古希からの田舎暮らし

古希近くなってから都市近郊に小さな家を建てて移り住む。田舎にとけこんでゆく日々の暮らしぶりをお伝えします。

田舎暮らしをはじめるまで …… その②

2011年11月02日 01時37分50秒 | 古希からの田舎暮らし 80歳から
               
 暑いときは休んでいた「歩き散歩」を再開しています。先日はこんなものを見つけました。桾原の池の下に畑があるのですが、土手にカボチャを植えたのでしょうね。そばの高い柿の木にツルが登っていき、家でいえば二階の屋根あたりに大きなカボチャがぶら下がっています。ツルは丈夫だから当分はあのままでしょうが、果たしてカボチャの運命やいかに。
 さて、田舎暮らしまでのストーリーですが、神戸市北区の農家の話が潰れた2005年秋から、田舎の空き家をさがしはじめ、不動産屋さんに案内してもらってあちこち見てまわりました。しかし「これだ!」と手応えを感じる家に出会えないまま新しい年になってしまいました。古希まであと一年。69歳になります。焦りが出て、不動産見学のピッチも上がり、3月になると「どこでもいいから早く決めたい」という心境になってしまいました。冷静に考えれば、神戸の家にそのまま住み続けて人生を終えても何の不都合もなかったですが、後戻りはできない気持ちに自分を追い込んでいました。
「もうこの空き家に決めよう」と不動産屋さんで『重要事項説明』を受けた物件もありました。でも巨大な養鶏場があったり市街化調整区域だったりして、話は潰れました。そんなときある不動産屋さんが「1000万もあれば家は建ちますから、土地を見られたらどうですか」といまの土地に案内してくれたのです。「田舎の空き家空き家!」とばっかり考えていましたが、いまの土地を見ていっぺんに気に入ってしまいました。
 田舎暮らし …… 古民家 …… 空き家さがし …… 空き家バンク …… (あるいはお金のある人はログハウス/カントリーハウスなど) …… 悠々自適の生活。 そういう思考パターンにはまっていたかもしれません。そんな呪縛が解けたらあとはトントン拍子に話が展開しました。土地を見て一週間後には契約し、家を建てる話になり、12月に入居しました。
 我が家の建築で、見てもらえるようなところは何ひとつありませんが、ウッドデッキからの眺め、いろんな木を植えた裏山、いかにも田舎らしい風景が広がる畑には、来訪者が感動します。どれも借り物で自分のものではありませんが。「そんな景色に春夏秋冬、毎日囲まれて暮らしているんだぞ!」と誇らしい気持ちになります。
 先日神戸の灘のほうで葬式があり、二人で出掛けました。灘の駅周辺を歩いていると、ぎっしり民家が建ち並んでいます。「ああ、街の人はこんなところに住んでいるんだなー」という感慨が胸をかすめます。(自分も長年住んでいたクセに)見事なデザインの三階建ての民家もあります。でも窓を開けて見える景色といえば……。
 いまのところに暮らしてまる5年になります。日々しあわせを感じて生きています。 
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