ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

『MIU404』2020

2020-06-28 00:30:06 | 刑事ドラマ HISTORY










 
2020年6月、TBS系列の金曜夜10時「金曜ドラマ」枠でスタートした、野木亜紀子さんのオリジナル脚本による刑事ドラマ。制作はTBSスパークル&TBSテレビ。

待ってました! 4月スタートの筈が新型ウイルス問題で2ヶ月以上も延期され、もしかしたら幻に終わるのでは?なんて心配してたけど、待った甲斐あった!と思える上々の滑り出しを見せてくれました。

なにしろ、脚本が『重版出来!』『逃げるは恥だが役に立つ』『アンナチュラル』等を手掛けられた野木亜紀子さん。ハイクオリティーなドラマになることは保証されてます。

とはいえ、いくら野木さんでも打率10割とは勿論いかないワケで、キャストとの相性とか色んな問題でしっくり来ない場合もあり得ます。特に今回はマンネリジャンルの王様=刑事物ですからハードルはより高いと言えましょう。

仮に出来が良くたって、イケメン刑事がただ突っ立って謎解きするだけの内容だったら、私は容赦なく叩いただろうと思います。でも、予告編を観た段階でそんな心配は吹っ飛んだし、実際に初回を観たら期待を上回る出来映えでした。

初動捜査のプロフェッショナルである「機動捜査隊」が24時間というタイムリミットの中で事件解決を目指すさまをアクティブに描いた内容で、本作に登場する「警視庁刑事部・第4機動捜査隊」は働き方改革に基づいて結成されたという架空の部署。タイトルにある「MIU」とは機動捜査隊を指す「Mobile Investigative Unit」の略称であり、「404」とは主役の2人を指すコールサイン。

で、かつては捜査一課にもいた優能な刑事=志摩(星野 源)が遺憾ながらもMIUに配属され、これから相棒となる新米刑事=伊吹(綾野 剛)について事前リサーチしてみたら、聞こえてくるのはロクでもない噂ばかり。だけど皆が口を揃えて「足だけは速い」というw

そんな冒頭シークエンスで掴みはバッチリでした。笑えるし、はみだし者の新米刑事がここぞ!って場面で「走る」展開が予想される、つまり私が刑事ドラマにいつも求める『太陽にほえろ!』的アプローチが期待できるワケですから。

そして志摩と伊吹がコンビを組んで最初のパトロールで「あおり運転」をして来るバカが登場。志摩が「無視しろ」と言うのも聞かずに伊吹がわざとバカを挑発し、あおらせて検挙に持っていくくだりで私はハートを鷲掴みされましたw こういう刑事をずっと待っていた!

そしてそのバカが殺され、犯人はそいつより更に悪質な「あおり運転」常習者であることが判明。通常ならMIUは初動捜査だけを担当し、後は所轄に引き継ぐのがルールなのに、一刻を争う状況となって404コンビは捜査を続行、犯人を見つけだし、街中でカーチェイスを展開!

そして更に! 通行人を巻き込みそうな逃走車を止めようとして、404覆面車が派手に横転大破! なおも逃げていく車を追って、伊吹が取り柄の俊足をここで披露! まさに「ここぞ!」っていうタイミングです。

クラッシュの瞬間はCGが混ざってるみたいだけど、それでも久々にカーチェイスが見られたのは嬉しいし、何より車を追って全力疾走する刑事なんて、令和どころか平成の時代にもいなかったかも知れず、私はあんまり嬉しくて涙が出ましたホントに。

その瞬間、2020年のナンバー1ドラマは『MIU404』にほぼ決定しましたw 少なくとも刑事物ではダントツ一番間違いなし!

もちろん、ただ車を壊せばいいってもんじゃないし、ただ無闇に走ればいいってもんでもない。何度も書くように「ここぞ!」っていうタイミングが重要で、そこに至るまでのプロセスといい、この第1話に限って言えばパーフェクトでした。

タッチは明るいし各キャラクターも魅力的だし、小道具の使い方も伏線の回収も言うことなし! エクセレント!

機動捜査隊の日常をリアルに見せるテクニックにも私は感服しました。現実はどうであれ、リアルだと感じさせてくれさえすれば、それで良いんです。現実通りに描いたところで面白くなけりゃ何の意味もない。これはドラマなんだから。

このスタッフ陣は信頼できます。ウイルス対策がクオリティーに影響しないかどうか、唯一それだけが心配だけど、この人達なら何とかしてくれるでしょう。もちろん欠かさず観ます!

脇を固めるキャスト陣は、警視庁刑事部長の我孫子警視監に生瀬勝久、第4機動捜査隊の班長を務める陣馬警部補に橋本じゅん、その相棒となる若手キャリア=九重警部補に岡田健史、そして第1&第4機動捜査隊の隊長=桔梗警視に麻生久美子、といった面々。そんなワケでセクシーショットは麻生さんです。
 


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5 コメント

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Unknown (キアヌ)
2020-06-28 09:34:13
見損ねました!
配信探します!
 
太陽(ほえろファンでもないのに
防波堤を疾走してボートを追うジーパン刑事が
あたまをよぎりましたww

帰ってからこっちも見ます笑 
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Unknown (ムーミン)
2020-06-28 09:37:34
私も期待して視聴しましたが、爽快で面白かったですね。間延びしたり退屈なシーンは皆無でした。あんな大がかりなカーチェイスもひさびさに見ました。綾野剛のキャラがまだイマイチつかめませんが、期待してよさそうなドラマですね。
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Unknown (harrison2018)
2020-06-28 10:50:08
>キアヌさん
見比べると、優作さんの走りが神憑り的に美しいことが、より鮮明に確認できるんじゃないかと思います。こんな役者さんはもう、二度と現れないかもですね。

>ムーミンさん
野木亜紀子さんがこれほどアクションドラマのツボを心得ておられることに感動しました。元々お好きだったのかも知れないし、本作の為にかなり勉強されたのかも知れないけど、いずれにせよ信じて間違いなしです。素晴らしい!
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Unknown (キアヌ)
2020-06-29 13:28:42
めちゃくちゃ面白かったです!
80年代のバディーものですね!
 
やっばり刑事さんは血の気が多くて、やさしくないとですね!
 
カーチェイスすごかったですね!
 
この作品好きです!
 
ありがとうございます!

あとジーパン刑事の疾走シーン、またまた見ました!
 
かっこいい!
ちょうさんから拳銃を借りて行く手を睨むところとか、走ってるジーパン刑事の背中の向こうに逃亡するボートのカットとかほんとにかっこいいです!

最近は録画や配信なので何度も見返せますが、これ次いつ見れるかわからないリアルタイムで見てたら、放映時はめちゃくちゃ燃えるでしょうね!
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Unknown (harrison2018)
2020-06-29 16:21:14
確かに'70年代当時、テレビを観てる時の集中力は現在と比較にならないレベルだったと思います。まさに文字通り「かじりついて」観てましたからね。だから創ってる側の熱量も凄かったんじゃないかと思います。それに負けない熱量が『MIU404』にも感じられますよね。
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