もぐりの語学教室+修行が辛くお寺を逃走した元僧侶見習の仏教セミナー

ご一緒に学習を!
私は先生ではありません.間違いだらけかと思います.
ご容赦下さい.

4387番:FC2ブログより過去日記(ダブってたらすみません)

2024-06-28 20:51:38 | 日記
2013年9月13日(金)


 さて、本日は、何と、
 ロシア語ガイドの大先輩からの仲介仕事。

 ちょっぴり、興奮気味で、駅へやってきました。
 京都駅。毎度おなじみの、八条口。


  【八条口、午前11時40分】


サンディ先輩 : あれ、ゴタちゃんじゃない。どうしたの?


   ゴタ、というのは、私、山田のニックネームです。


山田     : どうしたのって、仕事じゃないですか。
         仕事。ちゃんと、やってんですから。


サンディ先輩 : そう?車は?


山田     : もう、サンディさんに、
         白タクゆわれたらあかんから、
         きょうは、チャーター。


サンディ先輩 : え?ハイヤーなの?


山田     : わはははは。どうだ!こういう日もあるのだ!


   このとき、サンディさんのお客様が現れ、ご出発。

   ボケには、突っ込みがないと、
   ほんまのアホになってしまいます。
   あほで、合うてますけど。


    ヾ(@^▽^@)ノ


    【20分前。いよいよ、新幹線のホームへ。】

  13番プラットフォームへ。
  お迎えの「のぞみ」は、12:28
  只今、時刻は、12:18。
  
     「どんな人かな?」

 指図書には、Ms.BABAYEVA AYTAJ + 1PAX

 となっています。
 これで、2名のお客様という意味になります。
 うち、1名は女性です。
 もう1名は、性別不詳。

   12時28分。

 入って来ました。新幹線。止まった。ドアが開いた。さて、

 ゾロリ、ゾロリと出てくるお客。


 「あっと、見つけた。あれだ。あの東洋風の女性2名。」


  向こうも、ゴタを見つけました。


向こう : ハーイ


こっち : ハーイ。 
      I 'm your tour guide today. Nice to meet you.


向こう : I'm 何とか、かんとか、ペラペラペラ。



山田  : 何か、よく聞き取れないが、
      オー、イエス。ザッツ グッド。

  
   ええかげんなガイドで、申し訳ない。
   アユタージュ様は、姉妹で、ご旅行です。
   眉毛が濃く、トルコ風の、異国情緒あふれる
   女性です。

   国籍は、アゼルバイジャン。
   首都は、バクー。カスピ海を臨む国です。
   ・・・・と、調子よく書いているが、
   山田も、よく、場所がわからないので、
   今、地図を見ながら、書いています。


   車は、何と、山田の前職場、ヤサカヤクシー。
   どっこいしょと、荷物をトランクに積み込みます。
   
    OK。

   ドライバーさんのお名前は、プリンプりンさん。
   さっそく、スタートです。
   レッツゴ~~~~ン


   【日程によりますと・・】


   日程は、このあと、京都観光です。

   指示書によりますと、


   《 金閣寺~二条城~清水寺~ホテル送り 》


 この日程表を見て、京都地理に詳しい人は、必ず、1番に、


     「二条城」


  を選ぶ。なぜなら、二条城のパーキングは、
  堀川通りを御池から北上しなければ、
  入れないことと、清水寺を先に行くと、
  お土産売り場で、時間がかかりすぎて、あとの
  調整がしにくくなるからだ。



   まあ、そういうことで、

    「二条城」 

   を先に行く旨をお客様に伝えます。


バベーヤ
(姉)さん: Does that castle relate to ninja ?
        それって、忍者と関係がある?


山田   : No, not particularly.
        いや、そんな関係というようなほどのことは・・

  
バベ-ヤ
さん   : Oh、Okay. 
       そう、いいわ。


    【二条城】

    山田、4年間のガイド業で、はじめて、新記録。
    このお城をたった、20分間で、出てくるとは!


