たはむれ 2020年02月20日 | 春を呼ぶ朝 2020年2月18日:「屯田物語」開始から5,600日目を迎えた。 記事全数:4085件 コロナ騒動がいつ終息するのかわからないが、マスク転売などとさもしいことなど考えないでお互いを気遣いながらこの困難に対処してほしいと願うばかりだ。 大村正次著「春を呼ぶ朝」―春を呼ぶ朝― たはむれ そつと押し退けたとき 毬になつてじやれ(、、、)てきた。 「うるさい!」とわめいたとき 「うるさい!」とにらみ返した。 力をこめて押し退けると ころりころがつて 死んだふりしてる。
菓子袋 2020年02月19日 | 春を呼ぶ朝 旭川市立北都中学校 昭和31年修学旅行 摩周湖が見える展望台 当時は一学年10クラス(55名)あって、一列目の右から二人目がわたし、すぐ後ろの鳥打帽のかたが堀先生である。なお、妻は後列左から四人目(わかりづらいかも) 大村正次著「春を呼ぶ朝」―春を呼ぶ朝― 菓子袋 今日は 不思議に 茶話會の菓子が喰われずにある 袋入りの菓子がふところにある。 親になつたと思ひながら ほこほこ歩いてをる。
快い重量 2020年02月18日 | 春を呼ぶ朝 旭川市立北都中学校・昭和31年修学旅行 旭川~釧路~川湯~阿寒~旭川(3泊4日) 阿寒湖か屈斜路湖の湖畔の記念写真。 64年前のふたり(真ん中あたり)が一列目と二列目・・・古い写真がだんだん褪せて、まるでバックトゥザフューチャーである。 大村正次著「春を呼ぶ朝」―春を呼ぶ朝― 快い重量 ほつとして 畳に落着いた夕べの心へ 鉄炮玉のやうに飛びこみ どしんとのしかゝたもの―― 無気味な、柔(しなや)かな こゝろよい子の重量(おもみ)。
嬰 児 2020年02月16日 | 春を呼ぶ朝 大村正次著「春を呼ぶ朝」―春を呼ぶ朝― 嬰 児 金太は捕へてきた油蝉を ジウ ジウ 云はせる。 嬰児の眸(め)のはたへ どうだ恐くないかと ジウ ジウ 云はせる。 嬰児は 世にも不思議な聲に くりくり眸を輝かせ やがて すこしも疑はぬ手をのべ 聲の主(あるじ)をつかまうとする。 つかむと うれしくてふりまわし 蝉の悲鳴を 玩具(おもちや)にしてゐる。
八文字柿 2020年02月13日 | 春を呼ぶ朝 旭川北都中学校アルバム(昭和32年)から・・ ダンス部のみなさん。顧問は斎藤先生。 大村正次著「春を呼ぶ朝」―神に召される前― 八文字柿 その日はなぜかふさ子がいとしくなつて 素的に大きな八文字柿と紅い林檎を 籠に一杯買つて行つた。 ふさ子は母に身体を起してもらひ、 うれしさうにその柿と林檎を眺め、 一つの林檎の切端を うまさうに舌打ちして喰べ、 柿はなほつてから喰べるのだと 三つ枕元に置いてゐた。 俺はその時はじめて 病みほけたふさ子をまじゝゝと見た。 痩せた蒼白い溺死者のやうな腫れた顔、 あの黒い程生々してゐた血色を 腹膜炎といふやつが すつかり奪ひ去つて この世の人とも思へない顔が なつかしく俺を見返へしてゐた。 ふさ子とは それつきりになつてしまつた。
朝の天使 2020年02月09日 | 春を呼ぶ朝 #旭川北都中学 昭和32年旭川市立北都中学校卒業アルバム 野球部:顧問は山本先生 わが6組のO君とS君の顔が笑っている。みんな笑っている。 大村正次著「春を呼ぶ朝」―春を呼ぶ朝― 朝の天使 夜の明けたらしい枕邊へ 這ひょつて眠をさまし 天使(おつかひ)がどこからかおりてきて 起してゆかれる。 ねむいねむい朝の首を やつとこさとかゝへあげ 力いつぱいで起してゆかれる。
Passion 2020年02月08日 | 春を呼ぶ朝 昭和32年旭川市立北都中学校卒業アルバム 三年生担任の先生方です。(モノクロ写真をカラー化) わたしたちの三年六組の担任・堀先生(後列左から三人目)が亡くなられてから8年経ちました。わたしの小中高をとおして忘れられない唯一の先生です。 大村正次著「春を呼ぶ朝」―奔流― Passion Passionだ。 Passionだ。 日も夜も真紅なSalamanderが すさまじく跳ね廻つてゐる。 空中舞踊をやつてゐる。 馬鹿になり 乞食になり そして犬になり。
Salamander 2020年02月07日 | 春を呼ぶ朝 この冬6回目の除雪車がはいるので、車をすっぽりと覆っていた雪を落として石狩図書館へ行ってきた。 あとは除雪車におまかせである。 館内の雛祭りの飾りがきれいだった。 大村正次著「春を呼ぶ朝」―奔流― Salamander 美しい ちかづきゆゑに うすあかく 熱をさゝるゝ おんみが はだへ。 いれき(、、、)になられ 光る掌さしのばさるゝ。 すばらしい香氣の中に Salamanderを躍らせらるゝ。 Salamander:中世ヨーロッパの伝説に現れるへびあるいはとかげの形をした火の精霊。燃えない皮膚をもち,大地の奥の灼熱の火の中に住むが,地上の火の中にも姿を現すことがあると信じられた。 <ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説>
奔 流 2020年02月06日 | 春を呼ぶ朝 出張で函館から来た息子と食事して帰ってきたら車がすっぽりと雪に埋もれていた。 札幌に大雪警報が出たので覚悟はしていたが、朝までにまだかなり積もりそうだ。 絵手紙サークル1月のカレンダーを載せておきます。 大村正次著「春を呼ぶ朝」―奔流― 奔 流 濁流だ。濁流だ。 堤防(つゝみ)をきつた濁流だ。 力だ。力だ。 抑えられてゐた水の力だ。 ごう,ごう,ごう・・・・・・ どろどろどろどろ・・・・・・ うなりをあげ,うづをまき いなづまが奔流する。 あらゆる世の 因襲のきづなを断ち 邪魔する奴の足元に ぶつかり,押し倒し 見る見る 世界を川にして おゝ力よ、 濁流よ。
噴 水 2020年02月03日 | 春を呼ぶ朝 2020年マンション作品展から・・ 東京ドームでキルト展が開かれていたとのことだが、わがマンションも負けてはいないのであった。 大村正次著「春を呼ぶ朝」―奔流― 噴 水 落葉をくゞると思うたに 流れをさぐると思うたに ある日 青白(あを)い天(そら)を識(し)り きらり光り行く噴水である。