東映チャンネルばかり観てて、BS朝日でこの番組をやってることに最近まで気づいてませんでした。2000年10月から'01年3月まで、テレビ朝日系列の水曜夜9時枠で全24話が放映された『はみだし刑事情熱系』の第5シリーズです。
本来なら神田正輝さんがゲスト出演された第12話をレビューしたかったのに、2時間スペシャルだったせいで今回は飛ばされちゃいました。けど、この第13話にも意外なゲストが登場し、笑わせてくれるから良かったですw
☆第13話『涙の狙撃犯!! 悪女を守る男達』(2001.1.10.OA/脚本=尾西兼一/演出=安部雄一)
政府与党の建設大臣=原島詩子(根岸季衣)の自宅に銃弾が撃ち込まれるという事件が発生し、臨海地区に拠点を置く「広域」こと警視庁刑事部広域特別捜査隊に犯人割り出しの指令が下ります。
2001年1月当時の広域メンバーは、主人公=高見兵吾(柴田恭兵)を筆頭に、西崎刑事(風間トオル)、星野刑事(来栖あつこ)、工藤刑事(志村東吾)、牧刑事(甲本雅裕)、杉浦刑事(平泉成)、そして兵吾の元妻にして現上司の捜査課長=根岸玲子(風吹ジュン)。
加えて、内勤アナリストでオペレーターの正美(加藤麻里)に……
庶務課の内勤婦警で元敏腕刑事の「キクちゃん」こと松尾菊枝(樹木希林)というレギュラー陣。
で、私を大いに笑わせてくれた人は、次のシーンで登場します。原島大臣から事情聴取すべく事務所を訪れ、警察手帳を見せるため懐に手を入れた兵吾を、問答無用で投げ飛ばした若きシークレット・サービス。
演じてるのはなんと、各界を引退して間もない頃の元力士=舞の海秀平さん!
登場してすぐには誰か判らなかったけど、シロウト俳優が出て来たことだけは瞬時に判りましたw この場面じゃ一言も喋らないけど、やっぱりプロの役者さんとは全然違うワケです。
恭兵さんや風間トオルさんは、セリフを言わなくても表情と姿勢(オーラみたいなもの)で感情を的確に伝えてくれるけど、舞の海さんはまるでマネキン人形……いや、マネキンにも表情はあるから、まるで鉱物みたいに無機質なんですよね。そこが面白い!w
かつて『太陽にほえろ!』(第233話)に龍虎さん=放駒親方がゲスト出演されたことがあり、あの人も刑事たちと対立する凄腕SPの役で、しかも新春1発目のゲストだった点まで舞の海さんと同じ。そういう伝統があったりするんでしょうか?
放駒親方もやっぱり演技はヘタだったけど、柄がデカいだけに迫力がハンパなく、ちゃんと凄腕SPに見えました。その点、舞の海さんはちょっと……
それはともかく、鉱物みたいな元力士に無言で投げ飛ばされた兵吾はたまったもんじゃないけど、SP統括者の岩下(佐戸井けん太)が言う「いきなり胸元に手を入れたアンタが悪い」っていう指摘も、状況を考えれば確かに正しい。舞の海はただ職務を遂行したに過ぎません。
ところで、恐らく田中真紀子さんをイメージして設定されたであろう原島建設大臣(根岸季衣)は、元副総理の娘。
以前、その元副総理に不正献金疑惑が浮上し、警察庁に呼び出されたお抱え運転手の香坂(奥村公延)が飛び降り自殺したという不幸があり、今回の銃撃事件はその件と繋がってる可能性がある。
だから詳しく話を聞きたいのに、原島大臣は兵吾らをまったく相手にしてくれません。
そんな傲慢キャラだから、自宅が銃撃されたのも単なる脅しや悪戯じゃないだろう、と思ったら案の定、外出しようとした大臣に拳銃とライフルの弾丸がさっそく降り注ぎ、名もなき脇役SPが撃たれちゃいます。
そのとき他のSPたちがみんな大臣を護り、撃たれた仲間を放置したことが信じられない兵吾は、統括者の岩下に抗議しますが、彼の返事は……
「あんたも犯人を追えば良かったんだ」
「なんだと?」
「我々SPはいつでも死ぬ覚悟が出来てる。要人を護るための動く壁なんだ。第1の壁が崩れたら、次の壁が護る」
「なにが壁だよ。あんな身勝手な女のために命賭けてるって言うのか? その為に仲間が命落としても、あんた平気なのか?」
なおも食ってかかる兵吾を、後輩刑事の牧がたしなめます。
「SPなら当然です。彼らはその為に特別な訓練を受けたエリートなんです」
これもきっと、牧が言ってることの方が正しい。まあ、現実の日本じゃそんな場面に出くわす機会は無いんだけど……と思いきや23年経った今、そうでもなくなって来ちゃいましたね。破滅です。
「俺だってな、みゆきの為だったらいつでも死ねるさ。SPにだって家族がいるだろうが」
みゆき(前田 愛)っていうのは、兵吾が玲子さんと離婚する前に毎晩チョメチョメしてつくった愛しい娘。
第4シリーズでついに兵吾が自分の父親であることを知ったみゆきは、この第5シリーズの序盤でカナダへと留学し、次の第6シリーズではまるで別人となって(キャストが木内晶子さんに交代して)帰国することになります。
さて、捜査が進み、犯人グループのリーダーは、自殺した運転手の息子で原島大臣の秘書を務めてた、香坂洋二(村井克行)であると判明します。
しかも、その香坂の妹=成美(中村 綾)と毎晩チョメチョメしてる結婚相手がなんと、SP舞の海だったから驚いた!
