ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

『あぶない刑事』#50

2019-02-01 00:00:05 | 刑事ドラマ'80年代









 
☆第50話『狙撃』(1987.9.20.OA/脚本=田部俊行/監督=原 隆仁)

タカ(舘ひろし)が情報屋に呼び出され、ユージ(柴田恭兵)と二人で向かった先で、ライフルによる狙撃を受けます。運良く助かったものの、敵は明らかにタカを狙っていた。

既に情報屋は何者かに殺されており、彼はタカを殺す為に利用されただけ。この卑劣なやり口は宿敵の暴力団=銀星会の仕業に違いない!とタカは確信しますが、何1つ証拠は無く、手出し出来ません。

やがて2度目の狙撃に遭い、それを予測してたタカとユージは追撃するんだけど、あと一歩のところで犯人が車に撥ね飛ばされ、死亡。

その正体は、恩田という殺し屋でした。彼は何者かに娘の今日子(田山真美子)を誘拐され、その命と引き換えにタカを抹殺するよう脅迫されていた。そのタイムリミット=24時間以内にタカが死ななければ、何の罪もない今日子が殺されてしまう!

そこでユージが一計を案じます。恩田の死をしばらく公表せず、彼になりすましたユージが街中でタカを狙撃し、タカ殉職のニセ情報を流す、という大芝居。

シリアスにスタートした物語が、この辺りからコミカルモードにシフト。防弾チョッキは着たものの、その日のコンディションによって射撃の腕前が変わっちゃうユージに狙われ、頭を撃たれるんじゃないかとビクビクするタカの姿が笑えます。別に本当に撃たなくたっていいと思うのですがw

で、狙撃はなんとか成功。タカが本当は生きてることがバレないよう、悪ノリした港署の刑事たちは葬式までやっちゃいますw

その甲斐あって敵はタカの死を信じたものの、今度は銀星会の会長=長尾(室田日出男)の暗殺を要求して来ます。タカを狙っていたのは銀星会じゃなかったのか?

暴力団にとって目の上のタンコブであるタカと、銀星会の会長とが同時に消えてトクをするのは、横浜進出を狙う新興暴力団=須藤組以外に考えられない。でも、やっぱり証拠が無ければどうすることも出来ません。

そこで近藤課長(中条静夫)は思い切った策を講じます。なんとタカの左遷を条件に、死んだフリをしてもらうよう長尾会長に依頼しちゃう。

ここからは再びシリアスモードになります。港署の捜査課長に頭を下げられて調子に乗った長尾は、にっくき宿敵のタカに、究極の屈辱である「土下座」を要求するのでした。

近藤課長は止めるんだけど、タカは人質を救う為にプライドを捨て、長尾の前で土下座します。ところが長尾は「海外出張で飛行機に乗るから」と、結局は協力を拒否。ついでにタカをフルボッコの目に遭わせちゃう。

ここで、タカの顔つきが変わります。署内に設けられた自分の祭壇の前で、自分の遺影を睨んだまま微動だにせず、カオル(浅野温子)やトオル(仲村トオル)が話し掛けても返事しない。

「お前、まさか捨て石になるつもりじゃねえだろうな?」

相棒のユージだけは、タカの考えてることがお見通しです。そう、タカは、人質を救う為に自分が長尾会長を暗殺しようと思ってる。もし実行すれば、彼は殺人犯になっちゃいます。

「それじゃ格好良すぎるだろうが。オレにあんまり差をつけんなよな」

「…………」

相棒のジョークにもタカは反応しません。

この場面は後の映画『さらばあぶない刑事』(シリーズ完結編)で、タカが最愛の恋人(菜々緒)を殺された後のシーンによく似てます。動かないタカを置いて、ユージが単独で敵アジトに突っ込む展開も同じです。

番組後期としては異色のシリアスさで、次の週(第51話)が第1シリーズの最終回であることを考えると、もしかすると本来、このエピソードが最終回になる予定だったのかも知れません。

それはともかく、タカは警察手帳を祭壇に置いて姿を消し、空港に向かう長尾会長を本気で狙撃すべく、ライフルを構えます。ユージと違ってタカの腕前はコンディションに左右されませんから、トリガーを引けば確実に長尾は死にます。

間一髪! 人質を救出し、その足で駆けつけたユージによって、タカの狙撃は阻止されるのでした。

「きっとお前がホシをパクって、来てくれると思ってたさ」

「バカヤロウ、人の気も知らねえで」

というワケで、一件落着。シリアスとコミカルのバランスが絶妙で、アクションの見せ場も多く、タカ&ユージのコンビネーションも存分に描かれ、ついでに中条静夫vs室田日出男という名優バトルまで見られて、とても見応えのあるエピソードでした。

1つだけ残念だったのは、人質にとられた殺し屋の娘、今日子=田山真美子さんの出番がすこぶる少なかったこと。一言の台詞すらありませんでした。当時はまだデビューして1年の13歳で、子役扱いだったんでしょう。

この翌年に出演した『地球防衛少女イコちゃん2』で注目され、アイドル歌手としてもデビュー。以降、刑事ドラマは『もっとあぶない刑事』『俺たちルーキーコップ』『さすらい刑事旅情編』等にゲスト出演。

ヌード写真は20歳頃に撮られたもので、素晴らしいお尻をされてます!
 

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