今日は秋祭り。「なれ寿司」を作らなくなって久しいが、昨日、家内がお店で「なれ寿司」を買ってきた。毎年、秋祭りの時期になると、なぜか食べたくなってくる。秋祭りに「なれ寿司」を食べるという地域の伝統が体に染みついているのかも知れない。
今日、ご近所さんが「早寿司」を持ってきてくれた。「なれ寿司」ではなく「早寿司」を作ったとのこと。
どちらも、アセの葉でまくことやご飯に鯖をのせることでは変わりはない。でも違う。大きな違いは、なれ寿司は味付けの基本が塩で、木の桶に入れ重しをのせて5日以上漬け込む。長くおけば発酵する。早寿司は味付けの基本が寿司飯で、木の桶に入れ重しをのせ2日ほど漬けこんで食べる。また、なれ寿司の1本は、早寿司の何倍もの大きさで作るのが一般的。
和歌山のラーメン店に置いてあるのは「早寿司」。ただ、アセの葉で包んだものはなく、折詰の仕切りにあるようなプラスチック製が使われている。アセの葉で包まれた早寿司は風味も情緒も違う。
ご近所さんから頂いた「早寿司」。お店で売っているより大きく、しかも重しで圧縮されているのでご飯がギュッと締まり、3個も食べればお腹いっぱい。食べ方は、早寿司だと大きくてもそのままかぶりつく。なれ寿司だと切って食べるのが昔からの食べ方。
一方、お店で買ってきた「なれ寿司」、家庭で作る大きさの1/3ぐらいと小ぶりだが、切って食べるのが当たり前と思いこんでいるので、それを4等分してお皿に。
ご近所さんが作った早寿司。10個、頂いた。
アセの葉をはがしたご近所さんが作った早寿司(左側)と、お店で買ってきた「なれ寿司」を4等分した1切れ(右側)。