~ 恩師のご著書「講演集」より ~
講演集、 一
「私が正しい」と「私が至らない」と
私達も、
また霊の世界に帰られた方も共通して苦しんでおられる方は、
「自分が正しい」と言います。
地獄にいる霊を、生存する人に入れてお話しますと、
「私は悪いことを何もしていなのに、
なぜこんなに苦しまねばならんのか、
私は何も悪いことをしていない」と言われますが、
実際には地獄に落ちています。
人間もそうです。
「私が正しい。私は間違っていない」とおっしゃる方は皆、
苦しんでおられる。
「私は至らなかった。申し訳なかった」と目覚めた方は、
幸せで苦しみも少ない。
特に夫婦喧嘩はこの最たるものです。
私が正しいあなたが悪い、それを言うと喧嘩になるのですね。
そして苦しんでいます。
喧嘩はいちばんいけません。
自分の心を地獄に持って行きます。
「仲良きことは麗しきかな」。
同じ一生を、
男と女が一つの家庭を持ち生活共同体の基礎をこしらえて
五十年、六十年の生活をさせてもらう、
この同じ定まった時間を喧嘩ばかりして暮らすのと、
仲良く暮らすのとでは物凄い違いがあります。
もう万難を排して仲良くすることです。
私達の幸せの一番の根源はどこにあるのか―――
それはまず私達の心の中であり、
形の上では家庭の中にあります。
家庭を不調和にしては絶対に幸せになれません。
家庭の一番基をなすのは夫婦です。
次に親を大切にすることです。