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青山潤三の世界・あや子版

あや子が紹介する、青山潤三氏の世界です。ジオログ「青山潤三ネイチャークラブ」もよろしく

日記:2021.9.20 

2021-09-22 09:46:01 | コロナ 差別問題と民主化運動 身近な自然


★9月20日の記事に、いいね!その他ありがとうございます。



読者の方々に質問です(僕は頭が悪いので、教えて頂ければ幸いです)。

【Ⅰ】
マスクは、なぜ必要なのですか?

【Ⅱ】
「沖縄に対する日本」
「台湾・チベット・ウイグルに対する中国」
の違いを教えて下さい。

*ブログ記事の冒頭に、この質問を繰り返し続けます。

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一日違いで大失敗してしまいました(昨日が祭日とは知らなかったものですから、、、)。

毎月、月末には生活費の予算が足らなくなってしまいます。なんとか綱渡りで切り抜けています。今月も計算上どう頑張っても月末までしか持たない(月を越えた1日‐4日あたりでゼロになる)ことは分かっていたのですが、前に報告したように昆虫図書専門通販でDVD(たぶん1万円余)が一枚売れた(購買者からの連絡あり)とのことで、いざとなればそれを受け取りに行こうと思っていました(都心に出る電車賃を考えて躊躇していた)。

金曜日の時点で、やはり今月末までしか持ちそうもない、ということが確実になったため、支払い要請しようと思っていたのですけれど、まあ月曜でも良いか、と思って先送りにしていたら、祭日です。それで今朝一番に電話したら、毎月支払いの〆が20日、今月は既に終了。次の支払いは10月21日になる、と。先週電話しときゃ良かったです。

まだあと一週間は持つと思うので、それまでに何とか方策を考えましょう(探索行はバスには乗らず歩く、おにぎりは食べない、銭湯には行かない、、、)。まあ、なんとかなるでしょう。

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昨日も雲一つない快晴。朝7時半出発、夕方4時半帰着。新規追加種はなし。入口付近のアザミの花にメスグロヒョウモン雄(昨日と同一個体?)が来ていました。少し早く入口に戻り、青梅の森へも行ってみました。

昨日の撮影種:
ツマグロヒョウモン、メスグロヒョウモン、ミドリヒョウモン、コミスジ、イチモンジチョウ、ヒメウラナミジャノメ、コジャノメ、スジグロチョウ、キチョウ、ベニシジミ、ヤマトシジミ、ツバメシジミ、ダイミョウセセリ、オオチャバネセセリ、イチモンジセセリ、チャバネセセリ。

一昨日撮影種の訂正。ウラギンスジヒョウモンは誤。アゲハチョウは結局画面に写ってなかった。

[参考]街の中での目撃種(撮影出来ず):アゲハチョウ/クロアゲハ/ナガサキアゲハ?/ヒメアカタテハ/ウラギンシジミ。
モンキチョウ(ヒガンバナ群落の隅を飛んで行く1個体を確かに見たはずなのだけれど、、、写真に撮れていない、、、、該当箇所に写っているのはキチョウ、、、、僕の勘違いかな?)

最初に紹介するのは、昨日も取り上げたツマグロヒョウモン雌。今日もイの一番に出現しました。現在、東京の都心では最もポピュラーな蝶です(小型種を含めると一番はヤマトシジミかな?)。日本(世界)全体で言えばヒメアカタテハ。「都心(市街地など)」に拘らず「都市周辺」ということで言えばヒメウラナミジャノメなのではないかと思います。ヒメウラナミジャノメは在来分布種なのですが(現在この蝶が非常に多く見られる原因などについては別に考えます)、ほかの2種(ヒメアカタテハ、ツマグロヒョウモン)は、比較的新しい時代になって繁栄しだした種です。

僕の以前の活動期(30~40年ほど前)にはツマグロヒョウモンはかなり南に行かねば見られない種でした。60年ほど前に僕が蝶に興味を持ち始めた頃は、関西でも滅多に見られない大珍種だったのです。それが今では、、、、。

