アニメ映画「ONE PIECE FILM Z (ワンピースフィルムZ)」(2012年)を見ました。
鈴木おさむ、大嫌い・・・
監督は長峯達也。脚本に鈴木おさむ。総合プロデューサーとして、原作者の尾田栄一郎が参加しています。
興行収入50億円超えということで話題にもなっていましたが、映画としては、正直面白くなかった・・・
まず、あの変な挿入歌なに?
ストーリーが破綻してる・・・
サービスシーンを入れ過ぎ。
セリフも演出も平凡。
最後はどつきあいかよ・・・
ま、ワンピースの映画全般にいえることなんですが、映画というよりアニメ番組のスペシャル止まり。
ストーリーや演出に目を見張るものは何もありませんでした。
ゲスト声優の見せ場もなく、エンドポイントとかいう安易な設定を持ち出したり、原作で修行を終えて強くなったばかりの主人公のルフィーが簡単に敗北するなど、「物語」を楽しんでいる者からしたら、「あー、また東映まんが祭だよ」といった感じ。
こういう商売はもう「ドラゴンボール」だけでいいよ・・・
ゼット(今回の悪役)はなぜ麦わら帽子を持っていったの?
エンドポイントは三つあるのに、海軍基地はなぜ最初の島にしかなかったの?
ダイナ岩(古代兵器に匹敵する力を持つ岩)一つで最初は島ひとつが無くなってしまったのに、いくつも爆発していた第二、第三の島はどうしてすぐに大爆発を起こさなかったの?
最終決戦に海軍が到着した時、サニー号は無人だったはずなのに、なぜ海軍は破壊しなかったの?
クザン(青雉)は二年前、エース救出を邪魔してルフィーを殺そうとしたのに、なぜルフィーは平気な顔で会話しているの?
ま、言い出したら切りがないですが、それにしても脚本も設定も甘すぎるよ。
キャラクターにいろいろな服を着せたいだけじゃん。
アニメーションの醍醐味、背景動画のスピード感とか、空を飛ぶ爽快感だとか、物の形が変るメタモルフォーゼの楽しさだとか、そうした技術を使って「魅せる」面白さが欠けてるよ。
鈴木おさむはそうした「魅せる」アニメーションの技術をふまえた上であの脚本を書いたのかな?
舞台の台本じゃないんだけどなぁ・・・
売れた映画=名作 じゃないという見本みたいな作品でした。
あ~あ、残念。
2月も終わろうというのに、まったく更新ができませんでした。
大丈夫です、ちゃんと生きています(苦笑)
仕事のことや友達のことでいろいろあって、毎日のようにグチをこぼしながら、忙しく働いていました(笑)
世の中には許せないことがいっぱいありますね。
その度に自分の無力さを思い知らされるのですが、落ち込んでいるヒマもなくて、あっちで叩かれ、こっちで蹴られ、ボコボコにされながらも何とか前に進んでいるような日々。
鍛えられて少しは強くなっているといいのですが。
そんな間も、本を読んだり映画を観たりはしていました。
最近レンタルして見たのは、押井守監督の『立喰師列伝』(2006年)と、新海誠監督の『星を追う子ども』(2011年)
『立喰師列伝』は、もうおふざけで作ったとしか思えない!
「マッハ軒」とか出てくると、「うる星やつら」世代にはなつかしいけど(苦笑)
立喰師列伝 通常版 [DVD]
価格:¥ 5,040(税込)
発売日:2006-09-22
「ケツネコロッケのお銀」とか、「中辛のサブ」とかが出てきます。
でも一番興味深いのは、押井守監督の知り合いが実際に登場人物として出演していること♪
監督の娘さんで小説家乙一と結婚した、押井友絵。(旦那も出演してる)
ジブリのプロデューサー、鈴木敏夫。
映画監督、樋口真嗣。
メカデザイナー、河森正治。
作家、山田正紀。
作家、脚本家、冲方丁。
などなど。
アニメファンなら観ておいて損はない♪
一方、新海誠監督の『星を追う子ども』は、生きることと死を取上げた、ちょっとせつないファンタジー映画。
劇場アニメーション『星を追う子ども』 [DVD]
価格:¥ 3,990(税込)
発売日:2011-11-25
ところどころジブリ作品のような演出が目について、最後まで作品に入り込めない。
新海監督の魅力である日常風景のしつようとも思えるリアルな描写が、舞台をファンタジー世界にしたことで生かしきれていない感じ。
そこは魂を運ぶ電車くらいは登場させてくれないと(苦笑)
次回作『言の葉の庭』(2013年5月公開予定)では、また電車の描写があるみたいだから、期待しています!
