自分の好む唐辛子は、「七味唐辛子」ではなく「一味唐辛子」。
これからの寒い季節には、「うどん」を作ることが多くなり唐辛子は欠かせない存在。白菜などの漬物にも振りかけたり、料理の隠し味にも「とうがらし」は欠かせない。
ただ、適量を入れないと、せっかくの「うどんの汁」の味が台無しになってしまうし、漬物なども本来の味がわからなくなってしまう。
家内が買ってきた某メーカーの「一味とうがらし」は、1回振っただけで必要以上の量が飛び出てしまう。辛いのが好きな人はいいが、自分には多すぎる。
そこで、家内に「穴の小さいのがないか、他のメーカーのも探してきて」と頼んだところ、行きつけのスーパーには1社しか置いていなかったとのこと。
そこは素人コックの工夫。「とうがらし」を食塩の空き瓶に入れ使ってみた。1回振って出る量が唐辛子瓶より少なく、振る量を微妙に調節できるようになった。good!
2つの瓶を並べてみた:食塩は4つ口だが穴が小さい。唐辛子瓶は1口だが穴が大きい。1回で出る量が少ないのは食塩の瓶だった。
若い頃、ビジネス関係のセミナーに参加して聞いた話を思い出した。
消えかかったかすかな記憶では、たしか「味の素の或る社員が容器の穴を大きくしたらと提案し、それで業績が飛躍的に伸びた」という事例だった気がする。
まさか、「とうがらし」業界が、そんな話を真似した訳ではあるまいに。
・・・・・念のため、昔聞いた話を調べてみた・・・・・
<味の素・容器の変遷(味の素のHPより引用)>
1951(昭和26)年11月21日の30g食卓瓶:瓶の中蓋には11穴あり、穴の直径は2.7mm、3振りで0.15~0.2g出るように作られました。
1962(昭和37)年9月18日の80g調理瓶:この中蓋には34穴あり、穴の直径は2.8mm。振り掛ける場合に湿気による目詰まりを防ぐ必要があったので、先の食卓瓶に比べ口の面積を広くし穴の数を増やしたのです。
いろいろ工夫して作られたわけですが、世間では「味の素社は瓶の穴を大きくして随分儲かった」という噂が広がりました。しかし、このころの「味の素」の売上高をみてもそれまでの伸びとかけ離れた増加を見たという事実もなく、面白おかしく伝えられたものと思われます。
当時のセミナー講師は、「発想の大事さ」を伝えんがため話を盛ったんだと、数十年後の今、初めて知った・・・「とうがらし」のお陰かも・・・