HASSY局長のハサカル日誌

伊勢志摩バリアフリーツアーセンター事務局長HASSYが
日々のハサカル(気になる)出来事など記録していきます。

0429:町の祭りは災害訓練?

2006-04-29 02:22:46 | お木曳き・式年遷宮
朝から、伊勢市社協のSくんがやってきた。
講演依頼の打ち合わせでしたが、なんだか雑談いろいろしてしまいました。

その中でS君曰く「町内で行われる祭りとか、あれ、災害訓練になるんですよ」と。
なんでも、祭りで町内の人が集まり、屋台を出したりするのあれ、いわゆる災害時の「炊き出し」の要領。
準備も、町内へのお知らせも全て、災害時に生かせそうですよね。
それに祭りだと町内の人が集まるから、どんな人がこの町に住んでいるのか、この子供は誰の子か?など把握するときでもあります。

な~るほど。

そんな話を聞いていて、フト思い出した。
ココ最近、以前から書いているお木曳き行事の地元奉曳団の記録係に手を上げたこともあって、とても町の人たちと交流しています。
もともと、私の意識として、災害時のことを考えて隣近所付き合いはよくして、年に2回ある地区の出合い(公民館の草抜きと溝掃除)も出来るだけ参加してきました。パートナーも引っ張り出して。

しかし、このお木曳きの時に私たちはカメラを持って走り回っていたのですが、パートナーとはほぼ別行動。

私はとにかく写真を撮る使命に没頭。
そんな中、パートナーがさりげなく町の人に助けられれている場面を何度か見た。
内宮の階段や、周辺の段差、ちょっと車椅子では大変なところをパートナーを昔から知っている町内のおじさんを筆頭に、みんな手をかしてくれていました。


それもみんなうれしそうに…。
そういえば、お木曳きの関係で地区奉曳団の会合へバリアフルな公民館へ行ったとき、最初のころ、みんな車椅子から降りるパートナーを遠巻きに見ているという感じだった。
けど、祭りの場ではそんな雰囲気ではなかった。
確実に仲間としてみんな手を貸していたし、祭り終わった数日後の会合での公民館では、遠巻きに見るどころか、自然と手を貸したり声をかけてくれていました。

これだ!!

これなんですよ~。
まつりで災害時の予行練習。
なっていますね、確実。

このように、みんながどうすれば、この階段を車椅子利用者をあげることをが出来るか?ということをコミュニケーションをとりながら試行錯誤している。
しかも最初は私やパートナーを昔から知っているおじさん筆頭でありましたが、これからは、あの時手伝ってくれた人が2回目になるのです。何をどうすれば、どこで助けが必要か…ということ、わかってきていますよね。
回数を重ねてくると、ホラ、自然と段差の前にパートナーが来るのをさりげなく待ってくれている人がいるじゃない。

しかも予行練習ですという堅苦しいものでなく、楽しく自然と気付けば、身についている。
理想です。


障害者、高齢者、子供をこれからは地域でケアしていく、という流れにもなってきてうるようですが、それは制度でどうこうってのはまた難しいんだろうね。
だって、重要なのは。
楽しく出来ることももちろんですが、キーポイントとなるのは、「当事者が出てくる」ことなんだと思います。
当事者が出てくれば、きっと町は変わっていきます。

だって、今考えてみました。
パートナーと一緒にお木曳き参加しなければ、出合いに出ていなければ…この町に住んで3年。
私たちの周りは何も出来ないと思います。
そして私たちは不安を持ったまま生活をしています。

これって地域に「してもらう」ようにみえて「出る」ことにより、地域に「してあげる」ことにもなっている

のですよね。
素晴らしいシステムだと思います。

まつりで楽しんでしたことが災害時に応用されるのか~。
昔から続いていることにはちゃんと意味があるんですね。