ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

『TEAM』1999

2019-04-28 00:00:20 | 刑事ドラマ HISTORY



 
1999年の秋シーズン、フジテレビ系列の水曜夜9時枠で全11話が放映され、好評につき2000年から2003年まで年1本ペースでスペシャルドラマ(計4本)も創られた、フジテレビ&共同テレビ制作による刑事ドラマ。

『古畑任三郎』シリーズの制作スタッフに脚本が『踊る大捜査線』の君塚良一さんという強力タッグで、まだ『踊る~』にそれほど失望してなかった当時の私は大いに期待したし、実際とても見応えがあったように記憶してます。

が、なぜかDVD化はされておらず、最近は再放送も無いので再見する機会がなく、内容はおぼろげにしか憶えてません。

文部省(現・文部科学省)の若きエリート官僚である主人公=風見(草なぎ剛)が、研修か何かで警視庁の叩き上げ刑事=丹波(西村雅彦)とコンビを組んで少年犯罪を捜査するストーリーで、『古畑~』&『踊る~』混合チームにしては結構シリアスなドラマでした。

エリート官僚の風見が性善説を信じる温厚なキャラで、現場捜査員の丹波が性悪説を押し通すクールなキャラという、『踊る~』とは真逆の構図を打ち出してる点も新鮮で良かったです。かつての『俺たちの勲章』を彷彿させるキャラ付けですよね。

あのころ少年犯罪が増加傾向にあり、被害者よりも加害者側の人権を手厚く保護する少年法を疑問視する風潮が強まった時期で、その問題に真っ向から切り込む真摯なドラマでもありました。

捕まった少年の更正を信じて罪の軽減を願う風見と、高い再犯率という現実を直視して厳罰を与えるべしと主張する丹波。

私はもちろん丹波派で、未成年者が相手だろうが一切容赦しない彼に拍手を贈ったもんです。更正できるか否か以前に、未成年であろうが無かろうが犯した罪に相当する罰は与えて当然。過失ならともかく確信犯には人権も性善説もへったくれも無いでしょう。破滅です。

天下のアイドル=SMAP(当時) の草なぎ君に性善説を唱えさせたのはたぶん建前で、創り手の本音はこっちにあったんだろうと思います。百歩譲って更正を信じるとしても、被害者より加害者側の人権が優先されるのはどう考えたっておかしい。

その一方で、何の罪も犯してない加害者の家族が袋叩きにされ、社会から抹殺されてしまうという矛盾。そんな世の中でどうして性善説など信じられるというのか? 破滅です。

レギュラーキャストは他に、水野美紀、大杉 漣、戸田菜穂、黒木 瞳etc…といった布陣。小泉純一郎元総理のゲスト出演も話題になりました。

DVD化されないのはデリケートな問題を扱ってるからなのか、版権にうるさいらしいジャニーズのせい(だとしたらもうOK?)なのか分からないけど、今あらためて観直したい作品の1つです。
 

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