下に例を挙げる各種は秋になって爆発的に増えるという傾向を持ちますが、本種は(秋に特に多くなるのは確かとしても)一年を通して見られます。原因を「温暖化」で済ませれば簡単なのですが、そう単純な問題ではないと思います。温暖化(それと何らかの関係を持った移動)に結び付けられて語られることの多い種のうち、ヒメアカタテハの場合は、ずっと以前から世界中のほとんどの地域に分布していて、現在の環境や気候とは特に大きな関りを持たず繁栄が為されているように思えます(ウスバキトンボも同じような傾向があるのかな?)。

以前は関東地方には見られなかったのに、最近になって東京近郊でも増えている蝶としては、ナガサキアゲハやクロコノマチョウなどが思い当ります。それらは「地球温暖化」の象徴として「南からの北上」と捉えられることが一般的です。でも、僕は違うと思う。

厳密に言うと、それらは(クマゼミの場合も同様)日本本土(本州-四国-九州)に固有の分類群です(“種”としてエンデミックとまでは行かないけれど他の地域産とは異なる独自の形質を有している)。必ずしも“南”の生物と言うわけではなく、分布の拡大(いわゆる“北上”)と気温は、さほど関係していないように思われます。

確かに、九州や四国から見ると東京は北に位置します。でも、気温はそれほど変わるわけじゃないと思うのですけれど。「北上」と言うよりも、「拡散」(北にも広がる)と捉えたほうが良いのではないでしょうか?実際、上掲種の多くは逆に南の方角(沖縄など)にも分布を広げているので、「北上」とするのは辻褄が合わないと思います。

それに、例えば、ウスバシロチョウとかヒメキマダラセセリとかミヤマカラスアゲハとかのような、どちらかと言えば「北」「山」の蝶というイメージの強い種が、比較的近年になって(地域によっては)都市周辺の低地や暖地でも結構見られるようになっている、という逆転現象もあります。

生物各種の増減は、様々な複合要因を持って成されるものです。因果関係を理路整然と説明して、、、という方向性でのみ答えを示そうとすると、おかしくなってしまいます。

近年東京近郊で増えた蝶としては筆頭格に挙げられるツマグロヒョウモンは、(東京産と同一の分類群も)南方にも広く分布しているので、分布の拡大に温暖化が要因として関っている程度が最も大きい種である、ということは出来ると思います(でも要因はそれだけではない)。

ところで、コスモポリタン種ヒメアカタテハと、それに次ぐ世界的普通種ツマグロヒョウモンは、なんとなく色調が似ていますね(他の日本の蝶に無い鮮やかなピンクを帯びる)。偶然でしょうか?

ちなみに、大抵の蝶の翅は、雄の方が鮮やかで派手。ヒョウモンチョウ類は例外的に雌のほうが鮮やかなのですね。ツマグロヒョウモン、メスグロヒョウモン、、、。



ツマグロヒョウモン雌。昨日に続けての紹介。単に見栄えが良いので、、、。



ミドリヒョウモンも雌のほうが綺麗と思います(翅表の微妙に黒緑がかったところが良い)。







メスグロヒョウモン雄。昨日の夕方写したのとたぶん同じ?ボロ個体。ミドリヒョウモン雄ボロ個体2頭との3ショットを計140枚写しました。写真の出来以前に、これだけボロイと、何枚写してもどうしようもありません。





今日(9月20日)は祭日だったらしく、入口の三色ヒガンバナに昨日同様多数のカメラマンが訪れています。僕はその横の路傍で、ヒガンバナに背を向けてボロヒョウモンを写しているので、みんな不審そうに思っているようです(邪魔だからドケと言われた)。

