青山潤三の世界・あや子版

あや子が紹介する、青山潤三氏の世界です。ジオログ「青山潤三ネイチャークラブ」もよろしく

Blue (前編)

2023-03-12 20:54:58 | コロナ 差別問題と民主化運動 身近な自然



Blueとは、

★青(国によっては緑との境が曖昧)。

★寂しい。

★Patsy Clineのヒット曲、、、じゃなかった、、、録音の直前に亡くなったので、本人のバージョンは有りません。後に13歳のLeAnn Rimesのデビューヒット(Billbord26位/C&W10位/Album3位)となりました、、、彼女も、もう40歳ですね。そういや今日3月12日は三世(チエちゃん)の40歳の誕生日です。

★“Mr.Blue”はBobby Vinton(「Blue On Blue」「Blue Velvet」etc.) それとも Roy Orbison(「Blue Angel」「Blue Vayou」「California Blue」etc.)どっちなのかな?、、、Neal Diamond「Song Sang Blue」もお忘れなく。

、、、とまあ、いろいろあるのですが、以前アメリカに行ったとき、蝶の名前(一般名称)はほとんど通じなかったのだけれど、“ブルー”だけは、みんな分かってくれた。



★Polyommatini(シジミチョウ科ヒメシジミ亜科ヒメシジミ族)の総称ですね。

ルリシジミは、その代表的存在です。



一昨日、突然ルリシジミが出現しました。ベニシジミ(「コッパー」「ルビー」または「サファイア」)と並ぶ「北の蝶」の両横綱。菜の花畑(というかアパートの前の路傍に雑然と生えている)に群がって飛んでいます。





去年の秋には、一頭も見ることが出来なかったのですが、「南の蝶=秋」「北の蝶=春」の図式通り、期待を裏切らず現れてくれたわけです。秋に沢山飛んでいた「南のブルー」代表のヤマトシジミ・ウラナミシジミ・クロマダラソテツシジミ(新規参入)は、今のところまだ姿を現しません。あとは「北のブルー」のもう一種ツバメシジミの出現待ち(村上選手の復調待ちみたく)。それを思えば、秋にも沢山いたベニシジミは大したものです(大谷君みたいです)。







もっとも、なかなか良い写真が撮れない。沢山飛んでいると、意外に良い写真が撮れません。もうひとつ集中力に欠けるということも有るのでしょうが、なかなか止まってくれない。翅を開くと奇麗な空色なのですが、開いてくれません。目の前をブルーの翅表を煌めかせながら、これ見よがしに飛び交っているので、余計にイライラします。結果、焦ってしまって、思うように撮影出来なくなって、ドツボに嵌ってしまう。まるで大谷選手の後を打つ村上選手みたいに(昨日の最終打席でやっとヒットが1本出ました、これでだいぶ気が楽になったと思います)。





複数頭(概ね雄同士)が縺れ合って樹木(ヒサカキ)の上を飛び交っているのだけれど、標準レンズだけなので指をくわえて見ているだけです。金網のところに雌がいました。













菜の花にも止まって蜜を吸っているのですが、翅は閉じたまま。














ちなみにベニシジミも。こちらは良く翅を開きます。





キチョウ類とかキマダラヒカゲとかは静止時に絶対に翅を開かない。飛翔時や透視光で表の色と模様が分かります。

モンキチョウ(北の蝶代表選手のひとつ)とキチョウ(南の蝶代表選手のひとつ)の追飛翔、結構気に入った写真です。





ルリシジミも必ず翅を開くので、根気よく開くまで待つしかありません。でも翅を閉じたまま微動だにしない。48分待ち続けて、諦めて指でつついたら飛んで行ってしまいました。



一体、いつ翅を開くのでしょうか?

