やっとこクリアしましたよ、「幻想水滸伝Ⅴ」。感想としましては、久々にRPGをやりきったというような感覚です。ってことで、軽くレビュー的なものを。
~ここから先、長くなります~
この幻想水滸伝Ⅴ、シナリオやシステム的には「Ⅰ」や「Ⅱ」に近いものになっています。セーブデータの引継ぎはありませんけどね。シナリオはここのプロローグを参照してください。簡単に言えば、「貴族によってクーデターされた国を王子が取り戻す」って感じです。
お話の舞台はファレナ女王国。これまでのシリーズでは名前だけ出ていましたが、今回は初お目見えです。位置的には、「Ⅰ」の赤月帝国や「Ⅱ」のハイランド及びジョウストン都市同盟の南に位置する「Ⅳ」の群島諸国のさらに南になります。「Ⅳ」のテーマが「海」だったのに対し、「Ⅴ」は「太陽」。核となる真の紋章も「太陽の紋章」となります。シリーズのファンにはおなじみの「夜の紋章(星辰剣)」と対をなすんですね。
時代設定は「Ⅰ」の9年前。つまり、「Ⅱ」の12年前。ローレライやキリィなんか凄く若いです。あと、「Ⅱ」にも登場したゲオルグ・プライム(元帝国六将軍 「ニ太刀いらずのゲオルグ」)がかなり重要な位置を占めています。もちろん、くしゃみでテレポートする人や、全てが謎の紋章師さんも出てきます。ただ、シリーズを通してのファンとしては、「Ⅰ」に出てきたモーガン(クロン寺にいる盲目の拳闘士)の話が出てきたり、ラウンディア・ハイア門下生の証である「はやぶさの紋章」、マクシミリアン騎士団の関係者、それに「Ⅱ」の裏イベントだった料理対決のあの人が出てくるのがたまりません。
戦闘に関しては、従来の6人パーティーに戻されましたが、今作では「陣形」というものが採用されています。宝箱に入っている兵法書を入手することにより、「十字の陣」や「鶴翼の陣」などの陣形が使えます。この陣を敷くことで、ステータスに数値が補正されたり、全員攻撃ができたりもします。
また、戦争イベントも「Ⅰ」と「Ⅱ」を足したものに、さらに手を加えたものとなりました。今回はターン制ではなく、リアルタイムシミュレーション。敵軍も動いてきます。うかうかしてるとすぐに攻め込まれてしまいます。その上、陸戦だけでなく水上戦もあったりと今回の戦争は大忙しです。一騎討ちは、時間制限が出来たぐらいですかね。
例によってキャラクター紹介ですが、ご多分に漏れず108人以上いますのでピックアップします
○主人公
今回の主人公は王族。「Ⅳ」の主人公も実は王子でしたが「みにくいアヒルの子」状態でしたので、扱いは酷かったです。ですが今回は最初から最後まで王子さまです。でも、女王国なんでそんなに高い位ではないんですけどね。宿す紋章は「黎明の紋章」。太陽の紋章の眷属で、「夜明け」の部分を意味しています。シリーズ初の「真の紋章を持たない主人公」となっています。
武器は連結式三節棍。棒とヌンチャクと三節棍が複合されたものです。古代中国では剣とか槍は野蛮な武器なので、王族は棒術なんかをやっていたらしいですね。まぁ、「Ⅰ」の主人公も棒、「Ⅱ」もトンファーだったのであんまし驚きはしませんが。
○リオン
主人公付きの女王騎士見習い。王子のボディーガードなんですね。元々幽世の門の暗殺者として育てられたので戦闘力はあります。ただ、中盤で離脱してしまうのであまり印象に残りません(離脱の仕方は「さすが」と言えるものですが)。ラストはちょいと感動しましたが、個人的には後述するミアキスの方が好きです。
○ミアキス
王女リムスレーア(主人公の妹)付きの女王騎士。天然なので見ていて面白いですが、いざという時にはやってくれます。二刀流の小太刀による物理攻撃でも魔法を使わせても中々に強く、リオンだけの特権かと思われた主人公との協力攻撃も使えます。しかも、ミアキスとの方が強い。
○リムスレーア
ファレナ女王国の王女。次期女王。少々ブラコン入ってるだけかと思いきや、結構しっかりしたところもあります。
○サイアリーズ
主人公の叔母にあたる人物。王位継承権は無いので、主人公と一緒に地方へ行ったりもします。それよりも重要なのは、折笠愛さんの声と共に劇中ではかなりの存在感があるということでしょう。ってゆ~か、「Ⅴ」はこの人のお話でもあると思います。
○ルクレティア・メルセス
シリーズ始まって以来のシルバーバーグ家とは無関係の軍師。「Ⅲ」の舞台になったグラスランドの出身。しかも、「Ⅲ」の根幹に当たる「真なる炎の紋章の暴発」の目撃者でもあります。恐らく、カラヤ族。かなり奇抜な作戦を思いついてくれます。サイアリーズが最も嫌う女です。
