語彙として扱われる語の研究には用例から初出を探索することになる。初出は文献による記録されたものから証拠を求める。出典また典拠として文献学の説明によって明らかにされる。国語学が文献学であったゆえんである。文献学であったとするのは、徳川時代からの国語の自覚においてその伝統的な手法が打ち立てられて、明治時代にPhylologyが西欧の学問分野の一つとして移入されて国語学が継承してきた文献による言語研究が行われたからであるが、その国語の分野に日本語としての立場の研究が現れるようになり、いまは、日本語学が広く分野を形成しつつある。語彙史は資料によって、史料とするので、それは国語語彙史であった。19世紀の歴史言語学の影響によって語の発生と消長が議論されることに加えて、その語の意味の変遷が歴史時代と文献資料によって証明されてきた。またその語の意味記述に用例による説明が、帰納法、つまり方法論として確立してきている。 . . . 本文を読む
7野党、石破氏へ抗議 デモ批判 「暴言」と非難声明 中日新聞20131203トップ記事、見出しである。リードには、野党七党の幹事長・書記局長らは二日、特定秘密保護法案や原発再稼働に反対する国会周辺などでの市民デモを「テロ」と例えた自民党の石破茂幹事長の発言を受け、国会内で会談した、とある。その左側には、流行語大賞の。お・も・て・な・し、じぇじぇじぇ、今でしょ 倍返し が、並んでいる。その下に、モリコロ事務所事務所閉鎖 と見出しが見える。万博から8年 合理化 東京に統合、とある。 . . . 本文を読む
敬語、ことはじめ、言を始める、というつもりで、敬語はそも、なにか。敬うこととは、うやむやにする、うやうやしく、といった語感があって、有耶無耶ではないが、恭しいのは、うや、ゐや、と、礼儀にかかわる。語誌によると、 >語誌
(1)「うや」「ゐや」は、礼儀の意を表わす名詞であるが、それぞれには、「うやぶ」「うやまふ」「ゐやぶ」「ゐやまふ」のような動詞形と、「うやうやし」「ゐやゐやし」のような形容詞形があった。 と見えて、また、 (2)「観智院本名義抄」では、「恭」の訓「ウヤマフ ウヤ ウヤウヤシ」の「ウ」に「ヰ」の傍書がある。また、「新撰字鏡」「金光明最勝王経音義」「書陵部本名義抄」では「うやまふ」の形だけである。 とある。敬う 恭しい となる。敬語は尊敬の敬ととらえられるのがふつうだけれど、それも敬うことイコール尊敬となるようであるが、実はそうでもない。敬の文字をもって、神に仕え、慎む意となって、字義のままに理解してもよいだろう。
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日本語「誤」百科 901 お客さまが近づいていると を例題にしている。コラムの解説は、例題について言う、駅のホームでのアナウンスか、何かだろう、敬語を解説して、お客様に対して敬語が使われていないことを問題としている。お客様が列車に近づきすぎていらっしゃると のように、言うべきだとするが、果たしてどのような場面であろう。通常のアナウンスではないようだ。列車に近づきすぎて発車ができないときのこととして説明している。お客さまと言っているのだから、まったく敬語がないわけではないので、お客様が列車に近づいていると というように、言っていれば問題があるとは思えない。ここでさらに、近づいて という動作につき、もはや近づきすぎているなら、そのまま、近づいていると という状態であるから、わざわざ敬語にするということは、発車間際のこととして、情報の伝達性にもかかわってくるかもしれない。あるいは、列車が近づいていることを言おうとして、言い間違ったかもしれないとも考えられるが、敬語を時と場合に応じて使うと言うようなことである。 . . . 本文を読む
特定秘密法案とでも略すべきだろうとして、秘密法案ではいかに分かりよくとも言葉がおおまか過ぎるので、特定秘密の保護に関する法案をこう呼ぼうとする。特秘法案とするのは2013年10月25日、第2次安倍内閣が安全保障会議の了承を経たうえで閣議決定し、第185回国会に提出したものである。これまでに、1954年、日米相互防衛援助協定等に伴う秘密保護法というのがあり、その通称はMSA秘密保護法と言い、特別防衛秘密について定めていた。今回の法案はこれに続くものと理解すべきであって、保護上必要な措置を講じることに加えて、特別防衛秘密を探知や収集をした者および特別防衛秘密を他人に漏らした者に対しての刑事罰が規定されている、以上、ウイキペディアより、などの内容を参照することになるが、いま、参院にて審議に入った特秘法案について、読む。 . . . 本文を読む