2022年夏シーズン、日本テレビ系列の土曜夜10時「土曜ドラマ」枠でスタートした、坂元裕二さんのオリジナル脚本によるミステリー・ラブコメディ。
神奈川県警・境川警察署に所属するも、停職処分中で自宅に籠もってる刑事課の鹿浜(林 遣都)と、総務課職員の馬淵(仲野太賀)、生活安全課職員の摘木(松岡茉優)、会計課職員の小鳥(柄本 佑)という、いずれも捜査権を持たない4人が鹿浜邸で密かに「自宅捜査会議」を開き、本部が冤罪を生みそうな事件の真犯人を推理し、解決に導いていくというストーリー。
あの坂元裕二さんの作品ですから、そりゃあ普通の刑事ドラマにならないのはハナから明白。
男3人と女1人のカルテットによる「警察署を舞台にしたラブコメ」と聞いて、私は元祖トレンディドラマ『君の瞳をタイホする!』へのオマージュかな?って、最初は思いました。(坂元さんのデビュー作はトレンディドラマの金字塔『東京ラブストーリー』)
けど、実際に観たら『女たちの特捜最前線』(’16) の方が近いと感じました。あれも総務課職員(高島礼子)、広報課職員(宮崎美子)、そして食堂のオバチャン(高畑淳子)の3人が「女子会」という名の捜査会議で事件を解決していくミステリーコメディでした。
あと、庶務課職員の小松菜奈さんが1人で事件を解決しちゃう『スリル!/赤の章』(’17) なんてドラマもありました。
つまり、設定自体はそれほど斬新でもない。肝心なのはキャラクターとユーモアと、見せ方のユニークさ。それこそ坂元さんの得意とするもんだと思います。
とりあえず初回は楽しめました。クセの強すぎるキャラクターにしつこいほどのユーモア、CGを使った実験的な見せ方など、拒否反応を示す視聴者もいそうだけど私は大歓迎! 正攻法の謎解きなんかクソ面白くもない!(乳首)
芸達者なキャスト陣の力量あればこそだけど、今季ナンバーワン候補の1本には間違いなくなるでしょう。
ただ、そこはやっぱり坂元裕二脚本ですから、人間のダークサイドをエグいほど見せつけられる可能性も大。すでに初回でその片鱗は伺えました。
そこんとこをやり過ぎて、胸クソ悪くなるような作品にはして欲しくないところ。あくまで笑える範囲内でよろしく頼みます!
主役4人のほか、境川警察署の雪松署長に伊藤英明、刑事課の尾白課長に瀬戸カトリーヌ、元・監察医の小洗ドクターに田中裕子、鹿浜邸の隣に住む怪しげな小説家に安田顕、といったレギュラーキャストの顔ぶれ。
そして私が一番注目したいのは、刑事課の新米刑事=服部渚に扮する、佐久間由衣さん!
由衣さんの刑事役は初じゃないけど、不器用で一生懸命な三枚目キャラはとても新鮮! 今回ヤンキーキャラの松岡茉優さんとのコントラストも楽しくて、私はこれだけで最終回まで引っ張られそうです。
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