○ゲオルグ・プライム
「Ⅱ」にも登場した「ニ太刀いらずのゲオルグ」。帝国六将軍にも名を連ねていたことがあるとんでもない人です。とにかく強い。今作では「女王殺し」の真相が語られるんですね。この時のムービーは「Ⅴ」のベストシーンだと思います。最初から登場する割には仲間になるのは終盤。
○ベルクート
私の好きな「はやぶさの紋章」持ち。例によってラウンディア・ハイアの門下生で「Ⅰ」、「Ⅱ」に登場したバレリア、アニタの兄弟子にあたるらしいです。今回は男性だったのでちょっと残念でした。しかも、戦闘中に一回しか使えないという悲劇が。ダインとの協力攻撃や、シュン、ゼガイとの協力攻撃が非常に強力なのでうちでは一軍でした。
○キャザリー
久々のガンナー。北の大陸から来たガンナーということは、クライブ、ナッシュらと同じく「ほえ猛る声の組合」でしょうね。一周目では彼女がいるのといないとでは大違いです。パーティーに入れておくとダッシュが出来るので常に一軍でした。戦闘でも一番最初に攻撃できるので、必殺の紋章と合わせて大活躍してもらいました。ただ、魔法防御が低いのが難点。
その他、色々と書きたいキャラクターはたくさんいるのですが、この辺で終了しておきます。キャラクターの魅力という点では「Ⅴ」はかなり優秀だと思います。
ただ、難点としましては街マップが非常に広すぎるということが挙げられますね。特に王都ソル・ファレナなんか王宮から街の外へ出るまでかなりの距離があります。グレッグミンスターなんか、街に入って真っ直ぐ行けばすぐにお城ですよ。また、ラストダンジョンでセーブできないのはかなりイタイです。入り口にセーブポイントがあるだけで、あとはラスボスを倒すまでセーブできません。せめて、ドルフ戦のあとぐらいにセーブ&パーティー編成をさせてほしかった。
まぁいろいろありますが、「Ⅴ」はシリーズとしてはかなり良作だと思います。シナリオも十分に堪能できますし、戦闘も陣形が入ったことでかなり奥が深まりましたしね。ミニゲームも真新しいですし。PSPで発売されている「Ⅰ&Ⅱ」と共にかなりオススメです。
こう書いてると、「Ⅱ」がやりたくなってきたな~。PSPと「Ⅰ&Ⅱ」買おうかしら?
~ここから先、長くなります~
この幻想水滸伝Ⅴ、シナリオやシステム的には「Ⅰ」や「Ⅱ」に近いものになっています。セーブデータの引継ぎはありませんけどね。シナリオはここのプロローグを参照してください。簡単に言えば、「貴族によってクーデターされた国を王子が取り戻す」って感じです。
お話の舞台はファレナ女王国。これまでのシリーズでは名前だけ出ていましたが、今回は初お目見えです。位置的には、「Ⅰ」の赤月帝国や「Ⅱ」のハイランド及びジョウストン都市同盟の南に位置する「Ⅳ」の群島諸国のさらに南になります。「Ⅳ」のテーマが「海」だったのに対し、「Ⅴ」は「太陽」。核となる真の紋章も「太陽の紋章」となります。シリーズのファンにはおなじみの「夜の紋章(星辰剣)」と対をなすんですね。
時代設定は「Ⅰ」の9年前。つまり、「Ⅱ」の12年前。ローレライやキリィなんか凄く若いです。あと、「Ⅱ」にも登場したゲオルグ・プライム(元帝国六将軍 「ニ太刀いらずのゲオルグ」)がかなり重要な位置を占めています。もちろん、くしゃみでテレポートする人や、全てが謎の紋章師さんも出てきます。ただ、シリーズを通してのファンとしては、「Ⅰ」に出てきたモーガン(クロン寺にいる盲目の拳闘士)の話が出てきたり、ラウンディア・ハイア門下生の証である「はやぶさの紋章」、マクシミリアン騎士団の関係者、それに「Ⅱ」の裏イベントだった料理対決のあの人が出てくるのがたまりません。
戦闘に関しては、従来の6人パーティーに戻されましたが、今作では「陣形」というものが採用されています。宝箱に入っている兵法書を入手することにより、「十字の陣」や「鶴翼の陣」などの陣形が使えます。この陣を敷くことで、ステータスに数値が補正されたり、全員攻撃ができたりもします。
また、戦争イベントも「Ⅰ」と「Ⅱ」を足したものに、さらに手を加えたものとなりました。今回はターン制ではなく、リアルタイムシミュレーション。敵軍も動いてきます。うかうかしてるとすぐに攻め込まれてしまいます。その上、陸戦だけでなく水上戦もあったりと今回の戦争は大忙しです。一騎討ちは、時間制限が出来たぐらいですかね。
