【写真】これは別花。きのう、自宅で。