山田    : This room is called "Tozamurai room"
        where visitors were led as a waiting room.
        ここは遠侍(とおざむらい)の間で、
待合室の役割・・・


バベーヤさん: Go ahead, Mr.Gota
        In this room , there's nothing to see.
        次、行きましょう。
        だって、何も、見るものがないじゃない。


山田    : This is what is called a reception room,
        or shikidai-no-ma-room
        where a lot of gifts from Daimyo,
          or feudal loads who
        would like to see Shogun・・
        
        ここは、式台の間、つまり、受付だったところで、
        将軍と謁見を求めた大名たちが
        贈り物を手渡した場所で・・・


バベーヤさん: Let's go next !
        次、行きましょう。


山田    :  This is o-hiroma, or the big room
       where a historically famous event was held.
         The event was so called "
       declaration of restoration of
       a reign of government to
       the Emperor.  It was in 1867 that・・  

       ここは、有名な場所で、
       大政奉還が行われた場所で、1867年に・・・


バベーヤさん: Go and skip.
        行こ。(おもんない!)


アイーシャさん: Mr. Yamada, why the tape
           repeats the shelves there.
         山田さん、テープ(の案内)どうして、
                           あの棚のことばかり言うのさ?


山田     : That shelf ? It's called staggered shelves.
                           Very symbolical of aristocratic style
                           Even the shogun felt prestige toward
                           that kind of shelves.
         ああ、棚ねぇ。あれは、違い棚といって、
                           書院作りという貴族スタイルの部屋の
         象徴なのです。将軍さえ、貴族にあこがれたわけで、・・


バベーヤさん :   Okay. Let's go next.
             ああ、わかった。次行こ。次。

 
山田    : Wait a minute, please !
                       Look at the panels there.
                       There is a hidden room
                       behind the panels.
                       Inside of it,
                       several samurai warriors hide themselves
                       for security.
                       ちょっと、待って。あのふすまをごらん下さい。
                       ふすまの向こうに、隠し部屋があってね。
                       護衛のさむらいが、隠れていたんです。


バベーヤさん : Alright. Let's go next.
        はい、じゃ次、行きましょう。


山田     : (ガックリ) (負けそ~)


山田      : This is black study room, one of rooms
                        used as a conference room.
                        ここは、黒書院と言って、
                        会議などの、ここで行われました。


バベイヤさん :Let's go next.
        はい、次。

 
山田     : Let's go next..


         (私は敗北者)


    ヽ(゚◇゚ )ノ


    【庭を見ませんか? 見ません!】


  二の丸御殿の見学は、わずかに、10分程度。
      新記録がでました。
  この最短時間は、


     「4時閉門なので、お急ぎ下さい。」


     といわれたときよりも、まだ早い。

  金メダルを差し上げたいと思います。(あればネ)


山田      : Just take a little look at the garden.
                    ちょっと、お庭を見ましょう。


バベーヤさん:No, Mr. Yamada Let's not.
                     No shadow at all there in the garden.
                     だめよ、山田さん。
                     だって、庭って、影がないから、やめましょう。


 と、いうことで、直行で、戻ります。
 かくして、新記録樹立!約17分。
  ドライバーさんも、びっくり。




.  【次は、金閣寺だけど、】


山田  : We are going to Kinkakuji Temple.
                Famous for its golden pavilion.
      金閣寺に行きまっせ。金閣で有名な寺です。


アイー
シャさん : No no we'd like to see a theme park.
       だめよ。テーマパークがいいわ。


      (あるか。そんなもの、京都に。)


山田   : Sorry to say, there's no such in Kyoto.
                  すんまへんなあ。
                  そんなん、京都にあらしまへん。



  これを聞いていたドライバーさんは、


ドライ
バーの
プリンさん : そしたら、山田さん、映画村はどうですか?


 
 映画村、というのは、ベリグー。
       


山田  : How about a movie village ?
                映画村はいかがですか?


アイーシャ
(妹)さん :What's that ?
       何、それ?


山田   : A kind of theme park centering on
                   the movie or cinema.
                   There are location settings, theater    

 テーマパークみたいな所で、
 映画がそのテーマになってます。


バベーヤ
(姉)さん: I don't understand well.
                     Can you be more specific on that ?
       ようわからんな。
                     もっと、よう説明しておくんなせえ。


山田   : The cite is owned by a big movie company
                   called " Toei film company".
                   The neighboring zone is now actually
                   used as a film studio.
                   And if you are lucky,
                   you might as well come across
                   some of famous actors and actress.

