三重テレビ限定なので、県民しか知らない人も多いと思いますが、現在三重テレビにて、「キンさば!!」~近所(きんどころ)の裁き~という番組が毎週火曜日PM8:00~8:30の間放送されています。
三重県の各市町にて公開収録しているのですが、県民参加型で、訴える人と訴えられる人が県民です。
伊勢のちょんまげワールドの役者さんたちがその間を取り持ち、最後に山田奉行の大岡越前守忠相に裁かれるという内容。
http://www.mietv.com/kinsaba/index.html
訴える人、訴えられる人が友達同士だったり、身内だったり、上司と部下であったり様々です。
その内容も実にくだらなささと面白さががあり、なかなか共感もでき、楽しめる番組なのです。
三重県民しか見れないのが残念。
ちょんまげワールドの役者さんたちのやりとりも見ものです
しかも、この番組には、なんとちょんまげワールド伊勢の村長であり、みえの国観光大使でもある欽ちゃんこと萩本欽一さんプロデュース(どうりで面白いハズ)。
そしてちゃんと毎回欽ちゃんも登場するのです。
さて、その収録が1月31日(土)の昼間に鳥羽市内でありました。
しかも、これらの収録をの日、私たちは、欽ちゃんに会わせていただく予定でいました。
行政の方と三重テレビの方にお願いして、少しだけ時間を取ってくださいと。
チャンスがあらば、食いついていくのが私たち…。(笑)
欽ちゃんはちょんまげワールド伊勢をブロードウェイにと、伊勢志摩の観光をを盛り上げてくれるのに、現在大変力を入れてくれています。
本当に、有難いこの上ないことであります。
その、力に私たちもなりたく、伊勢志摩の観光向上のヒントにと、この地は、バリアフリーの情報を発信するNPOがあることを知っておいてもらいたかったのです。
と言うのも、欽ちゃんが村長であるちょんまげワールド伊勢は、ハード面的には起伏もあり、見て回るのは大変ですが、その代わり、障害者方が来村すると、役者さんたちが介助してくれたり素晴らしいおもてなしをしてくれ、障害者の方たちに大変評価が高いということ、欽ちゃんの耳にも入れておいてほしかったのです。
私と、副理事長であるパートナーと収録2時間前に、会場入りしました。
しばし、待ちましたが、時間を取ってくれるとのことだったので、待ちました。
お時間とっていただけるのであれば、どれだけだって待ちますよ。
欽ちゃんはうちの亡き祖母が大ファンでした。
私が小さい頃、「欽ちゃんの番組見ると、おじいちゃんが怒る(ヤキモチ?)もんで、おばあちゃんところへテレビ見に来て」と、向かい住む祖母の家からよく連絡があり、一緒に欽ちゃんの番組を見ました。
それだけに、必然的に私たち孫たちも欽ちゃんファンです。
孫が見に来れば、おじいちゃんも怒らなかったのでしょうね。
生きていたら、きっとものすごく喜んだことと思います。
そんなこともあり、欽ちゃんを見るたびに祖母を思い出します。
さて、欽ちゃんがわざわざ私たちがいる部屋へ来てくれました。
恐縮です。
スグにパートナーを見て、「さわやかな青年だね~」とお褒めいただく。
ありがとうございます。
名刺を私たちの名字を見て「兄妹?」と聞かれてしまった。
似ているそうです。
喋るのは相変らず、私の機関銃。(隣でパートナーは心配気)
その間、欽ちゃんは私の話に頷くでもなく、相槌を入れるわけでもなく、腕を組んで、私をじぃーっと、覗き込み、睨みつけるように見ていました。
私もたじろがず、とにかく、言いたいことを簡潔に(したつもり)伝えました。
一通り話し終わってから、少し間が…。
「またやってしもた?私…」と心の中で自己嫌悪。
すると、欽ちゃんが口を開いて、ポソリと話始めました。
24時間テレビで出会った、車いすの青年と友達になり、何度かスタジオに招待した時のお話です。
何度か呼んであげるうちに、友達も連れてきて、スタジオには車いすの人が増えて、そのうち、スタジオ内をウロチョロし始めたそうです。
スタジオって想像できると思いますが、カメラのコードとか危険だらけですよね。
そこをウロチョロしまくるものだからハラハラしていたんだって。
でも、危険だと気づいていても誰も注意しない。
欽ちゃんはとうとう、「お前らぁ、ウロチョロするな~!」って怒鳴ったんだって。
そしたら、スタッフたちが、「欽ちゃん、そんなこと言っちゃダメですよ~」ってなだめたわけです。
でも、危険は危険なのだって、と欽ちゃんも言い続けたそうです。
しかし、怒鳴られた、車いすの青年は、欽ちゃんに
「僕、あんな風に怒られたの初めてでした。今まで誰も僕を怒ってくれませんでした。ありがとうございます」って喜んでくれたそうです。
どうしても腫れ物の触るように対応してしまいがちのところへ、欽ちゃんは「みんなと同じ」ように叱ったわけです。
そんな話を聞き、伊勢志摩の観光のこと、バリアフリーの考え方、伊勢志摩の魅力がなくてはならないこと、などなど少しの時間でしたが、お話することができました。
センターの資料や本も渡すことができました。
欽ちゃんはとても優しい目で話をしてくれました。
どこまで分かっていただけたかしら?と不安に思いながら、キンさばっ!の公開収録を見て、帰りました。
鳥羽で収録されたものの放映予定ですが、2月17日(火)と24日(火)の20:00~です。見てね~。
後日スタッフに報告すると、千枝さんが「深い!!その話すごいよ」って言ってくれました。
最初なんのことだか分かりませんでしたが、千枝さんが言うには、バリアフリーの活動する初対面の私に対して、その話をするってことは、私たちの活動をすごく理解してくれているってことやに…と言うのです。
確かに、欽ちゃんのスタジオ事件の話は、聞く人の中には「欽ちゃんって冷たい人?」と思われることもあったかもしれません。
私たちなら、この話は分かってくれる。ということを少しの時間で察知してくれたのだと思うのです。
思い返してみれば、私が機関銃のように活動の説明をしている間の欽ちゃんは、頷きもせず、相槌も打たず、私をじぃーっと見ていました。
怖いくらい、ずーとじぃーっと表情も変えずに…。
あのとき、欽ちゃんは、私を観察していたのだと思う。
本心から言っているのか?どこまで本当の話なのか?
私を見ながら、心の中まで見ていたのでしょう。
人を観察して、その人の良さを引き出す突っ込みや切り返し。
キンさばっ!!を見ていても、初対面の素人相手に、あれだけ、よく話を持っていけるよな~って感心していましたが、欽ちゃんは人を見る(視る)力が、想像を超えるスゴさなのです。
素人をも芸人にさせてしまうような、欽ちゃんの上手い話の振りは、素晴らしい
もうに完敗です。
こんなにスゴイ人にはそう会ったことありませんよ。
さすが、と言えます。
そんな欽ちゃんが、三重県を、伊勢志摩を盛り上げてくれるなんて、最後のチャンスかもしれません。
私たちもこの波に乗って、伊勢志摩を全国へもっともっと広めて、がんばっていかねばと思いました。
忙しい中、時間をとってくださって本当にありがとうございました。
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