~ 恩師の御著書「講演集」より ~
講演集 一
(前日の続き)
それから十日程してお見えになりましたら、
もう全くお顔をはじめとして、その方から受ける感じから人相までも
変わってしまっていたので、
私はすぐにどなたか思いだせなかったのです。
「初めてですか」と声をかけますと、
「先生、この間寄せてもらったあの目の・・・・」とおしゃた途端、
「ああ、あの泣き顔の・・・」と言ったのです。
思いを変えることによって、その顔の相まで変わってしまい、
別人のように明るくなっておられます。
その期間は僅か十日間です。
世界の悲しみは私一人で味わっているといった悲しみで
泣き顔をしていた方が、
まるで地獄から這い出したようなものです。
その方が潰れた目のほうに心を向けて
悲しい悲しいと思っておられた時、
その方はこの世の中の最高の苦しみの中におられました。
ところが、助かったほうの目に感謝の心を向けられた時、
この方は「私はよかった、幸せだ」という感謝と喜びの中に
生きられたのです。目は同じことです。
やはり片方は潰れていますし、片方しかありません。
心の向け方によって幸せにもなり不幸にもなります。
その方は今は幸せに暮らし、ほんとうに明るくなられました。
肉体そのものは何ら変化ないのに、思いによってこの世の中の
喜びに生きられるか、この世の中の悲しい人間として生きていくか、
即変わるわけです。
「心のチャンネルを切り換えなさい」という言葉を使う方もあります。
~ 感謝・合掌 ~