        そこはね、東映ゆう映画会社の所有地で、
       隣のゾーンには、実際の撮影所
       がありますねん。運がよければ、
       有名な俳優さんや、女優さんにも会えますで。


ドライ
バーの
プリンさん: ガイドさん、ちょっと、言い過ぎでしょ?
       そんな簡単に俳優さんに
       会えるなんて、ゆうたら。


 そして、ドライバーさんは、会話に入り込み、


プリンさん :  Not so many actors and actress
       come to get film taken.
       Only a few drama shootings
       are sometimes taken.
       But they are not open to public.
       そんなに、俳優さんや、女優さんは、
       撮影には来ませんで。
       いくつか、ドラマは、撮影されてますけど、
       一般公開ゆうわけではありません。



    ドドド ドッカ~~~ンと、山田ロケット発射。

     (な、なぬ~?! この人、英語しゃべるやん。)

     何が困るゆうても、ガイド本人をホローしてくれるのは、
     ありがたいが、
     こちらの存在意義がなくなる。
     商売あがったり。店じまいせな。
     案の定・・・


バベー
ヤさん : Oh wonderful.
        He knows English far better than you.     
                 あらー、こちらの方、あんたより、ずっと、
                 英語出来るじゃない!
      よくご存じで、まあ。


山田   : (いや~~ん。)



 穴があったら、どっか、入りたい。
 穴を求めて、ひとりゆく・・ことも出来ず、
  そのまま、4人は、太秦の東映村に
 行ったとさ。


プリンさん:  そしたら、山田さん、私は、向こうの、
                    離れた場所のパーキングで、待機
        していますので、出てくる5、6分前にお電話下さい。


山田   : はい、わかりました。

バベー
ヤさん      : はい、わかりました。


山田    : Oh, you speak Japanese ?
                    え?え~? しゃべるの? 日本語。


バベー
ヤさん    :  少し、勉強します。


山田  : (あー、よかった。へんてこな日本語で。)
                  Wonderful. いいですねえ。
         


  ヾ(@^▽^@)ノ


エージェント・・・(は、休みとは知らず)
と思われるコーラスツアーのマリアカラス
さんに、連絡。 
お客様の都合により、行き先変更。
入場料金は、誰が支払うか。

返ってきた答えは、お客様が、支払う。
ガイドの分も支払う。以上。


バベー
ヤさん: Is it against stipulation
     if you stay in the car ?
     あんたさ、車で待ってたら?
     規則で来なくちゃだめ?


窓口では、ガイドは、無料で入れるという。
たすかった。
そら、お客は、それでいいが、やはり、こっちとしては、
エスコートの責任があるぜ。お嬢さんがたよ。

    カメラ

映画村には、スケジュール表があって、
この日は、午後2時から、
アトラクションシアターで撮影紹介があります。 


山田  : Ok.It looks in this way. Let's go.
      こっちだな。行くぜ~。


アイー
シャさん : Are you sure this time ?
       こんどは大丈夫なの?


バベー
ヤさん :  Are you sure ?
      たのんまっせ。


山田  : Sure.
                  まかせなはれ。


 午後2時。なんとか、間に合いました。
 時代劇の撮影紹介です。

 舞台には、解説者兼監督が立っています。
   忍者もいます。そして、新撰組も。

 客席と舞台の間に、
 照明と効果音の席が設けられています。
  

 観客席には、 お客さんが他に大勢いらしゃいます。
 なので、姉妹には申し訳ないが、
 通訳は、要所だけ、ポツリ。

 二階から忍者が矢を射るのですが、
 ピアノ線が沖田総司のいるとことまで、
 ピンと張られています。
 矢は、それに沿って進みます。


山田 : There's a fine thread is tight
      between the veranda and the wall down there
     near him Okita Soshi, a member of Shinsengumi.
     二階から細い糸が下の壁に向かって張られています。
     その男の近くまで。
     

  舞台の解説者は、簡単に、新撰組というけれど、
  こっちは、そうはいかない。
  新撰組って、何や?聞かれたら、こっちがパニックや。


  約15分でおしまい。

     ヾ(@^▽^@)ノ


  映画村を巡り歩きます。ただ、


アイー
シャさん : Yamada san. Let's walk in the shadow.
         We hate ultra violet ray.
       山田さん、日陰を歩いてよ。
                     紫外線がいやなのよ。


山田   : (あるか!日陰なんか!) 
        Would you be patient till
        we get to that building ?
        がまんしてよ。あの建物まで。


建物の中に、写真撮影スタジオがあります。
誰でも、お姫様や、舞妓さん、芸子さん
に、変身可。

約10000円の化粧+貸衣装+着付け料金。

これに5000円ほどの写真代。
アイーシャさんがお姫様になりたいと言います。
所用、約40分。

バベーヤさん、承諾。
待っている間バベーヤさんは、写真撮影。

山田、あくび。


バベーヤさん: Mr. Yamada。
        You can go away till she makes all up.
        山田さん、どっか、行ってきていいわよ。   


