自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

ジャコウアゲハ観察記(その370)

2017-05-18 | ジャコウアゲハ

孵化した幼虫がどんどん育ちます。葉裏では,時を迎えると脱皮がなされます。ふつう目にすることはありません。 

 
上写真の右個体を接写しました。脱皮し終えたばかりの個体は,頭を見るとこんなに初々しい色をしています。脇にはそれまで頭部を覆っていた殻が脱ぎ捨てられています。


まだ卵の状態のものもいっぱい。見ると,葉表に付いたものも例外的にあります。 


葉裏に付いていても,落下する恐れがあります。 


支柱の竹に産み付けられた卵があります。これも,まれにはありますが例外中の例外です。無事に孵りました。このあと,幼虫は支柱に巻き付いた食草にたどり着くでしょう。 

 
産み付けられたばかりの頃の写真を見ると,こんな感じでした。


事例を目の当たりにしないと,変化も例外例も見えてこないものです。

 


キタキチョウの孵化(1)

2017-05-18 | 昆虫

キタキチョウの幼虫の食草メドハギが伸び出してくる頃です。いつもキタキチョウを見かける山裾でメドハギの様子を見ると,長いもので30cmぐらいになっています。ほとんどは10cm内外といったところ。

「もしかすると卵か幼虫が見つかるのでは?」と淡い期待を抱いて探してみました。結果,どうでしょう。淡い期待どころか,卵も幼虫も見つかったのです。

幼虫は食痕から見つかりました。それも3匹も!

 

卵は7個! 先がぐっと絞るように細く伸びた,純白の卵です。葉裏に比較的多く,表側にもいくつか,といった感じです。卵は茎の先端近い葉に産み付けられるようです。そこは真新しい葉が固まった状態なので,産み付ける側が表でも裏でも大した違いはないのかもしれません。

下写真の卵は頭部辺りに黒い点があります。順調にからだが形成されていきつつあるのです。


殻が残されたままになっていました。どうしたというのでしょう。たいていなら幼虫が誕生後に食べる第一食になるはずなのに。もしかすると,誕生してすぐ身に危険が及んだのかもしれません。


とにかく,先の7個については身近に置いて飼育観察しながら画像記録を残していきたいと思っています。それで,採集して持ち帰ることにしました。