父親が自殺したとき、妊娠してた成美が精神的ショックで危うく早産しそうになった上、葬儀のときに原島大臣から「自殺なんかして、いい迷惑よ」などと言い放たれ、香坂は復讐の鬼となった。
そして彼の義理の弟である舞の海も、元副総理の娘である原島大臣を憎んでてもおかしくない。もしかしたら、義理の兄弟が共謀して原島大臣を狙ってる可能性だって充分にある。
「いや、ヤツはそんなことする男じゃない」
それは兵吾の直感でしかないけど、舞の海はきっと、与えられた職務を果たすことしか考えてない。
ともあれ、反対を押し切って新年祝賀パーティーに出席する原島大臣を、兵吾たちは兵吾たちなりにガードするしかありません。
案の定、襲撃されたパーティー会場はパニックとなり、大臣の「壁」となったSPたちが1人、また1人と凶弾に倒れていきます。
そして香坂が現れ、いよいよ義理の弟と対峙することになります。
「どけっ! なぜそんな女を庇うっ!? お前、成美の亭主じゃないか!」
「俺は、動かない。成美の為にも……俺は、壁なんだ」
実は、早産しかけた成美が再び産気づき、今、病院で死を覚悟しながら出産しようとしてる。それを兵吾から聞かされても尚、舞の海はここに鉱物のように立ってるのでした。
「成美さん、死ぬかも知れないんだ! それでも必死になって子供を産もうとしてる! そんな時に、そんな時にこいつ、こんなとこで壁になって……お前に、撃たせたくないから此処にいるんだ! 原島詩子を護る為にこいつ此処にいるんだ! 一番ツラいのは誰なんだよっ!? こいつじゃないのかよ、香坂っ!!」
いつものごとく熱い熱い兵吾の説得により、香坂は復讐を諦めます。
ここで舞の海が、かつて香坂の父親から「きっと日本の政治を変えてくれる人だから」と、原島大臣の護衛を頼まれてたことを明かします。
それを聞いてさすがに眼が醒めた大臣は、香坂の父が自殺する原因となった不正献金疑惑について、知ってることは全て証言すると香坂に約束し、舞の海にはこう言います。
「あなたに護ってもらう価値のある政治家になれるよう、1から出直します」
これにて一件落着! そして成美も無事に出産することが出来ました。
「心配かけてすまなかったな。よく頑張ったな。俺たちの赤ん坊を、ありがとう」
あまりに可愛い赤ちゃんを見て、今は海外にいる愛娘=みゆきのことを思い出し、つい胸がキュンとなる兵吾&玲子なのでした。
そうして無理矢理にでも「みゆき」をストーリーに絡ませないと、高見兵吾のドラマにならないんですよね。演じる前田愛さんが実際にカナダ留学しちゃったがゆえの設定だけど、この不在はホント痛かった。
兵吾の熱い熱いセリフも、みゆきが絡まないとイマイチ響いてこない。つくづく、このドラマは兵吾とみゆきのラブストーリーなんですよね。
セクシーショットはゲストの中村綾さんと、レギュラーの来栖あつこさん。中村さんは’80年代後半の、そして来栖さんは’90年代後半のグラビア界を盛り上げて下さいました。
初出勤おつかれさまでした!ゆっくりお休みください!
さんざん迷った末に飛び込んだことを先方もご存知なので、今はまだ気を遣ってくれてる感じです。続けられるかどうか、しばらく行ってみないと判らないですが、今のところは大丈夫です!
さて初出勤お疲れ様でした。緊張されたことでしょう。
まず1ヶ月頑張れば慣れてきます。最初はご利用者様の名前を覚えて仲良くなることでしょうか。頑張って下さい。
1日働いてみて一番不安になったのは、そこです。人の顔と名前を憶えるのが大の苦手で。やってる内に自然と憶えるって言われたけれど……頑張ります。