     ヽ(゚◇゚ )ノ

どっか行け、ゆわれても、映画村の中、
行きたい場所なんて、どこにも・・・ある!
食堂に入って、カレーを注文。
だって、お客様、食事抜きでも、元気はつらつ。
山田、かないませぬ。

その後も、時間つぶしで、あっち、うろうろ。
こっち、うろうろ。

     ヾ(@^▽^@)ノ


やがて、40分が経過。写真スタジオに戻ってみた。


山田  : Oh, OHimesama.
      あ、お姫様だ。

バベー
ヤさん : Yeah、Aisha. 
                You look charming in that attire.
      ホント、アイーシャ、あんた、
               そうしてると、きれいだわ。

        (#⌒∇⌒#)ゞ


これからスタジオで、
プロのカメラマンによる写真が始まります。
山田、注文を付けます。



山田 : 何か、小道具を持たせてあげて下さい。
     扇子とか。


         
実はさっき、扇子を買ったのです。
でも、それは、おみやげなので、車の中。
  
        

カメラ助手: この扇子でいいですか?


山田  : いいじゃない。
               あんた、いいセンスしてるよ!


アイーシャさん、今度は、胸の前で扇を広げて、
にっこり。芸術だぜ。わお~ドキドキ


さて、写真撮影終了。
この姿で、練り歩きOKなのですが、アーシャさん、


  「どこへも、行かないわ。」


もったいない。行けばいいのに。

ああ、たった、15分のお姫様。
  
たとえば、セミが何日も、土の中で暮らし、
ようやく、セミになったら、
3日で死んでしまうように。


美人短命とは、よく言ったもの。
この世に生を受け、たった15分の姫。

王子さまが、現れたらよかったのですが、
山田では、役不足のようで。


さて、只今、時刻は、午後4時ちょうど。
着替えたら、急ぎ足で、車に戻ります。



プリンさん : 何とか、金閣寺は、間に合うでしょう。
        行ってみましょう。


    【金閣寺】

やっぱり、京都観光で、ここをはずすと、あきまへんで。
 
京都といえば、金閣寺、舞妓はん、
五重塔、大文字、このよっつは、
サイフの中のお金にたとえると、

10000円札と、5000円札と1000円札と、
 ・・・もっかい、10000円札みたいなもの。
これを抜けば、あとは、小銭がじゃらじゃらするだけ。

英語でいうと、 MUST (行くべき場所)なのである。


さて、パーキング入り口で、非情のお告げ。 


  「5時閉門ですから、必ず、5時までに。」


山田 : 5時までに、金閣寺を出て、石不動に移動します。


係員 : ちがう、ちがう。5時までに、
     ここを出てください。門を閉めてしまうのです。


山田 : うーん、やっぱり?


係員 : 厳守ですよ。 ヽ(`Д´)ノ



   お茶 お茶も、おちおち飲めねえぜ。


 大急ぎで、入場券を買います。
 ただし、ここは、入場券とは、口がさけても言わない。
 あくまでも、我々は、お寺参りに来た、ご信者さん。
 奉納してお札をいただいたのです。

 ところが、意外。あの、バベーヤさんも、
 アイーシャさんも、大事そうに、
 そのお札を持っています。


   「へー?意外。」


 金閣寺を目の前にして、おふたりは、感嘆。


アイー
シャさん : Beautiful ・・
       きれいだわ・・・
      
 
山田   : Yeah as beautiful as eve.r
       as beautiful as you・・・
             (あ、歯が浮いた。)
       きれいですとも。この上なく。
       あなたのように  
             (言い過ぎた。)



アイーシャ ; Thank you.
        ありがとね。



  まあ、彼女たちの名誉の
  ために言うが、たしかに、べっぴんさんです。
  鼻筋が通っていて、高く、
  髪は、潤んだ黒で、肌は白。



  【清水寺の閉門は午後6時。どうする?行ってみる?】


バベーヤさん: No, we won't.
        Let's go instead to Fushimi Great Shrine.
        行かないわ。伏見稲荷がいいわ。


山田    : Good place to see.
        いいとこですよ。


バベー
ヤさん   : Yeah, judging from the picture
                        on this page.
        そうよね。このページの写真で見ると。    



 バベーヤさん、京都特集の雑誌を山田に見せます。



山田    : Then let's go.・・・・で、
        いいですよね?プリンさん?


