~ 恩師の御著書「講演集」より ~
講演集、 一
「心を入れ変えた息子さん」
先の続き・・・
そうして今浪人中の弟さんがいるそうですが、
これも又ヘソ曲がりなそうです。
お母さんが丹精こめたご馳走でも、
「こんなもん腹がへってるから旨いのだ」といった調子で、
何とか理屈をつけて喜びを表さないのですね。
お兄さんが余りにも変わってしまった、
それで弟さんが一度先生に会わせて欲しいと言って来てくれたのです。
前からすごくヘソ曲がりと聞いていましたから
「ちょっとおヘソを見せてくれ」と転がして腹を出させました。
そして言いました。「ボク、ヘソ曲がりと聞いてたが、
曲がってないで」するとその言葉に感激しまして、
その子も又すごくエエ子になった。
「先生がヘソ曲がってないいうてくれた」と言ってね。
こうして兄弟揃っていい子に変ってくれました。
今迄お母さんは食事の世話などで手を取られて
外出もままならなかったのが、
先日の梅田第四ビルの席にも来てくれておりまして、
息子さんがお母さんに「行って来なさい」と
勧めてくれたということです。
「その代わり先生のお話をよく聞いてあとで教えて下さい」と言ったとか。
今までは地獄の苦しみだったのが、今はもう極楽。
ちょっと目覚めたら、
心の切り替えができるのですね。
もともとは魂の次元の高い子供だったのです。
だからいっぺんに変ったのですね。
この間もお母さんがお見えになって、
「弟のほうが先生にしてもらった治療を覚えて帰り、
お母さんに治療してあげると言いますが、
いやだとも言えなくていてもらうけど、痛くて困ります」とのこと。
そうはいっても、そうして母親に接する態度は、
今迄のそれと比べて全くの天と地の違いです。
息子さんが目覚めてくれたらいっぺんに変ってしまったのですね。
ほんとうに不思議なものです。