考えてみましょう。



まず日齢との関係。

ルリシジミの場合、卵から親蝶になって一生を終えるまで、一世代平均2~3か月ほど(冬を挟んだ世代はもう少し長い)でしょうか。そのうち蝶の姿で過ごすのはマックス1か月(雌の方が長めのはず)ぐらいだと思います。外敵とかによる外圧を考えれば、平均10日から半月程度(調べたわけではなく適当な類推)。その、蝶になってからの「幼年」「少年」「青年」「中年」「老年」にそれぞれ相当する時期で、雌雄それぞれ行動パターンが異なるわけです。 



翅を開くのも何らかの意味があるのかも知れず、主なところで、「占有」「日浴」等が思い浮かびますが、吸蜜中などに特に意味なく開くということも有り得るような気がします(それで言えば絶対に翅を開かないキチョウなどの場合により特殊な意味があるのかも知れない)。



日齢は蝶になってからの一生の日割ですが、一日毎の時間割も重要な意味を持っているはずです。なんせ、蝶の一日は人間に例えれば一年を遥かに上回る時間単位なので。分単位で、行動の状況は大きく変化します。朝から夕方のそのどこかのタイミングで(むろん日齢との組み合わせの上で)翅を開くということなのでしょう。



組み合わせということで言えば、他にも様々な状況の組み合わせが考えられます。環境、気象条件、あるいは外敵との関係、そして特に重要なのが雌(雌の場合は雄)との関わり、、、状況次第で、行動様式は大きく変わってくるのです。本来ならば、それらを把握したうえで、撮影に当たっての対処を行わねばならぬのですが、現実問題としては、まず不可能です。一応の経験値を基に、(より確率の高い)偶然のチャンスを待つ。



といって、毎日毎日、終日待ち続けるわけにもいかない。一昨日も昨日も、日替わりランチを注文したまま外に出て観察を続けている。適当なところで切り上げざるを得ません。



今日は天気も余り良くないし、原稿執筆(その合間にこのブログも)に専念しようと、モーニングトーストを食べつつ、ここまで書いて、、、、ふと思い立って、やっぱり一応チェックしておくことにしました。



朝8時に菜の花を通りかかった時は、まだ十分に陽も差していず蝶の気配もなかったのですが、今は9時半、そろそろ活動を始めているかも知れない。



すでに飛び回っていました。ヒサカキの樹冠を数頭の雄が縺れ合って追飛しています。葉上で翅を開いて占有姿勢をとっている雄も見えます。悔しいことに標準レンズでは撮影できません。





と思っていたら、一頭が舞い降りて、菜の花の下に止まって、一瞬翅を開きました。標準レンズなので十分には近寄れず良い写真は撮れなかったですが、一応撮影はしました。昨日の最終打席の村上選手のヒットみたいなもので、とりあえずは肩の荷が下りた。





その後、別のもう一頭が舞い降りてきたけれど、やはり良い写真は撮れなかった。でも、現時点では、翅を開くのが朝であることが分かったわけで、それはそれで大きな収穫です。その後何頭も地面を這うように多数の雄が(明らかにメスを探して)飛び交っていたのですが、なかなか止まりません。明日以降、求愛、交尾、産卵に出会えるかも知れないので、期待して待ちましょう。





1頭の雄がヒサカキの下の方の花に止まって吸蜜していました。何とか撮影成功。





ヒサカキは、屋久島固有(ただの固有種というだけでなく多くの問題提起を備えた非常に魅力的な存在)のヒメヒサカキとの絡みもあって僕の好きな植物ひとつです。中国でもこの仲間に出会うたびに撮影しています。しばらくしてから花の拡大写真を写しておこうと思い立ち、手で花序をつまんだら、ちょうどそこにもう一匹が止まっていて、飛び去って行ってしまいました。大失敗です。



天気も下り坂になってきたし、お昼前に観察を切り上げて、ジョイフルに戻って、執筆を再開しています。全く偶然ではあるのですけれど、実はちょうど今「中国胡蝶野外観察図鑑」のルリシジミの項を纏めているところなのです。



でもって、このブログでも、ルリシジミについて、もう少し書いていきます。長くなるので、2回に分けます(部屋に帰ってオーストラリア戦見なきゃなりません、今日の先発は山本由伸)。



・・・・・・・・・・・



冒頭に書いた、リアン・ライムス13歳が、78歳のエディ・アーノルドとデュエットした時のライブ映像がユーチュブで公開されていました。これが素晴らしいです。

「キャトル・コール」








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