プリンさん : いいですよ。うちは、契約は、
        午後10時までなので、今から、比叡山でも
        大丈夫です。


山田     : ひえい・・・ヒエーヽ(;´ω`)ノ 
         私は、契約が午後8時までなので、
             伏見稲荷のあと、食事したら、
                       もう、終わる時間になりますので、よろしく。   

      
    ヾ(@^▽^@)ノ


    【伏見稲荷】


  1000本鳥居に行くというのが、彼女たちの注文。
    
    「では、参ろうぞ、姫。」


  師団街道を下がります。
    
  しばらく、進んで、そのあと、なかなか動きません。
  夕方のラッシュアワーのようです。

   
  
  大社前の信号機で、下車。


山田    ; じゃ、プリンさん、私たちは、
        ここから歩いて、
        伏見稲荷に行きますから、参集殿
        の駐車場へ、回送お願いします。


プリンさん: 了解しました。



     【千本鳥居】


 手水舎も、本殿も、パス。
 東大一直線がごとく、千本鳥居へ一直線。

 ここで、バベーヤさん、
 
   「さゆり」

 を映画で見て、感動したと、激白。


山田 :さよか。


 知らない山田は、つれない返事しかできず。
 申し訳ない。ツタヤ行ってきます。



    つづく
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4386番:ボヌール・デ・ダム百貨店(18)

2024-06-28 17:27:24 | 日記


ボヌール・デ・ダム百貨店(18)
エミール・ゾラの作品シリーズ
「ルーゴン=マッカール叢書11巻」より
Au Bonheur Des Dames
Émile Zola 


————————【18】—————————————

  Denise  vit  une  tartanelle  à  quarante-cinq
centimes,  des  bandes  de  vison  d'Amérique 
à  un  franc,  et  des  mitaines  à  cinq  sous.
C'était   un  déballage  géant   de  foire,   le  
magasin  semblait  crever  et  jeter  son  trop-
plein  à  la  rue.
  .
     
—————————(訳)——————————————
  
 ドゥニーズの目は45サンチームのタータンチェッ
クの毛織物に止まり、1フランのアメリカ製のミンク
の縁飾りに止まり、5スーの先出し手袋に止まりまし
た.それは店というより、巨大な見本市の商品陳列だ
った.商品ではちきれんばかりの店は通りにまで商品
があふれ出ていた.  

 
 
—————————《語句》————————————————
      
tartanelle:(f) (多色の) タータンチェックの毛織物  
quarante-cinq:45 なのですが数詞は形容詞扱いなので、
   大抵はアルファベ書きをします.店先では一目
   瞭然のためかアラビア数字を使っています. 
centime:(m) ❶ユーロ前の100分の1フラン、
       ❷現代の100分の1ユーロ  
vison:[ヴィゾン](m) テン(貂)、及びその類、ミンク、
   ミンクの毛皮、manteau de vison / ミンクのコート 
bande:(f) 帯、ただし「帯」と訳したのではいささか
   不自然なので、訳本(伊藤訳)をみたところ、縁飾
   り、となっていた.毛皮のへりのことで、袖口や
   襟、衣服やドレスの裾に付けるものらしいです.
   同じく「縁飾り」と訳しました.
d'Amérique:アメリカの、 
mitaine:[ミテーヌ](f) ミテーヌ(指先が出る婦人用手袋)  
à cinq sous:5スーの売値の、 
sou:[スー](m) (貨幣単位) 5サンチームに相当、
   つまり20 スーで1フラン、
   日本人がこの感覚をつかむためには
   1サンチームを1円と想像し、1スーを5円玉、
    1フランを100円玉と想像してみればいいのでは?
déballage:(m) 荷ほどき、荷ほどきした商品、
   商品陳列、   
géant(e):(n) 巨人
géant(e):(形) 巨大な、    
foire:(f) (多くは農村での)市(いち)、縁日;
   見本市、フェアー、  
crever:(自) パンクする、はちきれそうである
   ふくれあがる     
trop-plein:(m) あふれる量、過剰なもの、
   あふれ出そうなもの  

 

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4385番:さすらいの青春(388)

2024-06-28 15:34:34 | 日記


さすらいの青春(388)
𝓛𝓮 𝓖𝓻𝓪𝓷𝓭 𝓜𝓮𝓪𝓾𝓵𝓷𝓮𝓼


———————【388】————————————

  Tels  étaient  les  points   que  la  discussion  
des  deux  femmes  précisait.   Elles   laissaient
tout  le  reste  dans  le  mystère,  et  reprenaient
sans  cesse  la  question  du  retour  des  fiancés.
L'une  tenait  pour  le  matin  du  lendemaim.  
L'autre  pour  l'après-midi. 
 
