2011-0911-yhs894
俳句写真894 石ふたつ
石ふたつ日向も日陰も寄添へり 悠山人
○俳句写真、詠む。
○秋の日の午後、公園を散歩する。さすがの暑夏も勢いがなくなり、景色は少しずつ秋の気配がしてきた。芝生の大小二個の石、見詰めているうちに、そこはかとなく愛らしさを感じて一句。季語を入れて
初秋や日向日陰の石ふたつ 悠山人
とするか。
きょうは、世界が限りない「報復と不寛容」に一変してから満十年。そして日本から「平凡な日常」が消えてから、ちょうど半年。Auferstehung(マーラーの「再起」)のほか、Requiem(各作曲家の「レクィエム」)などを毎日聴き続けることが、いま自分に出来ることだと思っている。
□俳写894 いしふたつ ひなたもひかげも よりそへり
【写真】先日、芸術公園。
2011-0910-yim1300
image1300 富士に月
title: MtFuji_and_the_moon
note: 前回の宵月、公園での撮影は真っ暗闇写真になったけれど、PCとソフトウェアを操作して、なんとか見られるようにした。そのせいで粒子が荒れている。撮影は超望遠も広角も、すべて禁じ手の手持ち、自動設定。先夜、赤坂公園で。
2011-0909-yhs893
俳句写真893 サフランの
サフランのまたも咲きたる秋日和 悠山人
○俳句写真、詠む。
○何の変哲もない素焼きの鉢。頼り気のない細長葉。疾うに終わったと思っていたら、台風開けを待っていたかのように、朝大きく咲いた。サフラン。きょうは重陽節。
□俳写893 サフランの またもさきたる あきびより
【写真】先日、自宅。
meineTraeume-空色蝶:四国の宿に泊ってゐた。昨日は街を散歩してゐたら、珍しい蝶を見た。通りの生垣に大きな羽をゆっくりと上下させながら休んでゐるやうだ。そっと近付いたら鷹揚に舞上っていった。何となく気になったまま今朝を迎へる。まだ人気のない中庭の露天風呂へでも入らうか。さう思ひながらふと浴泉に目を遣ると、湯を囲む満天星躑躅の生垣に、ひらひらと一匹の鮮やかな空色の蝶が舞下りて来た。蛇の目の対の目玉の、さう、昨日の蛇目揚羽だ。カメラ、カメラ、と頭の中で叫んではみたものの、蝶はあっというまにまた飛立ってしまった。・・・目覚めてから鳥類図鑑を調べたが、勿論ある筈もなかった。
2011-0908-yim1299
image1299 中秋を待つ月
title: evening_moon_before_full_moon
note: 辛卯年戊戌月乙丑日 宵月。きのうは、昼ごろから富士山全景が姿を見せた。夕方、気がつくと宵月が山の上へ差しかかっている。富士へ懸かる月、撮影出来そうだと車を出したけれど、駅前渋滞へ捕まっている間に、みるみる宵闇が空を覆う。公園へ着いた時にはほとんど真っ暗。この写真は、自宅で愛車を出す前の撮影。月のアップだけ。9月7日、月の出入りは1445JST、翌日0002(東京)。撮影の時刻は1810、月齢は9.25。赤坂公園。中秋節はまもなく、9月12日。
memo-辛卯云云の読み:辛卯年戊戌月乙丑日 宵月(しんばうのとし ぼじゅつのつき いっちうのひ よひづき)。乙丑は「いつちう」とも。なお月情報は多くウェブサイト「こよみのページ」に負う。
2011-0907-yts1071
短歌写真1071 やうやうに
やうやうにすがた見せたる富士なれど
野分はげしくいまだ荒るらん 悠山人
○短歌写真、詠む。
○長居しすぎて災害を撒き散らして、台風12号は去った。そういう報道なのに、久しぶりに瞥見する富士山は、まだまだ荒れている気配だ。文法での難関は、結句、「荒る」「荒るる」「らし」「らむ」「らん」の処理。
□短写1071 やうやうに すがたみせたる ふじなれど
のわきはげしく いまだあるらん
【写真】昨日、赤坂公園。
2011-0907-yim1298
image1298 公園の母子
title: mère_et_enfant_en_parc
note: 台風一過とは行かないまでも、太陽が顔出しした公園には、幼児を連れた母親の姿があった。撮影は次と同じ。900*450。
2011-0906-yhs892
俳句写真892 葉のみにて
葉のみにて薔薇はしづくを宿しをり 悠山人
○俳句写真、詠む。
○夏の名残りの薔薇。花はなくても、葉はつやつや。秋台風の雫がいっぱい。
□俳写892 はのみにて ばらはしづくを やどしをり
【写真】先日、自宅。
memo-Gy: 『Underclassman』。ロス警察の刑事見習い(黒人)が、富裕階層の高校へ生徒になって潜入し、悪の元締めの校長を追い詰める、という話。「ナッシュ・ブリッジス」のドミンゲスも準主役。横長画面の下、枠外に日本語字幕が大字で、大変見やすい。
2011-0905-yim1297
image1297 猩猩草の雨滴
title: raindrops_on_a_red_leaf
note: 台風余波の合間に、猩猩草の雨滴の彩りを撮影した・・・まではよかったが、最終処理に「点睛」を欠いた。先日。leerezeitwirdzummeinenletztentagvergehen
2011-0904-yim1296
image1296 藪蘭の花
title: Liriope_Muscari2
note: 遅進台風のため、撮影外出もままならない。藪蘭。リリオペ。もういくつか花茎から花が顔出ししている。きのう、猫額庭園で(自宅)。
cf. 2011-0809-yts1064 短歌写真1064-秋立てど
2010-0915-yim1029 image1029-藪蘭 title:Liriope_muscari
2007-0811-yts424 短歌写真424-芝蘭と
memo-きょうの万葉短歌: 万葉歌人で無類の愛酒家といえば、断然この人。http://blog.goo.ne.jp/yjm840/d/20110904
験(ためし)なきものを思はずは一坏(ひとつき)の 濁れる酒を飲むべくあるらし 大伴旅人(0338)
2011-0903-yhs891
俳句写真891 秋雨を
秋雨を溜めて休める美女桜 悠山人
○俳句写真、詠む。
○美女桜。ヴァーベナ(通名バーベナ)。台風の合間に、ミンミン蝉の忙しい鳴き声を聞きながら、小さい花を眺める。
□俳写891 あきさめを ためてやすめる びじょざくら
【写真】きのう、自宅。
cf. 2008-0629-yim559 image559-美女桜 Verbena
memo-きょうの万葉短歌 :http://blog.goo.ne.jp/yjm840/d/20110903
憶良らは今は罷(まか)らむ子泣くらむ それその母も 我(わ)を待つらむぞ 山上憶良(0337)