~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~
第五、 彼岸に至る道の章
7、学生ウパシーヴァの質問
1072、師は答えた、
「ウパシーヴァよ。あらゆる欲望に対する貪りを離れ、
無所有にもとづいて、その他のものを捨て、
最上の〈想いからの解脱〉において解脱した人、
―――かれは退きあともどりすることなく、
そこに安住するであろう。」
1073、「あまねく見る方よ。
もしもかれがそこから退きあともどりしないで多年そこにとどまるならば、
かれはそこで解脱して、清涼となるのでしょうか?
またそのような人の識別作用は(あとまで)存在するのでしょうか?」
1074、師が答えた、
「ウパシーヴァよ。たとえば強風の吹き飛ばされた火炎は滅びてしまって
(火としては)数えられないように、そのように聖者は名称と身体から
解脱して滅びてしまって、(存在する者としては)
数えられないのである。」
~ 感謝・合掌 ~