例によってキャラクター紹介ですが、ご多分に漏れず108人以上いますのでピックアップします
○主人公
今回の主人公は王族。「Ⅳ」の主人公も実は王子でしたが「みにくいアヒルの子」状態でしたので、扱いは酷かったです。ですが今回は最初から最後まで王子さまです。でも、女王国なんでそんなに高い位ではないんですけどね。宿す紋章は「黎明の紋章」。太陽の紋章の眷属で、「夜明け」の部分を意味しています。シリーズ初の「真の紋章を持たない主人公」となっています。
武器は連結式三節棍。棒とヌンチャクと三節棍が複合されたものです。古代中国では剣とか槍は野蛮な武器なので、王族は棒術なんかをやっていたらしいですね。まぁ、「Ⅰ」の主人公も棒、「Ⅱ」もトンファーだったのであんまし驚きはしませんが。
○リオン
主人公付きの女王騎士見習い。王子のボディーガードなんですね。元々幽世の門の暗殺者として育てられたので戦闘力はあります。ただ、中盤で離脱してしまうのであまり印象に残りません(離脱の仕方は「さすが」と言えるものですが)。ラストはちょいと感動しましたが、個人的には後述するミアキスの方が好きです。
○ミアキス
王女リムスレーア(主人公の妹)付きの女王騎士。天然なので見ていて面白いですが、いざという時にはやってくれます。二刀流の小太刀による物理攻撃でも魔法を使わせても中々に強く、リオンだけの特権かと思われた主人公との協力攻撃も使えます。しかも、ミアキスとの方が強い。
○リムスレーア
ファレナ女王国の王女。次期女王。少々ブラコン入ってるだけかと思いきや、結構しっかりしたところもあります。
○サイアリーズ
主人公の叔母にあたる人物。王位継承権は無いので、主人公と一緒に地方へ行ったりもします。それよりも重要なのは、折笠愛さんの声と共に劇中ではかなりの存在感があるということでしょう。ってゆ~か、「Ⅴ」はこの人のお話でもあると思います。
○ルクレティア・メルセス
シリーズ始まって以来のシルバーバーグ家とは無関係の軍師。「Ⅲ」の舞台になったグラスランドの出身。しかも、「Ⅲ」の根幹に当たる「真なる炎の紋章の暴発」の目撃者でもあります。恐らく、カラヤ族。かなり奇抜な作戦を思いついてくれます。サイアリーズが最も嫌う女です。
○ゲオルグ・プライム
「Ⅱ」にも登場した「ニ太刀いらずのゲオルグ」。帝国六将軍にも名を連ねていたことがあるとんでもない人です。とにかく強い。今作では「女王殺し」の真相が語られるんですね。この時のムービーは「Ⅴ」のベストシーンだと思います。最初から登場する割には仲間になるのは終盤。
○ベルクート
私の好きな「はやぶさの紋章」持ち。例によってラウンディア・ハイアの門下生で「Ⅰ」、「Ⅱ」に登場したバレリア、アニタの兄弟子にあたるらしいです。今回は男性だったのでちょっと残念でした。しかも、戦闘中に一回しか使えないという悲劇が。ダインとの協力攻撃や、シュン、ゼガイとの協力攻撃が非常に強力なのでうちでは一軍でした。
○キャザリー
久々のガンナー。北の大陸から来たガンナーということは、クライブ、ナッシュらと同じく「ほえ猛る声の組合」でしょうね。一周目では彼女がいるのといないとでは大違いです。パーティーに入れておくとダッシュが出来るので常に一軍でした。戦闘でも一番最初に攻撃できるので、必殺の紋章と合わせて大活躍してもらいました。ただ、魔法防御が低いのが難点。
その他、色々と書きたいキャラクターはたくさんいるのですが、この辺で終了しておきます。キャラクターの魅力という点では「Ⅴ」はかなり優秀だと思います。
ただ、難点としましては街マップが非常に広すぎるということが挙げられますね。特に王都ソル・ファレナなんか王宮から街の外へ出るまでかなりの距離があります。グレッグミンスターなんか、街に入って真っ直ぐ行けばすぐにお城ですよ。また、ラストダンジョンでセーブできないのはかなりイタイです。入り口にセーブポイントがあるだけで、あとはラスボスを倒すまでセーブできません。せめて、ドルフ戦のあとぐらいにセーブ&パーティー編成をさせてほしかった。
まぁいろいろありますが、「Ⅴ」はシリーズとしてはかなり良作だと思います。シナリオも十分に堪能できますし、戦闘も陣形が入ったことでかなり奥が深まりましたしね。ミニゲームも真新しいですし。PSPで発売されている「Ⅰ&Ⅱ」と共にかなりオススメです。
こう書いてると、「Ⅱ」がやりたくなってきたな~。PSPと「Ⅰ&Ⅱ」買おうかしら?