~ 恩師のご著書「講演集」より ~
講演集、 一
「尊いご縁」
私は常に言わせてもらうのですが、
私に縁ある方は幸いなり、又縁のない方は救われません。
こうしてご縁をいただいて日本国中を回っているのですが、
私が金儲けをするとか、私の売名行為であるとか、
又何らかの形で自分の利益を求めてやって来るのでしたら、
皆様が損をします。
しかしその思いがいっさいなくて、
「ただ、させていただく」だけで私が寄せていただいておりますと、
皆様が得をする筈ですね。
それは皆様が失うものがないからであり、
与えられるからです。
病気も悪いところがあれば本当に奇蹟的に
助かって下さる方が多いです。
これは神様が――神様と言っても宗教にはいっさい関係なく、
私達をつくって下さった自然、
万象万物を調和させて下さっている大自然の力、
この力を神様と申し上げています。
この神様はすべての者に幸せになってほしい、
健やかに生きてほしいと願って下さっているのです。
その神様の御心を縁ある方々に少しでもお伝えさせていただきたい、
縁ある方々に必ず幸せになっていただかなくてはならないと
思っています。
こうしてお会いさせてもらうのも尊いご縁です。
ご縁をいただくのに、仏教においては次のように説かれています。
「正しき法に縁を得るのは、あの大洋の真ん中で、流れてくる
浮木に、片目の亀が巡り合よりも尚難いものである」
つまり片目の亀というのは、世界が半分しか見えない。
流木に亀が会うだけでも得難いのに、
しかも片目の亀が出会うのですから、
ご縁をいただくことは誠に得難く尊いということです。