やっと買いました。美味しいコーヒーを挽きましょう
腰はまあまあです。今日からまた働けそうです。
コーヒーミルを買いました。
若い頃から、手で挽くコーヒーミルが欲しかったのです。
間隙を調整すること3回、未だ粉砕粒度が定まりません。
私は、製粉機のメーカーに勤めていました。
オエノン苫小牧工場で、バイオエネルギーの工場改造がありました。
1トンの穀物から、粉砕方法によっては、300リットル~360リットルと
違うものになります。アルコール収量の違いです。
また、アルコールにならない殻は、発酵過程に残さないのが電気エネルギーの
無駄にならないとも説明しました。
米粉の粉砕機があります。
できるだけ細かくする機械を提案するのが常です。
150マイクロン前後でピークを立てるのが良い粉砕方法です。
山崎製パンの引き取り条件になっています。
ピンミルの構造上、粉砕後、網の直径以下の粉であれば通過させます。
粒が揃わない理由です。米粉の粉砕で、ロール粉砕の弱点は、
目立てロールに粉が詰まることです。
互いのロールで詰まった粉をかきだすために、
スパイラル(目立ての傾き)の角度をあげていきます。
90度で一番良いのですが、今度は粉砕できなくなります。
杵臼型の往復粉砕機が取りざたされる理由です。
ビールのモルト粉砕は、全粒粉砕と粉だけ取る粉砕方法の2通りがあります。
どちらも粒揃えは同じです。殻は後に麦汁濾過のフィルターに使われます。
ビール4社の内、1社だけ殻も一緒に麦汁として扱います。
ビールになるエキス収量はこちらが良い(1%程度)のですが、
ポリフェノールなどの雑味(苦味)が出ます。好みの問題です。
どちらとも、粒揃えを重視します。
ロールの歯が摩耗して、原型の80%(目立後の歯がボリューム100%)
以下になると、ロール間隙を調整(狭く)して、粉砕粒度を確保します。
つまり70%を切る辺りから間隙調整だけでは、粒揃えを維持できなくなります。
単に押しつぶすだけになるのです。
小麦粉の粉砕工程は、35台以上のミルで順繰りに粉砕していきます。
最初のブレーキロールで小麦粒を開き、次のロールでセモリナ(後に粉)の塊を小麦殻から
こそげ取ります。殻(後にアッシュ:灰分)はできるだけ粉に混ぜないように
ていねいに振るい分けながら粉砕します。アッシュ量によって1-4等粉が決まります。
バイオエネルギー、製パン、ビール醸造すべての発酵過程において、
「粒揃え」はもっとも大事な事柄です。
次に大事なことは、殻や異種穀粒などの異物を混入させないことです。
大きな粉が混じっていると、発酵時間にバラツキがでます。
標準の大きさの粉に合わせた発酵時間に設定すると、小さいものは過発酵になり、
大きな粉は未発酵になります。殻の混入は、エネルギーの無駄であり品質低下になります。
単純なことです。しかし、難しい技術なのです。
スイスの水車小屋を外から見たことがあります。
水車を回す水路は10m以上の深さがありました。
できるだけ、大きな水車をまた複数の水車を回そうとしたのでしょう。
田舎の製粉所では、カウンターシャフトがすべての動力源でした。
ベルトを通して、各機械を回転させました。ベルトを八の字に掛けるのはコツがいりました。
我が家のコーヒーミルはどうでしょう。
間隙、回転速度、力の入れ方といろいろ試してみます。
粉砕に関わる話でした。
今日は、現場説明会です。
若い人にとって、良いチャンスです。
私は、傍で見るだけにしたいのです。
「手を出さない勇気。」が出来るでしょうか。
2015年4月2日
腰はまあまあです。今日からまた働けそうです。
コーヒーミルを買いました。
若い頃から、手で挽くコーヒーミルが欲しかったのです。
間隙を調整すること3回、未だ粉砕粒度が定まりません。
私は、製粉機のメーカーに勤めていました。
オエノン苫小牧工場で、バイオエネルギーの工場改造がありました。
1トンの穀物から、粉砕方法によっては、300リットル~360リットルと
違うものになります。アルコール収量の違いです。
また、アルコールにならない殻は、発酵過程に残さないのが電気エネルギーの
無駄にならないとも説明しました。
米粉の粉砕機があります。
できるだけ細かくする機械を提案するのが常です。
150マイクロン前後でピークを立てるのが良い粉砕方法です。
山崎製パンの引き取り条件になっています。
ピンミルの構造上、粉砕後、網の直径以下の粉であれば通過させます。
粒が揃わない理由です。米粉の粉砕で、ロール粉砕の弱点は、
目立てロールに粉が詰まることです。
互いのロールで詰まった粉をかきだすために、
スパイラル(目立ての傾き)の角度をあげていきます。
90度で一番良いのですが、今度は粉砕できなくなります。
杵臼型の往復粉砕機が取りざたされる理由です。
ビールのモルト粉砕は、全粒粉砕と粉だけ取る粉砕方法の2通りがあります。
どちらも粒揃えは同じです。殻は後に麦汁濾過のフィルターに使われます。
ビール4社の内、1社だけ殻も一緒に麦汁として扱います。
ビールになるエキス収量はこちらが良い(1%程度)のですが、
ポリフェノールなどの雑味(苦味)が出ます。好みの問題です。
どちらとも、粒揃えを重視します。
ロールの歯が摩耗して、原型の80%(目立後の歯がボリューム100%)
以下になると、ロール間隙を調整(狭く)して、粉砕粒度を確保します。
つまり70%を切る辺りから間隙調整だけでは、粒揃えを維持できなくなります。
単に押しつぶすだけになるのです。
小麦粉の粉砕工程は、35台以上のミルで順繰りに粉砕していきます。
最初のブレーキロールで小麦粒を開き、次のロールでセモリナ(後に粉)の塊を小麦殻から
こそげ取ります。殻(後にアッシュ:灰分)はできるだけ粉に混ぜないように
ていねいに振るい分けながら粉砕します。アッシュ量によって1-4等粉が決まります。
バイオエネルギー、製パン、ビール醸造すべての発酵過程において、
「粒揃え」はもっとも大事な事柄です。
次に大事なことは、殻や異種穀粒などの異物を混入させないことです。
大きな粉が混じっていると、発酵時間にバラツキがでます。
標準の大きさの粉に合わせた発酵時間に設定すると、小さいものは過発酵になり、
大きな粉は未発酵になります。殻の混入は、エネルギーの無駄であり品質低下になります。
単純なことです。しかし、難しい技術なのです。
スイスの水車小屋を外から見たことがあります。
水車を回す水路は10m以上の深さがありました。
できるだけ、大きな水車をまた複数の水車を回そうとしたのでしょう。
田舎の製粉所では、カウンターシャフトがすべての動力源でした。
ベルトを通して、各機械を回転させました。ベルトを八の字に掛けるのはコツがいりました。
我が家のコーヒーミルはどうでしょう。
間隙、回転速度、力の入れ方といろいろ試してみます。
粉砕に関わる話でした。
今日は、現場説明会です。
若い人にとって、良いチャンスです。
私は、傍で見るだけにしたいのです。
「手を出さない勇気。」が出来るでしょうか。
2015年4月2日