真相は田んぼの中か霧の中

最上川に架かる橋
















これも、ネタになるマシン


〈アウターゾーン〉
山形県の白鷹町。
人口１万５千人弱の小さな田舎町だ。
ここで、今年の６月に殺人事件があった。
それこそ、何十年に１度のこと？

犯人はあの人だろう。
すぐに逮捕されるだろう。
多くの人がそう思っていた。
しかし、３ヶ月になった今も解決していない。
ストーリーが単純過ぎる？
動機も曖昧。
もちろん、目撃者もいない。
そして、見つかりそうで見つからない凶器。
鈍器のようなもの。
多分、金槌のようなものらしい。

ここは、広大な田園地帯。
空地や薮は、例の棒を持ったスタイルで徹底的に捜索した。
しかし、時期が悪い。
田植えが終わった直後だった。
広い田んぼの真ん中に、凶器を投げ入れたのだろう。
凶器は、田んぼの泥の中か？
そんな噂もあった。
しかし、泥々の田んぼに踏み込み、植えたばかりの苗をかき回すことはしなかった。
いや、できなかった。

秋になり、稲刈りが始まった。
凶器は出るか？
いやいや、固くなった田んぼをひっくり返すのはもっと大変だ。
しからば、来年春の代掻きの時期にまで待つのか？
遠大なるジレンマ。
秋は深まる。
朝は、深い霧に包まれる地域。
晴れた昼には、美しい、稔りの秋の風景。
そして、やがて雪が降ってくる。

頑張れ、山形県警。
きっと、打開策はあるはずだ。

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