スコッチ第1期、すなわち『太陽にほえろ!』スコッチ&ボン編の、中盤から終盤にかけてのスコッチ刑事(沖 雅也)です。
相変わらず眼光は鋭いんだけど、序盤に見られた刺すように冷たい感じや、怖いほどの凄みはなりを潜め、代わりに哀愁が漂う眼つきに変化してます。
台詞で語らずとも、眼の演技だけでキャラクターの微妙な変化を的確に表現出来る、沖雅也さんはとても優れた俳優さんでした。
スコッチがいるかいないかで、番組のクオリティーが明らかに違ってました。演技力だけじゃなく、一挙手一投足がいちいち格好良くて、そこにいるだけで画面が締まる。マイコン刑事(石原良純)とは正反対ですw
そういう意味じゃ山さん(露口 茂)と双璧を成す存在で、スコッチも山さんもいなくなった終盤の『太陽にほえろ!』がスカスカに感じちゃうのも、まあ当然と言えば当然かも知れません。
やっぱり、そういう人がいるかいないかだけで、番組のクオリティーが大きく違ってくる。役者さんの存在はホントに大きい。特に刑事ドラマは、それに最も左右され易いジャンルかも知れません。
最終話『さらば、スコッチ!』では、スコッチがサボテンを愛好するようになったキッカケが、かつての婚約者=敏子(夏 純子)からのプレゼントだったことも明かされました。
今の感覚で見ると、サボテンに話しかける独身男の図はやや「キモい」んだけどw、実はサボテンに別れた彼女を投影してたんだと解釈すれば……やっぱキモいかw
後の殉職編でも、サボテンはスコッチの「愛」を象徴する重要なアイテムとして登場しており、そこに死んだ敏子の魂が宿ってるみたいに解釈すれば、また違った感動が生まれるやも知れません。
そういう経験のある人間としては、身につまされる文章です…
スコッチのサボテンと言えば、沖さん自身盆栽が趣味だったそうで、それもなかなかシブすぎなw選択と思います。
それでもマイコン刑事よりはマシかも知れませんw でもホント、スコッチで良かったです。
>わがコギさん
たぶん、沖さんの趣味=盆栽を設定に取り入れてのサボテンだったんでしょうね。
根は明るい人だったらしい沖さんだけど、どこかスコッチとよく似た部分もあったのかも? でなければ、あれだけの迫力は出なかった気がします。