語の意味について 語は意味を持つ。語に意味がある、と思っている。語が意味を持ち、その一つ一つは説明として、それは辞書に書いてあるというのと同じだ。しかし、語に意味があるというのは、どういうことだろうか。語を用いるときに意味があって、語そのものには意味がないととらえてみるとどうだろう。語義としてのとらえ方と、語意すなわち語の意味としてのとらえ方に違いがあるのである。そもそも意味となにか。語について意味があるとすることを説明しようとすると、それは語の用法を説明することであると気づく。語の意味は用いられた言葉と言葉のあいだで語としての意味を表す。語の内容とし意味だと思っているものは、その語を用いた場面また文脈で現われたその語について表された意味内容である。だから、もともと意味があると思っていても、それは語のいわば基本的な語義であって用いられた場面では語はもと雄生き生きとふるまっている。秋晴れを見て感じて、日差しの高いさわやかな秋晴れだ、すみずみまですきとおったような秋晴れの空だ、ひんやりした風にすすきが靡く秋晴れだ、・・・いろいろな秋晴れの空が言葉の表現とともに現れる。 . . . 本文を読む
日本語の輪郭を表すのは、漢文を訓読する学びにあった。日本語を口承の文芸にあらわすのは歌謡であった。その歌謡は伝えられるままに記録されることがなかったのは固有の文字を持たなったからである。無文字社会としての日本語を想像すると、それには文字との出会いは衝撃であったろうと思われる。かの地の記録にはことばを持つ民族としてとらえられていたようであるが、それは、こんにちの日本民族、大和民族のいずれをもあらわさない。そも民族は、民族ないしは民族集団 ethnic group とは、文化、言語、習慣、宗教などで区分される集団のこと、と解説するサイトで、ドイツ語、Volk, Ethnos, Nation. フランス語、peuple, ethnie, nation. 日本語においては、民族という言葉は専門用語というよりは一般的な言葉であり、後者はきわめて多様である、http://www.cscd.osaka-u.ac.jp/user/rosaldo/000612nation.htmlとするから、これが民族を研究対象とすることの多い文化人類学者にとって頭痛のたねであるそうである。 . . . 本文を読む
院内コミュニケーションの改善やチームワーク形成のために病院全体で実践することを推奨する提言を、松本宣言とした。院内コミュニケーションションのための改善という。認定病院患者安全推進協議会、2009年度 第1回地域フォーラムの成果である。その内容は、
1. 患者の最善の利益の尊重
2. Situational briefing (SBAR)の普及:緊急時のコミュニケーション
3. Two Challenge Ruleの宣言と普及:二回挑戦ルール
4. 侵襲的行為時の事前確認(タイムアウト・ブリーフィング)、事後省察(デブリーフィング)
5. 短時間でわかりやすく教える
6. わからないことを尋ねる
7. 導入・感謝の言葉 . . . 本文を読む
健康寿命 Health expectancy , Healthy life expectancy とは日常的に介護を必要としないで、自立した生活ができる生存期間のこと、とある。 WHOが2000年にこの言葉を公表したそうだ。 平均寿命から介護、自立した生活ができない、を引いた数が健康寿命になる。いじょうは、Wikipedia ja.wikipedia.org/wiki/健康寿命 による。2010年の健康寿命は男性70.42歳、女性は73.62歳。国民生活基礎調査などをもとに、全体の平均を算出する。健康寿命が最も長いのは、男性は愛知県で71.74歳、女性は静岡県で75.32歳。逆に最も短いのは男性は青森県の68.95歳、女性は滋賀県の72.37歳。なお、実際年齢は、2010年、平均寿命は男性79.55歳、女性が86.3歳。つまり、男性は9年余り、女性は約13年間、健康ではなくても生かされていることがわかる。 . . . 本文を読む
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御岳山噴火、登山者ら16人意識不明 中日新聞記事、トップの前段抜きの大見出しである。20140928
リードに、立ち上る噴煙を背に急いで下山する登山者たち=27日午前11時55分ごろ、長野・岐阜県境の御岳山で
> 二十七日午前十一時五十三分ごろ、長野、岐阜県境の御岳山(三、〇六七メートル)が噴火。長野県木曽広域消防本部が山頂付近の山小屋関係者に聞き取りしたところ、山小屋や登山道に四十人以上が取り残され、このうち意識不明が十六人、重症者が十人以上、入院が必要なけが人が八人いるという。聞き取りで被害者が重複している可能性もある。登山者から木曽署に「女性が一人、死亡している」と通報があり、確認を急いでいる。 . . . 本文を読む
