卓袱台の脚

団塊世代の出発点は、狭いながらも楽しい我が家、家族が卓袱台を囲んでの食事から始まったと思います。気ままな随想を!

2023年 自作・空き缶アルコールストーブ

2023年08月29日 07時17分34秒 | クラフト

2023年 自作・空き缶アルコールストーブ

 

 

1970年代に置き忘れられたペンショナーが、ソロキャンプを始めました。ソロキャンプで「…の炊き上げお米パック200g」のボリュームが多く、無駄に食べてしまいました。エバニューのスタッキングコッヘル400ccで0.5合(75g)を炊き上げてくれるストーブを探している中、「アルコールストーブ」による今流の飯盒炊飯(メスティン)のやり方を見つけました。コッヘルに応用できる炊飯方法として「アルコールストーブ」自作の試み、「ビール空き缶による自作」のものに行き着きました。

 

 

【空き缶アルコールストーブ製作】

 

1.

あるYouTubeを参考に、製作に使用した道具・材料です。

 

 

(使用道具・材料一式)

 

 

2.

 

材料はビールの350ml空き缶2個のみ、3つのパーツ(上部パーツ 下部パーツ 中隔壁)より出来上がり、製作過程は、それぞれ毎に写真を伴って説明します。

 

 

3.

 

上部パーツの製作

 

1個目のアルミ缶底部の中心を直径30mmほどでくり抜くため、粘着タックシールを直径30mmで切り取り、底部の中心に貼り付けます。

 

 

(市販の粘着タックシール使用)

 

 

(タックシールを直径30mmで切り取る)

 

 

(1個の空き缶底部の中心に貼り付ける)

 

 

底部に真円穴を開けたいので、「千枚通し」と金槌を使い、大雑把にガイド穴を丸く開けていく。ガイド穴に沿って電動ドリルで4mm→5mm穴を連続して開け、穴を拡大する。ニッパを使い穴の繋ぎを切断、ギザギザの波付き穴を開ける。電動円筒ヤスリを使い、ギザギザを切除し、任意の真円に穴を広げます。この中心の大穴は、燃料を投入し、予備燃焼(プレヒート)を起こすためのものになります。

 

※ 市販の「コンパスカッター」という丸く ゛けがき ゛し、回転回数を重ねることにより円形に穴開け出来る用具があるらしいですが、Aは野暮ったくドリル穴開けにしてみました。

 

※ ガイド穴を開ける時は、開け過ぎを考慮して金槌を加減します。

 

 

(「千枚通し」で円形状にガイド穴を開けていく)

 

 

(4mm→5mmのドリルを連続使用して穴を広げる)

 

 

(5mmの穴開けできれいに円形状になった)

 

 

(ニッパを使い穴の繋ぎをカットしていく)

 

 

(波型状に穴が空いた底部)

 

 

(電動円筒ヤスリを使いギザギザを切除)

 

 

(真円に近い穴を開けることが出来た)

 

 

本燃焼へ導く「ジェット孔」を16穴、予備燃焼穴の回りに穴開けします。均等に穴開けするために外周を測り、紙片に印を付けた帯を作成します。作業中の空き缶の場合は外周210mm、1目盛り13mm間隔になりました。目測で位置決めし油性マジックで印を付け、ガイド穴をこれまた千枚通しと金槌で行い、電動ドリルで穴開け(写真の場合2.5mm)を行います。

 

※ 但し、この外周部の縁は「Ⅱ」の予備燃焼大穴の底部より薄いらしく、写真のように失敗作業にもなりやすいのでご注意下さい。

 

 

(この空き缶の外周は210mm 16等分する紙片帯を作成)

 

 

(紙片帯に基づき16等分の印を油性マジックで)

 

 

(印に千枚通しと金槌でガイド穴を開ける)

 

 

(金槌の力加減を間違うとこの始末!)

