浄心庵・長尾弘先生「垂訓」

恩師の歌集「愛」より

手を打てば響く柏手いずくより
両手の縁に因りて鳴るなり

「ブッダのことば」より。

2017-07-22 00:18:42 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

       ~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~

   
           第五、 彼岸に至る道の章 

           17、学生ピンギヤの質問

1120、ピンギヤさんがたずねた、
        「わたくしは年をとったし、力もなく、容貌も衰えています。
        眼もはっきり見えませんし、耳もよく聞こえません。
        わたくしが迷ったままで途中で死ぬことのないようにしてください。
        ―――どうしたらこの世において生と老衰とを捨て去ることができるか、
        そのことわりを説いてください。
        それをわたくしは知りたいのです。」

1121、師(ブッダ)は答えた、
        「ピンギヤよ。物質的な形態があるが故に、人々が害われるのを見るし、
        物質的な形態があるが故に、怠る人々は(病などに)悩まされる。
        ピンギヤよ。
        それ故に、そなたは怠ることなく、物質的形態を捨てて、
        再び生存状態にもどらないようにせよ。」

1122、「四方と四維と上と下と、これらの十万の世界において、
        あなたに見られず聞かれず考えられずまた識られないなにものもありません。
        どうか理法を説いてください。
        それをわたくしは知りたいのです、
        ―――この世において生と老衰とを捨て去ることを。」

1123、師は答えた、
        「ピンギヤよ。ひとびとは妄執に陥って苦悩を生じ、老いに襲われるのを、
        そなたは見ているのだから、それ故に、ピンギヤよ、
        そなたは怠ることなく励み、妄執を捨てて、
        再び迷いの生存にもどらないようにせよ。」


                ~ 感謝・合掌 ~




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