ドタキャンは土壇場になってキャンセルすることだと思っていたら、それは確かに、ドタバタとキャンセルすることであるから、そのようなようすであるには違いないにしても、ドタンバがもはや通じなくなっているのだということを知った。それだけのことであるが、はて、土壇場とは説明できるかと、土壇場は、江戸時代に斬首刑を行うために土を盛り上げて作った場所のことを言う、としても、その場所のイメージはまずわかないだろうし、まして、斬首刑などは、想像も難しいことで、そこからせっぱつまった状況を意味する言葉となったとするのも、わかりにくいかもしれない。なお、独擅場、独壇場 どくせんじょう どくだんじょう という語もあるが、これは字面より内容は想像に難くない。土壇場は、デジタル大辞泉の解説に、 近世、首切りの刑を行うために築いた土の壇、前に穴を掘る、とある。 . . . 本文を読む
現代日本語文法文章論 題材は、タイトルが、隋唐時代への旅 とある。日本経済新聞の文化面、20140928付けである。執筆者は安部龍太郎氏である。なお、有料会員サイトであり、著作の全文をこのように言語分析に資料としているので、そのことをお断りするとともに、ここにお礼を申したい。
冒頭の文は、次である。
> 久しぶりに二週間の旅をした。
末尾の文は、つぎである。
>これから書こうとしている物語が、その一翼をになうものとなるよう、研鑽(けんさん)を積む覚悟である。
書き出しの文段は、次のようである。
> 久しぶりに二週間の旅をした。最初の一週間は日本経済界の訪中団に参加させていただき、青島、西安、敦煌、北京を回り、最終日には中日友好協会会長の唐家璇(とうかせん)氏に、釣魚台での晩餐(ばんさん)会にお招きいただいた。
末尾の文段は、次のようである。
> 両国関係の現状は厳しいが、我々もそうした温情を正面から受け止め、心の琴線に触れる交流を深めていきたい。これから書こうとしている物語が、その一翼をになうものとなるよう、研鑽(けんさん)を積む覚悟である。
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現代日本語文法文章論 題材は、タイトルが、本離れ、店頭から立て直し とあり、副題に、文庫POP 次の一冊推す、良作の復刊 書店員が企画 とある。日本経済新聞の文化面、20140927付けである。執筆者は文化部 柏崎海一郎氏である。なお、有料会員サイトであり、著作の全文をこのように言語分析に資料としているので、そのことをお断りするとともに、ここにお礼を申したい。
冒頭の文は、次である。
> 書籍の市場縮小に歯止めがかからない。
末尾の文は、つぎである。
>現在の消費者ニーズに合わせた店作りは、出版業界全体の急務になっている。
書き出しの文段は、次のようである。
> 書籍の市場縮小に歯止めがかからない。売れるのは一部のベストセラーのみで、ヒット作が出ても同じ著者の他の本の売り上げにはつながりにくい。こうした本離れの状況を何とかしようと、書店や取次(卸)、出版社が、店頭で様々な工夫を凝らし始めた。
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国が重点支援する大学のことで、海外の大学との連携や世界レベルの研究に取り組む大学のこと、それを、スーパーグローバル大学と呼ぶらしい。国際競争力を高める目的だから、このような名前で選ぶ。政府の教育再生実行会議の提言が2013年にあり、文部科学省は37大学を選んだ。9月26日付け。トップ型13校、グローバル牽引型24校、旧帝大が中心となっている、トップ型は世界の大学ランキング100位内を目指すそうだ。私立では慶応、早稲田、国立で、北海道、筑波、東京医科歯科、京都、広島、東北、東京、東京工業、名古屋、大阪、そして九州大である。グローバル化牽引型には、英語限定の全寮制を評価したとする豊橋技術科学大をはじめ、プログラムの特色がある。それぞれ毎年、5億円、3億円の最大支援金が出るという。これから10年間で100位に10校が入ることを目指す。
大学間格差の広がりと、教育、研究のレベルが引き上げられるかどうかが懸念される。
これから10年間で100位に10校が入ることを目指す。
大学間格差の広がりと、教育、研究のレベルが引き上げられるかどうかが懸念される。 . . . 本文を読む
民間給与が3年ぶり増加 非正規は減少、格差拡大 中日新聞トップ記事、見出しである。20140927
リードには、民間企業で働く会社員やパート従業員が二〇一三年の一年間に受け取った給与の平均は、前年比五万六千円増の四百十三万六千円で、三年ぶりに上昇に転じたことが二十六日、国税庁の実態統計調査で分かった、とある。
白斑被害者を「地雷原」 カネボウ支社内部資料 20140927
記事には、カネボウ化粧品の美白化粧品で肌がまだらに白くなった被害者について、同社の一部支社が問題発覚直後の昨年八月、損害賠償を求めてくる可能性がある「地雷原」と警戒し、対応を協議していた、とある。
>自社製品で発症した顧客を侮辱するかのような表現だけに、被害者の反発は必至。企業としての倫理観が問われそうだ。 . . . 本文を読む