 

 

(ガイド穴通りにドリルで穴開け)

 

 

上部パーツの穴開け加工が全て終わりましたので、空き缶本体より切り取りますが、厚みは30mmとします。この30mmの厚みは下部パーツも同じになります。穴開け加工は空き缶本体の時に作業して下さい。先に30mmの厚みで切り取ってから穴開け加工をすると、薄いアルミがたわみ作業が大変しにくくなります。

 

アルミ缶からの切り取りには、30mmの高さに固定したカッター刃にアルミ缶を横から当て、缶を回転させながら切り取ります。チョット根気のいる作業ですが、大変薄いアルミですので、ほどなくきれいに切り取ることができます。切り取った缶の断面は薄く鋭利ですので、くれぐれもご注意下さい。

 

缶を回転させる時、下地を傷つけますので、Aはベニヤ板を使用。30mmの厚みを確保するため微妙に調整出来る厚み3cm以上の本と、ベニヤ板・本・カッター刃を挟み込み固定するために、電気スタンドのクランプ基台を写真のように使用しました。

 

 

(カッター刃を30mmの厚みに固定)

 

 

(カッター刃をアルミ缶に押し当て缶を回転させる)

 

 

(根気よく回転させると程なく切断できる)

 

 

(アルミ缶より切り取られた上部パーツ)

 

 

4.

 

下部パーツの製作

 

「上部パーツの製作」(Ⅳ)と同様の工程で2個目のアルミ缶の底部厚み30mmを切り取り下部パーツを作ります。

 

 

(2個目のパーツ 下部パーツ30mm厚み)

 

 

5.

 

中隔壁パーツの製作

 

上/下部パーツを切り取った後のアルミ缶より厚み37mmの輪切りのパーツを上/下部パーツを切り取った要領で切り取りますが、薄いアルミがたわみ回転させながらの作業は、余分に時間がかかりました。

 

※ 百均で売っている金切りハサミを使うと、早くきれいに切リ取れるようです。

 

 

(厚み37mmで輪切りにアルミ缶より切り取る)

 

 

(輪切りに切り取った37mmのパーツ)

 

 

輪切りパーツを縦に切り、下部パーツ内側溝の内径に合わせる。溝に沿って適度に重ね合わせ、余分な長さの部分は切除する。重ね合わせた部分を縦にホッチキス3個所で繋ぎ合わせる。

 

 

(直線個所を見つけ縦にハサミで切る)

 

 

(下部パーツの内側溝に丸く重ね合わせる)

 

 

(重ね合わせた部分を縦に3個所ホッチキスで繋ぎ合わせる)

 

 

ホッチキス留めした中隔壁パーツの下側3個所をV字カットし、燃料が回るためのオリフィスを開ける。この作業で中隔壁パーツの完成。

 

 

(中隔壁に3個所のオリフィスを開ける)

 

 

6.

 

3パーツ(上部パーツ 下部パーツ 中隔壁)の組み立て

 

下部パーツの縁より2/3までを限界に、ラジオペンチで浅く蛇腹状に折り目を付けていく。それ以上深く折り目を付けると、密閉性が緩み燃料が漏れる可能性があります。

 

 

(ラジオペンチで下部パーツに蛇腹状に折り目を付ける)

 

 

(きれいに蛇腹状に折り目を付けたところ)

 

 

下部パーツの中に中隔壁をセットし、上部パーツを下部パーツの蛇腹部に被せ、手作業で圧入していきます。蛇腹が浅いと少々コツがいりますが、密閉性は高いはずです。全て押し込み、中隔壁がガタつかなければ完成です。

 

 

(手作業で3パーツを圧入)

 

 

(完成したアルコールストーブ)

 

 

7.

 

燃焼試験

 

「燃料用アルコール」を投入、燃やしてみました。燃焼中の器具から立ち上る炎は見えにくいので、暗くして行います。点火してプレヒート(予備燃焼)からジェット孔の燃焼、本燃焼、燃焼安定まで1分ほどでした。燃焼試験成功!

 

※ 自作器具による使用・燃焼は、自己責任になりますので、くれぐれもその取扱いにはご注意下さい。

 

 

(燃料の「燃料用アルコール」)

 

 

(点火 プレヒート中)

 

 

(点火より本燃焼 燃焼安定まで1分ほど)

 

 

(明るい場所での燃焼は見づらいので 要注意!)

 


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