大阪水曜ほっと集談会一世です。
私は心理学を専門に学んだわけでもなく、私の体験と初心者懇談会での傾聴によりインナーチャイルドに関心を持つようになりました。
調べてみますとインナーチャイルドとは、アメリカの教育者、カウンセラーのジョンエリオットブラッドショーが1993年に著書の中で提唱した心理学上の概念です。
幼い頃の身体的、精神的な抑圧により大人になっても変わらないまま続いている、子ども時代の思考パターンや習慣を指す言葉だそうです。
結果としてコミュニケーションが苦手だったり、感情をコントロールできなかったりして、社会生活に悩んでいることも珍しくありません。
他人と話していて、すぐに「自分が悪い」と思い込んでしまうのは、インナーチャイルドがいる人の特徴で、すぐに謝罪をしたり、責任を取ろうとしたりします。
いじめの背景にはこのような理由もあるのかもしれません。
私にも心当たりがありますが自分に非がないケースでも謝ってしまうため、社会生活で損をしがちです。
私たちは森田理論の学びの中で症状の背後に強い生の欲望があると教えられました。
確かに事実としてそのような側面があると思いますがそれだけでは、説明が出来ない部分があるとも感じていました。
ただ、インナーチャイルドを自己実現が出来ない原因や生活の停滞の理由に置くことに賛成できません。
なぜなら親もまた完全ではない、ひとりの人間だからです。
インナーチャイルドをどうとらえるかは本人次第です。
しかし心の中のインナーチャイルドを自覚しておくことは大切だと感じています。
行動や思考が極端になることを防ぐ意味で重要だと思います。
私はむしろ、インナーチャイルドを否定的に捉えるのではなく、そこを見つめる事で新しい自分に出会うチャンスではないかと思います。
森田療法は過去のトラウマや環境に焦点をあてるのではなく、今を生きる人間学である点がとても気に入っています。
インナーチャイルドを否定するのではなく、育む生き方を模索したいと思います。
2022・3・5 一世