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国の可笑しな数字の積み上げ

2014-06-04 | シンキング

仙台空港を民営化にし、その民営化30年後の利用者数を600万人/年、貨物取扱量を5万t/年まで増加させる」とする数値目標を提示した。

2013年 316万人、

30年後に、600万人になるための年間の成長率を計算。

年2.165%の成長率で、316万人は、30年後、600万人になる。

平均2.17%成長させる方法は、何だろう。

目標を大きく言うのは、良いけれど、自分たちが居ない30年後を描いてどう責任を取るのか見ものである。

当面、5年後の352万人を目標にしたら、良いと考える。

この数字が実現するのか、見ものである。

仙台空港の場合、民営化の路線が先にあるようだ。

民営化を認めるためには、30年後という、とんでもない年数で、目標を600万人とぶちあげたと考える。

この計画が上手く行かないのは、目に見えている。

■仙台空港の実績:

1980年 142万人

1990年 161万人

2000年 325万人

2006年 339万人(最大人数)

2010年 262万人

2011年 185万人(3.11東日本大震災で閉鎖)

2013年 316万人

 

600万人への実現は、前途多難。

 

なお、貨物取扱量の5万トンは、更に、とんでもない難しさがある。

http://www.pref.miyagi.jp/soshiki/kurin/kukoukanri-nendo.html

2012年度は、5,720トンの実績。

2006年度は、ピークの年で、18,602トン。

このピークの時の実績値でも、5万トンは、2.7倍の数字。

30年後に、現行の実績値5700トン)の8.7倍の5万トンにするには、どうするのだろう。

空港の民営化だけの問題ではない。

無責任な、国交省の航空行政の計画。

全都道府県に一つ以上の飛行場は不要であった。

みんなの国税が使われている。

 

因みに最後の一つ前(97番目)に開港した富士山静岡空港の実績:

http://www.mlit.go.jp/common/001013211.pdf

24年度実績:

利用客:448千人

貨物取扱量:588トン。4トン車では、147台分。

着陸回数:3635回。 1日平均:10回の着陸。離陸も同じ数となるので、一日20便の離着陸。

 

最後(98番目)に開港した茨城空港の実績:

2013年度の乗降客:389千人。

因みに、建設計画当時の乗降客数は、81万人でした。

計画時の見積もり人数は、実態の約2倍以上でした。

(相当、いい加減な数字だと言うことが分かります。これを世間一般では、絵に描いた餅と言います。)

 

2013年度の全国の実績は、ここを参照:

http://airport.tokyu-agc.co.jp/airport_1_1.html

40位に静岡空港。

41位が、茨城空港でした。

静岡空港、茨城空港ともに、国際線の乗降客が多いのが、目に付きました。

(LCC等の国際線の売り込みの努力は評価します。)

このお蔭で、40位、41位を維持したと考えます。

国内の乗降客数だけで比較すると、46位の鳥取空港の下にランクする形となります。

実力は、44位鳥取空港、45位静岡空港、46位茨城空港と考えます。

(この統計資料では、空港数は、84位で、表示されています。)

まあ、恐るべき、いい加減な数字で計画されていたかが、分かります。

 

休題:

仙台空港の600万人、5万トンの計画も、役人が考えた、絵空事の計画に近いものと考えます。

計画通りに実現しない場合は、国からの補助金が入ると言う甘い裏計画が策定されると考えます。


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