自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

”虫の目”でとらえたガマの穂

2019-02-04 | 植物

ガマの穂が林立している水田を見かけました。周りの水田は耕作しているのに,ガマだらけ。ところが一カ所だけでなく,点在しているのです。いずれの水田もそれはそれはもう見事な程。この水田は久しく耕されずに放っておかれた,いわゆる放棄田です。

そこを訪れたとき,すぐ傍にある農家の方から貴重な話を伺うことができました。そこにガマが生い茂っからて久しいこと,土壌が柔らかく耕作がたいへんなこと,耕作者が高齢になって到底対応できない状態であることなどです。目で見るだけでは理解できない実態が感じとれました。

稲作で使われていた田を放置していると,雑草が生えてきます。初めは背の低い小さな草だったものが,やがて背の高い厄介な草がそこを覆いかけます。セイタカアワダチソウであったり,ススキであったり。生物学で使われる”遷移”の一様相です。わたしが見かけた田は,たまたまガマが侵入してきたところだったのです。

それらの背の高い雑草は種子が小さく,綿毛で遠くまで運ばれるので,油断しているとあちこちに種子がばらまかれます。そうすると,同じように耕作を放棄されたところには軽々と同じ風景が再現されてゆくのです。田を守り続けている近くの耕作者には迷惑な話です。

大型の雑草が生い茂る,もう一度耕作しようと思っても,それはそれはもう困難を極めます。トラクターで鋤き込んでしまえばよいというものでもないのです。第一,普通に使われているトラクターの刃では到底歯が立ちません。下写真は我が家のむらにある放棄田です。セイタカアワダチソウとススキが入り交ざった林になっています。

 

 

さて,わたしにはめずらしいけれど周辺の耕作者には迷惑にちがいないガマの穂の立ち枯れ風景を一コマ。

 

 

次は”虫の目”です。

 

 

次回は”虫の目”を数枚お伝えしましょう。 

 


2019年,ロウバイの今(11)

2019-02-04 | ロウバイ

1月30日(水)。快晴。日中は外出。日が傾いてから帰宅。ロウバイで見かけたのは大型のハエとツマグロキンバエ。

ツマグロキンバエの超接写を試みました。気づかれないように,そっとそっとレンズを向けました。ハエは蕊すれすれにまで近づいています。からだに花粉が付かない方がおかしいという光景です。

 

花から出て来ました。前脚を擦り合わせてきれいにするしぐさを始めました。とてもきれい好きのようです。

 

別の花に,別のツマグロキンバエが入って行きました。花粉が頭部辺りに付着しています。毛の先にも! 散らばる花粉の形状は同一のよう。

 

ツマグロキンバエは,ほんとうに天候への適応性に富んだ昆虫です。接写で迫る生態からは新たな知見が次々に得られます。