やっぱり心の栄養補給は大切ですね。
さあ、また頑張るか!!
映画『デッドマン・ウォーキング』(1995年)を観ました。
死刑囚とシスター(尼僧)のお話。
監督は俳優のティム・ロビンス。
主演はスーザン・サランドン、ショーン・ペン。
仲間と二人でアベックを襲い、女性をレイプしてボーイフレンドともども射殺した罪で死刑判決を受け、自分の犯した罪への反省もなく、無実を訴え、人種差別者で誰からも「殺されて当然」と思われている男をショーン・ペンが。貧民街で貧しい人々を助け、死刑囚のために奔走するシスター役をスーザン・サランドンが演じています。
死刑廃止論うんぬんは置いておいて、殺した側の家族、殺された側の家族の葛藤と悲しみが描かれていて、とても見ごたえのあるヒューマンドラマに仕上がっていました。
見どころは自分のことしか考えていない死刑囚に、シスターが根気よく話しを聞き、その過程で男の心理に変化が生じてくるところ。
シスター自身も被害者家族と話して苦悩したり、男の残酷さに嫌悪感を感じたりして、完成された聖人ではないひとりの人間として描かれているので、とっても共感しやすい。
被害者家族から、「どちらとも仲良くなることはできない。この家ではあなたは敵だ」とシスターが言われるところが印象的でした。
キリスト教がこうした映画の根本にはあるので、聖書や神の救いが登場するのは仕方の無いところ。
でも、モンスターが犯罪を犯すのではなく、あくまで人間が、自分達と同じ人間がそうした残酷なことをする、そうした残酷なことの存在する世界に我々は生きているという、別の意味で根本的な問いかけも、この映画は投げかけているような気がしました。
シスターが働く「希望の家」
人間に希望があるとしたら、それは人間は変ることができるということ。
様々な問題があるけれど、よい方向へ人間は変ることができる。
もちろん、悪い方向へ変ることもできる。それを選ぶのは、ひとりひとりの人間、自分自身。
シスターが死刑囚に言います。
「誰であっても、他人には敬意を払いなさい」
刑場に向かう死刑囚の精神状態を、ショーン・ペンがすごくリアルに演じていました。もちろん実際のそんな場面は見たことがありませんが、説得力のある演技でした。
さすがだなぁ~
ガンダルフ~~~
観てきましたよ、ピーター・ジャクソン監督の最新作。
『ホビット~思いがけない冒険~』!!
フロドが! ゴラムが! ガンダルフにサルマンにエルロンド卿にガラドリエルが!
もう、なつかしい顔がスクリーンに映るたびに感慨がこみ上げてきました。
それにしてもニュージーランドってなんてスゴイの。
ホビットにドワーフにエルフなんてのが登場する実写映画で、これほど説得力のある風景が本当に存在するなんて!
物語は「指輪物語」で語られた時代の60年前。
ホビット庄で食べ物とパイプ草に囲まれて平和に暮していたビルボ・バキンズのもとに、よれよれの衣ととんがり帽子を身につけた長身の魔法使い、ガンダルフが訪れます。
「冒険なんてとんでもない!」
自分の家を愛し、故郷のホビット庄を愛するビルボに、ガンダルフがもちかけたのは、よりにもよって竜退治!
次々と押しかけてくるドワーフに家を占領され、食糧は食べつくされ、床もドロだらけになりビルボはカンカンです(笑)
しかし、ビルボはビルボ。
ガンダルフの読みどおり、13人のドワーフとの奇妙で危険な冒険の旅に彼が加わらないはずがありません!
