浄心庵・長尾弘先生「垂訓」

八正道と作善止悪

「講演集」より。

2015-04-05 00:38:04 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

         恩師のご著書「講演集」より


           講演集、 三


    救われたい「迷える意識」――竜の話


先日、沖縄へ寄せてもらった前夜のことです。
今夜はちょっと早めに休ませてもらおうと思っておりますと、
七時過ぎに富山県から電話がありました。
S宗教を十何年も信仰されている方だそうです。
その方が、ある拝み屋さんに拝んでもらったところ、
そこに竜の掛軸がかけてあって、
その拝み屋さんがエイーヤーとやりますと、竜がポッとその人に
飛び込んでしまって、それ以来、その人のおなかの中やら、
胸の中やらを這い回るそうです。

そして、首は蛇のように動くし、目はつり上がってくるし、
顔は表面が引きつって、鬼の顔ではないかと思うほど恐ろしくなって、
その方は自分の顔を鏡で見るのもこわいとおっしゃっています。
五十歳前後のご婦人ですけど、昔は嫁ぐ時三面鏡を持ってきてますね。
その三面鏡が古くなると、自動的に開いてきます。
蝶番が甘くなって自然に開きます。
開いた鏡の前を通って、自分の顔が映るのが怖いから、
閉じて紐でぐるぐる巻きに縛っているそうです。

そして、体の中を何やらぐにゃぐにゃ回るのが自分で分かると言われます。
電話を戴きましたから、「いや明朝、沖縄に寄せていただきますので、
明日は留守です」と言いますと、「まあ、困りました。
これから行くから何とかして下さい」と言って、お見えになりましたのが、
もう十一時を回っていました。
「何やら体の中を這いまわるのが分かる」と人に話すと、
「そんな阿呆なことはない、あんたは気違いだ」と言われるたそうです。

精神病院に何ケ月か入院して調べてもらったけれど、
どこも悪いところはないと言われる。
ところが、本人は、そういうふうに思うし、顔は変わってしまって、
見るのも恐ろしいとおっしゃいます。
その方は助かりたいが為に、S宗教の信者さんに何十人と集まってもらって、
何時間もその方を前に置いてお題目を唱えて拝んでもらったそうです。
何千回も拝んだけれども、取れなかったのですね。


            ~ 感謝・合掌 ~



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