『愚者の毒』 宇佐美まこと 祥伝社文庫
一九八五年、上野の職安で出会った葉子と希美。互いに後ろ暗い過去を秘めながら、友情を深めてゆく。しかし、希美の紹介で葉子が家政婦として働き出した旧家の主の不審死をきっかけに、過去の因縁が二人に襲いかかる。全ての始まりは一九六五年、筑豊の廃坑集落で仕組まれた、陰惨な殺しだった…。
作者のことは知らなかったが、読んでよかった。東野圭吾の『白夜行』やサラ・ウォーターズの『荊の城』を想起させるような作品。うまいと思った。最後にすべてがきれいに回収されるところも私好み。もっと話題になっていい作品だと思う。
愚者の毒という題名もいい。人は皆、「黙って身の内に毒を持って生きていく」「毒のままか、薬になるか知らないけど」深いなあ。
一九八五年、上野の職安で出会った葉子と希美。互いに後ろ暗い過去を秘めながら、友情を深めてゆく。しかし、希美の紹介で葉子が家政婦として働き出した旧家の主の不審死をきっかけに、過去の因縁が二人に襲いかかる。全ての始まりは一九六五年、筑豊の廃坑集落で仕組まれた、陰惨な殺しだった…。
作者のことは知らなかったが、読んでよかった。東野圭吾の『白夜行』やサラ・ウォーターズの『荊の城』を想起させるような作品。うまいと思った。最後にすべてがきれいに回収されるところも私好み。もっと話題になっていい作品だと思う。
愚者の毒という題名もいい。人は皆、「黙って身の内に毒を持って生きていく」「毒のままか、薬になるか知らないけど」深いなあ。