・・・・・・・・・・・

昨日のブログにも書いたと思うのですが、イチモンジセセリが少ないですね。むろんいることはいるのですが、【9月20日、快晴微風、(町の中にも)小さな水田あり、その周りに訪花園芸植物多数=ケイトウ、キバナコスモス、マリーゴールド等々)】という条件下で、どこにも群れ飛んでいない、というのは変です。途中で会った昆虫愛好家の方もそのことを指摘していました。僕だけの認識ではないと思います。

原因は、(ある人の指摘では)訪花植物の減少?しかし、イチモンジセセリが訪れるのは、元々園芸植物が主体なので、それは違うでしょう。

水田耕作の減少?ずっと以前から都市周辺の水田は減っています。でもイチモンジセセリは秋にはいつも大発生していました。今になってそれが要因とは考え難いと思います。

環境の変化?イチモンジセセリは、むしろ「環境の変化」に伴って増えた昆虫のはずです。辻褄が合わないような気がします。

最初に挙げた、吸蜜源となる植物の減少が蝶の衰退に関わっている、というのは、イチモンジのようなポジションにある種はともかく、一般論としては大いにありだと思います。殊に、衰退傾向にある種では、種や個体群の滅亡に大いに関係しているはずです。中国杭州のギフチョウ(Luehdorfia chinensis)は、その最たる例ですね。

僕が撮影を行っていた1980年代末頃は、都心周辺に(都市の内部にも)雑木林が発達していました。ギフチョウの棲息環境としては「完璧」、、、、に見えたものです。

しかし、ひとつ怪訝なことが、、、。林床に幼虫の食草のカンアオイは豊富にあったのですが、成蝶の栄養源として必須の、春に花が咲く野生の植物がほとんど見当たらないのです。ギフチョウは園芸植物にはやってきません。これで大丈夫なんだろうか?と訝しく思っていたところ、、、案の定、数年後一気に消滅してしまった(小笠原のオガサワラシジミなども似たような事情があると思っています)。

でも、イチモンジセセリに関しては、事情や背景が全く異なります。何で少なくなってきているのか、よく分からない(そもそも毎秋大発生している事がおかしいので、まあこれくらいでちょうどいいのかも知れません)。そう言えば、黒雲18億の大群のような報告例は、最近余り聞かないように思うのですけれど。

「イチモンジセセリが通常よりも少ないのではないか?」と言うのは、実は僕の思い込みバイアスに因るものである可能性もありますね。そのことを考えて、昨日撮影したゲゲネス類を、ざっとチェックしてみました。むろん、ざっとチェックしただけなので見落としとかもあるでしょうし、単に写真を撮っただけということで、元々イチモンジセセリのような超普通種にカメラを向けることは少ないでしょうから、実際に出会った個体数が反映されているわけではありません。でも、この数字で、おおよその傾向は掴めると思います。

小型セセリの昨日の総撮影枚数は179枚。
*オオチャバネセセリ168枚:個体ごとのカウントは未選別(平均1個体につき4~5枚ほどは写していると思うので推定40個体前後?)
*イチモンジセセリ9枚:3個体
*チャバネセセリ2枚:1個体

以下、全てオオチャバネセセリです。



写真を改めてチェックした結果「オオチャバネセセリ」と分かった個体の多くも、リアルタイムでは「イチモンジセセリ」と思って撮影していたわけですから、実際に思いのほか少ないのは確かだと思います。



通常、オオチャバネセセリのほうが、イチモンジセセリやチャバネセセリより(頭部は別として)やや大きいのですが、6~7月に発生する第1化の個体では確かにそうなのだけれど、この(秋の)世代の個体は、むしろ小さめなのが多いような気がします。参考として僕の指を添えてスケールを示しておきます。



後翅の白斑は、(通常言われているように)必ずしも4個が互い違いに配置するわけではありません。3個だったり5個だったり、配列バリエーションも多様です。





この個体の白斑は、ほぼ一列。頭部(複眼)が大きく、触角が長いことで、オオチャバネセセリであることが分かります。




コメント
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