火を吹くドラゴン。
地下に広がるドワーフの王国。
暗黒の力の兆しが見え始めた森。
トロールにゴブリン、オークに岩巨人。
そしてなんといっても、とってもおいしそうな食事シーンに、手に汗握る戦闘シーン♪
13人のドワーフも、すごく個性的で性格も様々。
みんなに共通しているのは失われた故郷に対する熱い思いです。
邪悪な竜、スマウグによって滅ぼされたドワーフの王国。
彼らは故郷を追われ、流浪の民となって長く辛い生活をよぎなくされてきました。
大切な人を失い、多くの仲間を失い、誇りさえも時には捨てざるえなかったのです。生きていくために……
失われた故郷と、そこに眠る財宝を取り戻すべく、13人のドワーフと1人の魔法使い、そして1人のホビットが体験する、様々な苦難と冒険の旅。
この物語から「ロード・オブ・ザ・リング」は始まったといっても過言ではありません。
個人的にはアラゴルンやレゴラスが登場しないのは残念だけど(ギムリのお父さんは登場します♪)、予告編でも使われた、ビルボとゴラムのなぞなぞ対決は面白かった☆
そう、この旅でのちに中つ国の運命を大きく左右する、ビルボとゴラムの出会いが描かれます。
そしてもちろん、あの「ひとつの指輪」も登場!!
映画『ホビット』は3部構成。
まずは第1部ということで、旅の目的や背景が語られますが、それでも170分という上映時間が短く感じるほどのスピード展開でした。
いやぁ、とにかくドワーフって丈夫。
走るは、転ぶは、落ちるは、登るは、下敷きになるは、次々と襲いかかる危機の連続は、まさに一難去ってまた一難という感じ。
そんな中、私が今回一番印象に残ったのは、なぜホビットをこの冒険に連れてきたのかと訊かれた時のガンダルフのセリフです。
これはぜひ本編中で見て欲しい。
今回は恋愛要素が皆無なので、少々男くさいむさくるしい場面が多いですが(苦笑)、多くの原作持ち映画がファンを失望させることが多い中、「指輪物語」の映像化として、ファンも納得の出来だと思います。
でもやっぱり、アラゴルンみたいなイイ男も登場して欲しかったなぁ(笑)
観て来ました!!
映画『エヴァンゲリオン新劇場版:Q』
エヴァンゲリヲン新劇場版 1000ピース シンジとカヲル―エヴァンゲリヲン新劇場版:Qポスターイラスト― 639-11 価格:¥ 3,675(税込) 発売日:2012-12-09 |
上映が終わったとたん、館内に広がるザワつき(苦笑)
私の後ろの席では、カップルらしき二人のうち男の子の方が女の子に、TVシリーズの「エヴァンゲリオン」からストーリーと主な設定を必死で説明していましたが、いやいや、それこの映画の説明にたどりつくまで何時間かかるんだよ(笑)、という感じ♪
私個人としては、「ナディア」や「トップをねらえ」などの要素も加わって、とてもSF色が濃い内容でとっても満足☆
もともと「エヴァ」には「形而上学」(冬月教授の専門は「形而上生物学」)とか、ヘーゲルの「世界精神」(「人間が精神に還元されて一つになる」)や「汎神論」、「神と人間の対立」といった哲学的な脚色が採用されている(と個人的に思っている)ので、哲学好きな私としてはそうした面でのストーリー展開も魅力的なんですよね~
同時上映で『巨神兵東京に現わる』も観ることができました!
これはジブリ映画『風の谷のナウシカ』に登場する「巨神兵」をミニュチア特撮として作品にしたもので(「エヴァ」の庵野監督はナウシカの「巨神兵」登場シーンで作画として参加している)、東京の街を巨神兵が焼き払い、「火の七日間」が再現されています。
あー、面白かった♪
次回作『エヴァンゲリオン新劇場版:∥』が楽しみ☆