

〈アウターゾーン〉
今年も、本当にあとわずかになった。
今日は30日。
お正月飾りをしなければ。
大晦日だと「一夜飾り」でよろしくないという。
29日だと「9松(苦待つ)」で、これもよろしくないという。
あまり、こういうことにはこだわらないのだが、変にこだわったりもする。
ところで、12月9日は「耳開け」という行事の日だった。
このネタも、いろいろあってタイミングを失した。
「耳開け」とは、大黒様に願い事を言う日である。
神棚に尾頭付きを上げる。
炒った豆と切り餅、そして硬貨などを升に入れる。
それを、じゃらんじゃらんと降りながら、次のように3度唱える。
おだえごくさま~おだえごくさま~
耳をおっきぐ開げで聞いでおりますから~
えぇ~ごど聞かしぇどごやえ~
翻訳すれば次の通り。
お大黒様~お大黒様~
耳を大きく開けて聞いておりますから~
いいことを聞かせてください~
か行の濁点は、すべて濁音である(鼻濁音ではない)。
大黒様は、耳が遠いらしい。
それで、聞こえるように、じゃらんじゃらんとやって、大きな声で叫ぶのだ。
最近は、ほとんどやらないが、昔は必ずやったものだ。
「耳開け」とは、ナイスネーミングだ。
耳の遠い大黒様の耳をこじ開けるセレモニー。
夜になると、隣近所から、「耳開け」の音が聞こえたものである。
開き直った大声だった。
子どもたちは、唱えたお駄賃に、升の中の硬貨をもらう。
豆と切り餅は、みんなで食べる。
毎年、楽しみだった。
こういう行事、全国にあるのだろうか。
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