  .                              
        
—————————(訳)—————————————

 以上が二人のこの老婦人の議論で明らかになった
点であった.彼女たちはその他のことは謎に残した
ままにした.そしてフィアンセたちがいつ戻るのか
の話を再び始めていた.一方の婆さんがそれを明日
の朝だと言い、もう一方が午後だと言った. 
      
  
.————————《語句》————————————

tel:(形) 以上のような
  文の先頭に置いて、それまでの話を要約する
  Tel est mon avis. / 以上が私の意見だ.
    Tel étaient les points / 以上のことが要点だった.
    Tel étaient les points que la discussion précisait. /
    以上のことが議論が明らかにした要点だった.
  以上のことが議論で明らかにされた要点だった. 
précisait:(直半過3単) < préciser (他) 正確に言う
  はっきり言う、明言する、的確に言う
reprenaient:(直半過3複) < reprendre (他) 再び始める
sans cesse:ひっきりなしに
la  question du retour des fiancés:
   フィアンセたちがいつ戻るかの問題.
L'une tenait pour le matin du lendemaim:
  (2人の老女の)ひとりは(その帰りを)明日の朝だ
  と言った.   
L'autre pour l'après-midi:もうひとりの老女はそれを
  (明日の)午後だと言った. 

 

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4384番:分綴について(1)

2024-06-28 13:40:57 | 日記

分綴について

 

文章を書いていて、改行するときは、うまく単語が改行

する前に書きれるならいいのですが、長い単語だと途中

で切らなくてはなりません.どこで切るかは、決まっていて

好き勝手に切ることは許されません.辞書を引けば、その

単語の切っていい場所が、しるされています.たとえば

英語で薬局という単語、pharmacy ですが辞書を引けば

切っていい場所が・で記されています.

phar・ma・cy となっています.

文章を改行するときは、・のところで切って、ハイフン(ー)

を残して、改行します.pharma-

cy  のようにします.

 

ところがフランス語の辞書には・で示してはいません.

自分で分綴しなくてはなりません.

辞書には  pharmacie  と書かれていますが、・がありません.

そこで分綴法を調べます.

 

分綴法① 音節は子音の前で切る.

分綴法② 子音が2つ連続するばあいは2つの間で切る.

分綴法③ 母音の連続は間で切ってはいけない.

 

まだ他に規則はあるのですが、とりあえず、この3つの

規則で pharmacie を分綴します.

phar-ma-cie

となります.

改行するときはこれらのどれかで切って、トレデュニオン

(ハイフン)を介して、改行します.phar-

macie という具合にです.

 

規則はまだありますので次回学習しましょう.

 

 

 

 

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4383番:テレーズ・ラカン(21)

2024-06-28 13:31:45 | 日記


テレーズ・ラカン(21)
エミール・ゾラ


————————【21】———————————————

  On  one  side  were   a   few  linen  articles:  
crimped  tulle  caps  at  two  and   three  francs
apiece,   muslin   sleeves   and   collars:  then  
undervests,   stockings,   socks,   braces.  Each
article  had  grown  yellow   and  crumpled,  and  
hung  lamentably  suspended  from  a  wire  hook.

       
   
—————————(訳)—————————————————
  
  片側にはいくつかのリンネル製品があった.それ
ぞれ2フラン、乃至3フランの縮れた網目生地の帽
子、綿モスリンの袖と襟.さらに肌着やストッキン
グ、靴下、ズボン吊りなどがあった.商品はどれも
黄色く変色していて、よれよれになってしまってい
た.そしてワイヤーフックで吊り下げられていたが
何とも哀れな姿だった.
  
   
   
..————————⦅語句⦆————————————————
     
crumpled:(形) しわくちゃになった;
  < crumple (他) しわくちゃにする      
hung:(過去、過去分詞) < hang (他) 吊るす
  掛ける、下げる  
lamentably:(副) < lamentable (形) 悲しい、悼ましい、
  嘆かわしい  

 

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